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Imamuraの日記

2010-06-13(日)

はやぶさ記者会見@相模原

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6月14日午前0時から開かれた記者会見の様子です。

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概要

今日は朝からNASA支援を受け、最後のはやぶさの運用をしてきた。

はやぶさからカプセルを分離する姿勢制御、パラメータシーケンスの設定、時間がかかったが夜8時にカプセルを分離できた。

7年間宇宙空間にさらされていた部品、火工品は無事動作した。

ドップラー計測によって本体が傾いたことがわかり分離を確認。

地球の撮像を試みいくつかの動作確認。

22:28に内之浦局から見て探査機が地平線に隠れ、信号途絶を迎え通信を終了することになった。

7年間におよぶはやぶさの最後であった。

カプセルを分離する際の情報

22:52ごろ最大発光

23時少し前にビーコン発信確認

23:07〜08ごろ電波方探局

ヘリからカプセルを目視確認できた由。

GPSマーキングし、翌朝ヘリで回収チームが現地へ向かう

地球の撮像がかろうじてできた

カラーカメラは姿勢制御の関係で向けられなかったが

▼率直な感想を

諸先輩方が築いてきたその上に成り立っている。お祝いの言葉はまず諸先輩方に向けられるべき

いろいろな方の声援を受けてここまでやってこれた。皆さんに感謝。

プロジェクトの皆さんが献身的な貢献をされたことのたまもの。チームの皆さんに感謝したい。

▼打ち上げ前に:打ち上げ前に「背伸びした計画」と言っていたが今ならどう?

今でも背伸びした計画だと思っている。

ここまで来たのはまことに幸運。冗長性が少ない試験機なので

まがりなりにもこなせてきたのはまことに幸運。

いつもうまくいくとは限らない。

しかしこういう挑戦が行われないと次へのステップにならないし先につながらない。

持続的な活動を支えるためにもこういう挑戦は必要。

毎日新聞:今日に限ってみると非常に順調だった、今日の運用について親孝行だと思うが

その通り、今日までけなげにこなしてくれた。

身を挺してなしとげさせた

カプセル回収は

感傷をもって

東京新聞:挑戦する意義について「高い塔に上って」どんな景色が見えたか。流れ星にどんな願いを

科学技術については改めて言うまでもない

太陽系大航海時代を拓く技術

大きな自信と希望を与えた

次の惑星探査ミッションにガイドラインを与えられたのではないか

はやぶさにかけてやる言葉については、声もない。

7年間というのは子供のようなもの。

はやぶさ自身に助けられてきた

さっきまで運用してきたものが明日にはもうないのがすぐには受け入れられないだろう

パブリックビューイングなど世の中に影響を与えていることについてどう思うか/運用中はなにが大変だったか。

PVの様子は見ていないがまことにありがたい。自信と希望がいろいろな方々に伝わったとしたらプロジェクトの面々にとっても願ってもないことだ

次の世代を育てることが大切。

はやぶさプロジェクトは始まってからすでに15年。わたしの娘も小学生だったのが大学生になった。

そういうことに役立てたのが嬉しい

なにが大変だったか:通信が途絶して2か月近く苦しい運用があった。ほとんど終わりかけたプロジェクトだった。それを切り抜けられたとき。

イオンエンジン寿命を迎えたときイオンエンジンチームがニコイチを提案してくれたこと

日経日本企業の高い技術力についてどう考えるか/130億円は非常に安く、それでいて大きな成果を挙げている

我が国の技術は潜在的に高いものをもっていると思ってきた。だからMUSES-C計画を始められた。もっと自信を持っていい。発揮できる場が少ない。

ローコストについては冗長性がない技術的な挑戦は本来うまく転がるのが珍しい。うまい工夫は特にない。

冗長性がないものは幸運だったとはいえるが。

節約して成果を出せと言われても無理だ(断言)

はやぶさができたからローコストでできるじゃないかというのは違う

次もローコストでということを保証はできない

▼今村:はやぶさ帰還直前になってウェットな発言が出てくるようになった。心境の変化は?

行方不明になったとき、オカルトではないがまったく

合理的に進めてきているのだが…

あるところから先は技術的に追えば追うほど、やってみてもわからない世界に

行方不明になってから神頼みが始まった

ここ数ヶ月、とくにイオンエンジンの復旧運用がきっかけ

あるところで神がかり的、越えられないと思ってきたことを越えられた

軌道修正もそうだし今日もそう。夢のようだ。

去年の11月以降ははやぶさ自身に助けられてきたと思えてならない

6月で使命を全うしてなくなってしまう期限が見えてくる

現実として終わりが見えてくると受け入れにくくなっていく:そうして情緒的になってきたところがある

(後日正確に聞き取った内容は以下)

なんと申し上げてよいかよくわからないんですけれども、まずひとつは、行方不明になったときから(ごめんなさいね××)決して運用を呪術的というかオカルト的にやっているわけではないんですけれども、別にその、サイコロころがしているわけでもなくて、それはもうまったく科学技術というのは論理的に技術的にやってきています。行方不明になった、そういう意味では正月から、あるところから先は逆に論理的技術的に追えば追うほど、あるところから先はこれはもう、やってもわからないんですよね。わからない世界になっていく、というふうに思わざるをえなくなっていく。ですから行方不明になったときから神頼みが始まりました。行方不明になる前は神頼みをしていなかったんですけれども。今日××が5年分ありますけれども、5年分というのは××5年ではありませんけれども。ここ数か月というのは特に、去年のイオンエンジンの復旧のようなことがやっぱりひとつのきっかけになったと思うんですけれども、ある意味では神がかり的って言ったら変ですけれども、とても困難さが越えられないかのように思えることは越えられてきていることにですね、今日の、今日なんかもそうですね、一連の軌道修正もそうですし、今日なんかもそうですけれども、今でも夢のようですね。こうやって会見を開けてここにいられるということはとても夢のようですね。ですから去年の後半といいますか11月以降はとても、さっき言いましたね、呪術的ではないんですけれどもはやぶさ自身に非常に助けられてきたというふうな気がしてならないんですけれども。そういう意味でお話してきましたし、それからやはり最後、6月で使命を全うしてなくなってしまうという期限がだんだん見えてきたわけですね。さっき言いましたようにその、ある人にとっては突然プロジェクトがなくなるということでしょうけれども、数か月前からそういうことがやっぱり印象としては非常に強く…やっぱり現実としてね、なかなか、まあ認識できないということですね。自分自身。そういうこともあって、そういうふうな感想を述べさせていただいたときもあります。

サイエンスウィンドウ青木:嬉しさよりは喪失感が強そう、後進にこれだけはということは/はやぶさの成果について

次の世代が担う…あと7〜8年ありますがその期間では完結しないから次世代へのミッションを立ち上げられることが

挑戦することにためらいを持たないでほしい

大学院に入るときはスペースシャトルがある、日本おおすみの余韻にひたっていた、使い捨てロケットはなくなるだろうという頃

閉塞感ではなく新しいことを求めてきた、そういうことを忘れないでほしい

はやぶさは今日で終わりを迎えたがその瞬間から技術の離散が始まっている。次のこういう行動の機会がなければ消えていく。つなげられなくなっていく。

後継ミッションにつなげるような計画を立ち上げていかなければならない。

はやぶさ2への支援はなにをすれば)→応援ありがとうといった集いを開いてみなさんに感謝を伝えたい

アメリカ小惑星探査も勢いづいているが意気込みは

意気込みは強いとしか言いようがありません

アメリカは有人のNEO計画すらある。はやぶさが火をつけたと思っている。ここまで来て身を引くような宇宙計画はない。

赤旗:今後研究としてどんなミッションにたずさわりたいか/プライベートとしてなにをしたい

もし自分に15年の時間があったらもっと別のことをしたい。中身は秘密。そのうちに話す機会があるかもしれない。

プライベートでは…8年間休日らしい休日はなかった。土日も運用が気になっていた。少しは充電しないといけないなと。具体的には…あるが差し控えさせてほしい(笑)

ここでちょっと

ウーメラ時間で0:26(23:56JST)にカプセルを目視で確認

▼喜多:88万人へのご報告の言葉は/社会現象にもなったが世界に向かって無謀ともいえる挑戦をしている川口チーム(ワールドカップ)にかける言葉を

88万人といわず、応援してくれたすべての人に、ミッションを完遂できたと報告したい。

ワールドカップについては:決してあきらめるな、ぜひがんばってほしい。

産経新聞:はやぶさの経験から我々が学ぶべきことは

難しいが…やはり最後まであきらめないこと。

どうやってうまくいっているのかと聞かれるが、わたしはすることがない。みなが優秀で高いモチベーションをもっている。よい提案は積極的に取り入れていくことが大切。

(なぜあきらめずにここまでこられたか)わたしに限らず皆さん執念深いのだと思いますよ(にっこり)

▼エイビエーションウィーク:ヘリは1機?/ビーコンが出た時点で絞れる範囲は

(ウーメラから)1機です

範囲は1km程度に絞れた

カツタカツタ 2010/06/14 03:18 え、文中の「▼今村:はやぶさ帰還直前になって〜」の質問主って、もしかして今さん!?

ImamuraImamura 2010/06/14 05:05 そうです。今日はこの質問をしたくて宇宙研に来たといってもいいくらいです。川口先生から「神がかり的」「夢のよう」とすばらしいコメントをいただき、報われた気がしました。

カツタカツタ 2010/06/14 20:11 お〜、あの現場に居合わせたどころか参加してたんだ!凄い!(^^)b
しっかし、もうちょっとTVで取り上げて欲しいよね〜。少年少女たちの理系離れを食い止めるイイ機会なのにな。どこの局もワールドカップばっかで、もう…。