緑のカーテン日記(ゴーヤ)/1
- 先月の中頃だったか、NHKのニュース番組に、福島第一原子力発電所から僅か二十数キロの距離にある南相馬の農家の方が出演し、取材を受けていた。
- 原発事故による経済的な被害を克服する為、種苗農家が中心となって「南相馬市震災復興に取り組む農業者の会」を結成。夏の節電対策として注目され始めた「緑のカーテン」に最適なゴーヤ苗販売のプロジェクトに取り組んでいる、と。
- プロジェクトの名前は「Plant to Plant~発電所(Plant)の電気から緑の苗(Plant)へ」というようだ。
甚大な被害をもたらした、東日本壇震災に伴う津波や東京電力第一原子力発電所の事故。そのような状況下で、地元農業者が意欲をもって農業再建に踏み出せるよう、地元種苗農家が中心となり結成した団体です。会の目的は、現実的に今できる生産活動を通じ、その喜びを復興の足掛かりとしていくことです。
南相馬市震災復興に取り組む農業者の会とは
http://plant2plant.org/about.html
- それを観ていた母が、わたしも支援に加わると主張し始め、実際に「Plant to Plant」から苗を購入。数日前から一階窓際にプランターを設置し、育成を始めた。
- ぼく自身は生まれてから直接に福島県と接点を持つことは殆ど無く、ずっと東京で生きてきたが、母と伯母の出身地は原発が立地する双葉町だ。3月の地震の際、まだ同地に住んでいた本家の人間や彼女たちの友人知人は、報道の通り埼玉や山形に避難することとなった。
- 戦中から戦後にかけ、いまは鬼籍に入っている祖父母は県内東部を転々としながら教鞭をとっていた。東京オリンピックの直前には、祖父が、いまや全村避難となった飯舘村で小中学校の校長をしていた時期もあったという(おそらく菅野村長は教え子だろう)。
- 既に東京へ出て長い月日が経ち、地元コミュニティから切り離されて久しいとはいえ、母や伯母にとって原発事故は、紛れもなく「ふるさと」の喪失につながりかねない凶事だ。
- プラント事故そのものに関しては、国と東京電力による収束作業の成功を辛抱強く待つしかないが、ぼく(ら)もゴーヤに水をやることぐらいは出来る(ここでエヴァンゲリオンを想起する方は色々と重症なので、人生について考え直した方がいいかもしれない(笑)。
- やや時期が遅れたうえに量的な問題もあるので、「カーテン」になるかは相当に怪しいが、今後、ときおり「はてなフォトライフ」も含めて、経過をアップロードしようかと思う。