graphic novel "Top 10 Vol. 2"
月曜夜に帰宅後、またも高熱でダウン。
今度は(恐らく生まれて初めて)扁桃腺を腫らしてしまいました。
つばを飲み込むのも痛い状態です。
そうなると、食欲自体が激減することに気付きました。
また、忙しいレースゲームなどもまるで楽しくない。
身体が安めと言っているのでしょうか。
人間の身体とはまこと面白いものです。
さてこのところ、アラン・ムーア祭りですね。
『ウォッチメン』再刊、つい先日読了した『フロム・ヘル』発刊に続き、『トップ10』第2巻が発刊されました。
この調子でどんどん邦訳を出してもらいたいもの。
いつの間にやら、私はこの作家のファンになってしまったようです。
複雑なプロット、一筋縄では行かない登場人物たち、凝った語り口、びっしりと書き込まれたコマの情報量と、”読む”マンガと呼ぶに相応しい。
今回も読む喜びを与えてくれます。
しかし単純に喜べないのは、これで完結と堂々と帯に書いてあるから。
まだまだ続けられそうなのに残念。
もっとも、ムーアが原作から外れても、シーズン2は出ている模様。
食い足りない出来になっていやしないか、と気掛かりですね。
内容は完全に前巻の続きで、スーパーヒーロー、ヴィラン(悪役)たちばかりが住民であるネオポリスの警察、第10分署の面々が事件に巻き込まれ、対峙していくというもの。
他のムーア作品に比べてユーモアも多く、ほっとさせられる一瞬もあちこちありますが、それでもムーアらしいのは、巨悪が権力機構のトップというところ。
権力を信用していない彼らしい。
コマの中をよくよく眺める楽しみは健在。
鉄腕アトムが街の住民なのも分かります。
他にもダグラス・トランブルの『サイレント・ランニング』のロボット、ヒューイ&ルーイ、レイ・ハリーハウゼンの『タイタンの戦い』のクラーケン、『スター・ウォーズ』のR2-D2とC-3POの初期コンセプト・モデル、スタン・ウィンストンがアカデミー賞メイクアップ賞にノミネートされた『Heartbeeps』のロボット・カップルなど(因みに受賞はリック・ベイカーの『狼男アメリカン』)、兎に角マニアック。
懐かしのハンバーグラーまでヴィラン扱いとは(笑)。
ここら辺、挟み込まれている脚注冊子でも確認が可能です。
こういった邦訳スタッフの努力も素晴らしい。
劇中の喜劇や悲劇に一喜一憂しつつも、人間らしい(時にロボットらしい?)警官たちに声援を送りつつ、まずは楽しませてくれた作者たちに感謝しました。
トップ10 (AMERICA’S BEST COMICS) #2
- 作者: アラン・ムーア,ジーン・ハー&ザンダー・キャノン,ャスダ・シゲル
- 出版社/メーカー: ヴィレッジブックス
- 発売日: 2009/10/20
- メディア: 大型本
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