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FULL MOON PRAYER このページをアンテナに追加 RSSフィード Twitter

15/08/16

六花の勇者 6 / 山形石雄

第一部完、という訳でvsテグネウの決着まで。

黒の徒花と七人目、情報は出揃ったところからクライマックスということですが、そんなすんなりいくような話になる訳がなく。それぞれの思惑が交差して、一歩先も読めないような怒涛の展開。ここまでで考えていることも目指しているところも違うキャラクターがたくさん出てきている訳ですが、それぞれがそれぞれに最善手をとって、それも最後の詰めだったり起死回生の一手だったりするような勝ち筋をぶつけてくる感じ。そしてそのどれもがぶつかり合って潰されあって、話は予想もつかない方向に転がっていく。これはこの作品モチーフにあるだろう人狼だとか、テーブルゲーム的な面白さだと思いました。あまりにもめまぐるしいので、細かいところを見ればよく分からないところもあるのですが、それどころじゃない展開で雪崩れ込むラストまで息をつかせぬ一冊でした。

あと、ここまでバラバラだった六花の勇者たちが、思うところは違えどそれぞれが強いところを活かして、一人一人死地を引き受けていく展開は王道で熱かったです。馬鹿な子馬鹿な子と思っていたロロニアが格好良くてね……。




以下ネタバレあり。




最終的に倒されはしたものの、テグネウという凶魔は存在感のある敵だったなあと。人間でも凶魔でも持つ愛を知らぬがゆえに、愛にこだわり、愛にすべてを賭け、それを押し潰すのを至上の喜びとして、最後には愛に破れる。客観的には不合理なことであったり、ここまで準備に手間をかけたことであったり、そういうものが全てひとつに繋がっていて、最後はそれ故に倒される偏執的なところが良くも悪くも凄かったです。

そして、そのテグネウの玩具であった七人目。操られたがゆえに起きた愛の奇跡は、それもまた掌の上での出来事。テグネウを倒すことでその愛は消えて、心には憎しみだけが残る。vsカーグイックに話が移っていく中で、勝利はしたもののどうなってしまうのだろうこれはと不安になる展開に、とどめを刺したのは七人目のおかげとはいえ、やっぱり最初からいなければ何も問題なかったんじゃないかと思わなくもなく……。何だかもう色々絶望的に思えるのですが、この先挽回の機会があることを期待しています。……あるよね?

15/08/14

後宮楽園球場 ハレムリーグ・ベースボール2 / 石川博品

最高に面白かったけどまあ(売れないだろうし)続きが出ることはないだろうと思っていた作品に続きが出てこういう帯になっていると、このラノで力強く1位に投票したことも決して無駄ではなかったと胸が熱くなりますね!

という訳でまさかの続刊ですよ続刊。そして素晴らしく面白かったのですが、相変わらずこれを人にどう勧めればいいのかが難しい作品です。

皇帝を殺すために後宮男の子女装して潜入して」

「ほうほう」

「で、野球をするんです」

野球?」

後宮の中に12殿舎があって、身分ごとにリーグが分かれていて」

????」

みたいな説明になってしまうのが予想できすぎてもう。

後宮があってなんとか皇帝の寵愛を受けようとしている女たちがいて、皇帝がいてその家臣がいて、在野にはその支配を快く思っていない人もいて、治安が悪いところでは野盗も出たりして、まさに王道ファンタジー! みたいな話がちゃんと進んでいるのです。庶民生活流行りの文化も描きつつ、先が気になる動きも見えたりして、おおこれはどうなるのかと思わせる部分もあり。そして後宮の中での復讐劇がどこへ向かうのか、香燻が何を思うのかみたいなものもあるのです。

ただまあ、後宮から庶民暮らしまでおおよそ全ての中心に野球があります後宮の女達は取り立てられるために本気で野球をします皇帝の考えが野球にまつわる格言とともに語られちゃったりします。野盗に襲われても野球をしているところに手は出せないから野球を始めちゃったりします庶民の間ではプロ野球チップスカードかというような版画札が大人気です。やっぱり野球No.1。白日人にとって野球がすべてだから仕方ない。そしてその野球が中心にある世界がまるで至極当然のことのようにさらさらと紡がれる作者の騙りの旨さが相変わらず素晴らしいなあと。

そして今回は外の出来事も描きつつ、後宮の中の(主に野球をしている)物語面白かったです。香燻たち3人の移籍してきた万年弱小の浄鏡殿が香の君(常勝軍団旃葉殿のトップ)は私が育てた! と名乗る破天荒な下臈が一気に更衣に上り詰め、負け癖のついたレギュラーを一気にトレードに出してチーム再建に着手という何気に熱い展開。相変わらず分かりやすいのから私にはわからないものまで野球ネタ満載で描かれる、スポ根特訓と試合血気盛んすぎる乱闘とあと飛び回る噂に落書(スポーツ新聞みたいなもの)が楽しいです。見出しに「蜜芍、仰天要求! 『誠意とはことばや金額ではなく猫』」とかそんなネタはズルい。その中で壁にあたり喧嘩もしながらも成長していく香燻たちの様子も良い感じです。

という訳で、アイマスが好きでやきう好きな人がホムラジを聞くように、ラノベが好きでやきう好きな人はみんな買って読めばいいんじゃないかと思います! いっそ読まなくても買うだけでもいいと思います! 私はこの続きが読みたいんだ!!

15/08/12

15-8-12

前売り券が残っていたので二度目のラブライブ映画を見てきました。え、そういう展開なの!? マジで!? という驚きで忙しかった初回と比べて落ち着いて見れるわけですが、冷静に見れば見るほど突っ込みどころ満載なのは相変わらずだなこれっていう。

ただ、そんなことは承知の上で構わずに、とにかく終わりという一点をめがけてドライブをかけてかけてかけきって、この一瞬を切り取る最大瞬間風速でどこまで行けるか、みたいな作りになっているのがとてもラブライブらしいなと改めて思うのでした。

学生だからこその終わりある時間。後でも先でもなくて大事なのは今。そして光になるっていう「僕たちはひとつの光」を聞いて、ああ、この子たちは一度きりの青春を駆け抜けたんだなあと。

Cut 2015年 08 月号 [雑誌]

Cut 2015年 08 月号 [雑誌]

そんなところでキャストインタビューのあるCUTとリスアニを読んだのですが、キャラクターへのシンクロ率が上がりすぎて一緒に青春を走り抜けた感が溢れまくっているのが読んでいるこちらもテンションが上がってとても良いです。μ's自体活動はまだ続くわけですが、それでもいい意味の前のめり感というか、キャストもファンも最高速でゴールテープを切った時の特別さ、みたいなものはあるなあと。

そういう意味ではCUTのキャスト座談会ハイな方向に振り切れた状態でめっちゃ笑ってめっちゃ泣いてる感じとか、勢い余った感すらある自分が演じたキャラクターへの手紙とか、もう本当にこの瞬間だけの特別って感じで「今が最高!」って歌ってるだけあるよなっていう。

学生時代という限られた青春を、今もう一度みんなで一緒に駆け抜けよう! そして駆け抜けきった!! その爆発力というか、キラキラ感みたいなものが、μ'sの物語を輝かせた最大の要因なんだなと、改めて思いました。

15/08/09

15-8-9

最近、どんな重い展開が来るかと身構えていたり、TLの実況に気を取られていたり、新たに声がついたキャラが喋った瞬間にストーリーが飛んだりして、初見では何が起きたか楽しみきれていない感があるデレマスアニメ17話は3回目の視聴で泣きました。なんだこれ神回かよ。

今までひたすら明るいだけだったみりあ、おませで元気な子だった莉嘉、そして会社方針路線変更を迫られた美嘉。それぞれの悩み、ぶつかったもの。それが1話の中で見事に展開して、そして収束する。美嘉とみりあの姉というところ、美嘉と莉嘉の衣装自分らしさいうところは全く別のものなのに、あの短い話の中ですべてがあるべき流れであるかのようにカチッとはまってたのは正直びっくりするレベルの出来だったように思います。密度高めで込み入った話のはずなのに物凄くシンプル自然に思えるという。決めの演出も良かったし、演技も素晴らしかった……。

3月のライオン 10 / 羽海野チカ

3月のライオン 10 (ジェッツコミックス)

3月のライオン 10 (ジェッツコミックス)

読むのに中々精神力がいるというか、MP消費が激しいというか、まあとにかく心の準備をきちんとしてからとりかからないと火傷を負いそうな作品ってある訳で、その最たるところのこれを思いもがけず半年以上積んじゃっていたのですが。

やっぱり真剣に向かい合わないと呑まれそうになる凄い作品だとは思いつつ、闇の中を手探りで生きてきたような零がこれまでの経験を経て、成長した分ずっと読んでいて安心できるようになりました。変わっているといえば変わっているし、変わっていないところは変わっていなくて、やっぱり学校生活というものに溶け込むような子ではなかったけれど、それでも彼なりに辿り着いた答えが彼の立つ足場を固いものにさせたのだなあと。それはまた、将棋に対しても、川本家に対しても。

そしてその流れで、突然現れた川本家の離婚した父。親族間のトラブルの生々しさ。あっけらかんと滅茶苦茶なことを言う人がそれでも父であることにかわりなく、そして彼が決して最初から化け物だったわけでなく、いつか壊れてしまった人だというのもまた容赦がなくて。それでも、今の零ならと思わせてくれるだけのものがあるから。どこまでも零らしく、きっと彼女たちを守ってくれるんじゃないかと希望が持てるのだと思いました。

15/08/08

Fate/stay night[Heaven's Feel] 1 / TYPE-MOON・タスクオーナ

FateプレイZeroアニメは見ていて、多方面からあんたは好きだと思うよと言われていたHeaven's Feel映画を待とうかと思ったのですが、評判が良さげだったのでコミカライズで手にとってみました。

1巻はまだ完全にプロローグというところですが、桜まわりの不穏さがじわじわと来る雰囲気があって今後への期待が高まる感じ。Zeroを読んでいるのでろくな事にならないだろうというのは重々承知ではありますが、その辺り込みで続きを楽しみに待っていたいと思います。