JyJy_douraku’s blog

語学や趣味など年金ジイさんの道楽ブログ!

放射性物質の除染へのヒントを実験してみる!

 放射性物質の汚染が広がり汚染した土壌を除去する迄はいいが、その汚染土壌の量が膨大となり保管場所すら確保出来なくなるという。放射性セシウム物質は粘土質のドロ鉱物と結合しやすい。それが事実かを今回実験的に確認して見た。
 まず公道の下水枡の中に沈殿した砂利ドロを採取し、それを水道水で流しながら篩分別する。荒い目の篩から細かい目の篩に何段階も繰り返し、ドロの溶けた水は全て回収し各段階で沈殿させ、その段階で上澄水のみを捨てる。それを繰り返し0.5ミリ以下の完全に粘土質のドロだけにする。
 その湿った水分の多い粘土質ドロを加熱し水分を除く。得たサンプルを250gスペクトル解析した結果がこれだ。

 鉛遮蔽チャンバーが無いのでバックグランドと本サンプルの測定を交互に複数回繰り返した。バックグランドは全て8時間計測だったが、汚泥サンプルは1回の8時間計測後、短時間でも相当強度の放射線が確認されたので、その後は全て2時間計測にした。
 本検出器のセシウム134&137の計数効率を、先の実験でシステム確認した値「MEDIAN=0.01383%」を使用する。
 測定結果  MAX:37467Bq/Kg     MIN:35400Bq/Kg

       MEDIAN平均:36902Bq/Kg   n=18
  と言う定量結果が得られた。
 やはり、粘土質ドロに分別する事により、90パーセント以上のセシウムが回収される事が立証されたと思っている。
 それにしても、凄い強さの放射線が発せられてはいるが、ただこれでも空間線量にすれば検出器を近付けてもたった250gサンプルの量なので、コンマ数マイクロSv/Hr程度しか示さない。福島県や他の地域での数十マイクロSv/Hr示す汚染地域の凄さ恐ろしさを改めて実感した実験結果であった。
追記:
   その後、水流分離し残った細かな砂など残土中の放射性物質を計測したが、この検出器では鉛遮蔽も無いのでバックグランド中に埋まり有意な検出結果は出なかった。過去の検出結果から本検出器の検出限界は300から600Bq/Kg程度と思われるので、600Bqとしても少なくとも98%を越える高いセシウム回収率だった事になる。除染効果がやっぱり有った。ただし水流分離の手間が大変だ。疲れた!(笑)