ドロボー神社

 横浜市の上大岡にある青木神社は、なにゆえかドロボー神社ということになっている。
時代ははっきりしないがその由来を語る伝説がある。
 大雨によって山津波が起き、青木明神社が一晩で他所の土地に移動してしてしまったのだ。どうやら手前の大岡川をこえて他所の土地に移動して現在の場所になったらいい。

 郷土史家の重富昭夫のカタリを引用しておく。

 たとい神さまでも無断で他人の領地に移り住むとはなにことぞ.盗っ人も同然である。
これでは盗っ人の宮だということになって、以来村人たちはこの神社のことを″ヌストの宮″と呼ぶようになった。


 盗人たちが参集して参拝していたからではないのだ。
いやはや、人の世の口さがないことよとご祭神の「ククノチノミコト」は迷惑顔なことだろう。