「私は人間がみんなみんなみんな好きなのよ!」

『少女』は、自分の立ち位置に悩んでいた。
『チンピラ』は、自分の暴力を抑えることが出来ずにいた。
『三流雑誌記者』は、池袋最強を追い求めていた。
『黄巾賊』は、仲間同士でつるんでいた。
『セクハラ教師』は、どうしようもない男だった。
『首無しライダー』は、漆黒のバイクを駆っていた。
そして……『罪歌』は、全ての人間を心から愛していた。
歪んだ愛に満ちた街・池袋。この場所に集うキレた奴らはどうしようもないほど不器用な人間ばかりだった。
そんな彼らが、『妖刀』の仕業とされる連続通り魔事件に巻き込まれるとき。歪みきった街は確実に壊れ始めていく…。

星4つ。気持ち的には星4.5ぐらいなんだけど。
前作で登場したものの、あまりスポットが当てられなかったキャラクタたちが活躍するシリーズ第2巻。逆に言えば、前作で活躍しすぎた人間たちは必然的に陰に隠れてしまっているので*1、前回お気に入りだったキャラがあんま出てこないのは残念。登場人物が多いので仕方ないですが…。
バッカーノ!』でも言えることだけど、自分はこんな風に、現代の物語に微妙にファンタジックなモノが入り込んでいる小説が好きなのかもしれない。贅沢を言うなら、その“ファンタジックなモノ”にはあんまりメンドくさい裏設定とかはつけてほしくない。だから、ファンタジックなモノが、さも当然のように日常に存在している『バッカーノ!』や『デュラララ!!』にはこんなにも魅力を感じるのかも。
平和島静雄や園原杏里も、今回の話でかなり好きになったんですけど…。セルティはダントツで大好き。×××なのに可愛すぎて本当に困った*2。『バッカーノ!』がアニメ化されたばかりでアレなんですけど、セルティと新羅の惚気会話はゼヒ映像で見てみたいと思いました。そのうちでいいのでゼヒお願いします、編集部の皆様。
いや、しかし3巻が楽しみですなぁ。早く買いに行かなきゃ。確実に燃える展開が待ってるでしょうし。個人的には、そろそろ二次元コンビとサイモンにスポットを当ててくれると大変嬉しいです。

*1:セルティは例外。

*2:宇宙人が怖いってどんなだよ