戦後〜21世紀社会

 学生時代からいろいろな書籍などで見ていた建築家レム・コールハースのドキュメントDVD。2枚組で合計223分ボリュームたっぷりです。今見ると、また違った視点からコールハースについて感じ取れますね。学生時代はコールハースの建築に対する考え方は、難解に感じていました。
 コンピュータのプログラムを使う場面が印象に残っています。僕の実務体験から思えば、斜めに支えあったり連結したりする複雑な構造の設計には、こういうものが欠かせないですね。僕のやってきたことは今のところ世界的建築家のスケールとは違いますが、相似形に思えて共感するものがあります。コールハースが、前の世代の巨匠建築家ミース・ファン・デル・ローエの建築を引用する場面があります。ミースが活躍した当時は斜めに連結する設計などをうまく処理する手段がなかったのだと思います。だから、コールハースはミースの建築を引用しながらも、それと全く違う印象の建築ができるのだと思います。
 コンピュータの利用は、構造力学の解析や納まりといった実務的側面だけではありません。計画案段階でのプレゼンテーション、たとえばプラダの企業成長に対する考察をもとにした建築のアイデアや、中国のテレビ局における組織活性化にもつながるアイデア。そういったものもコンピュータを通してうまくプレゼンテーションされています。

http://www.bossabooks.jp/cafe/review.html?id=4152&asin=4887062494-『インフォーマル』著者:セシル・バルモント

 セシル・バルモントの本にも感銘を受けたことがあります。コールハースとの仕事が多く、このDVDにも多く登場する人物です。こうした、社内および社外の様々な分野における専門家との共同作業ということも印象に残りました。現代の社会では様々な場面で有効に活用できると思います。

http://www.bossabooks.jp/cafe/review.html?DVD&id=4152&asin=B000GQMKII-『マイ・アーキテクト ルイス・カーンを探して 』

 巨匠建築家、ルイス・カーンのDVDも感銘をうけるものでした。やはりすばらしい建築を見ることができます。ただ、こちらの場合はルイス・カーンが生きた時代と現代の社会との違いというものも感じました。それは、組織的共同作業という点がルイス・カーンからはあまり感じられないということ。ルイスカーンは孤高のアーティスト肌です。これはこれですばらしいですが、現代に生きる立場で同じことはできないと、個人的には感じました。
 建築業界に限らず、社会の動向に対してそれに合った仕事のアプローチというものがあると思います。ドラッカーの本などを読んでいても思うのですが、そうしたものはすごく興味が沸いてくる分野です。

道具にこだわるとはこういうことか

はてなブックマーク - 平和なレジャーぶろぐ : にわか液晶ヲタ物語

 相変わらず目の疲れに悩み中です。「健康診断→病院 - FDmountwill_millsの日記」を書いて以来、あまりよろしくない状態が続いています。ブックマークした記事は、液晶モニタ選びに徹底的にこだわった記事。僕はCADを利用するプロのくせに全く無頓着でしたね。いやはや、お恥ずかしい。VA方式とブラウン管では、今の僕のPC作業量に対して、少し無理があるのかもしれません。
 プロのグラフィックデザイナーはナナオのL997というのが人気だそうです。同様サイズのディスプレイに比べて、格段に値段が高いですが、その分の付加価値が確かにあるようですね。

 それより手頃なNEC三菱電機のディスプレイも、韓国メーカーなどの製品に比べると値段が高いのですが、付加価値が込められているようで売れ行きも早いそうです。それが日本製造業における、ひとつの方向性なのでしょう。