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FULL MOON PRAYER このページをアンテナに追加 RSSフィード Twitter

15/07/07

時空建築幻視譚 マホロミ 4 / 冬目景

完結。作者が描いていて楽しくて仕方がなかったというのも分かる、まさに趣味色全開! な作品だったと思います。取り壊しが決まった古い建物、そこに残る記憶が見える青年がその願いに触れ、思い残しを叶えようとしていく物語建物や街並みへの愛情が見えるものでしたし、そしてそんな主人公が想いを寄せるヒロイン黒髪ストレートロング浮世離れ系ミステリアス! という冬目ヒロインっぷりがもう。

ただその分、建物という部分に興味があまりない私のような読者は入り込みきれないところがあったかなあという気も。とはいえ、それを巡る物語の優しさに昔の冬目作品にはなかった、今の冬目作品らしい温かみがあって、その物語の中で真百合というヒロインが、過去区切りをつけて明るい未来に方を向いて終われるというのがなんだか感慨深く思うのです。ぜんぜん違う作風だとは分かっていても、やっぱりどうしても「羊のうた」の千砂の影がちらつくようなところはあったので……。

15/07/06

四月は君の嘘 11 / 新川直司

アニメが先に完結していたので、どういう結末なのかは当然分かっていたのですが、それでもダメでした。もうですね、ただ号泣でした。

宮園かをりがどうなってしまうのか。それが最終巻に向けての大きな流れとしてあって、正直死んでしまっても、公生があれだけかをりに依存して立ち直った中で悲しい結末にしかならないだろうし、かといって生きていたらここまでやってそれもどうなのだろうかと思っていたのです。

そんな中でのこの最終巻。容態が悪化して手術へと向かうかをりと、かをりのことを知って崩れてしまった公生。けれどそんな状況でも諦めないと言うかをりとの対話を通じて、そして周りにいてくれた人たちすべての存在を糧に、彼は舞台演奏をする。失ったものも、得てきたものも、全てをさらけ出して演奏に変える。彼は演奏家からピアニストから。それはきっと修羅の道かもしれなくて、それでも彼はそうやって生きていく人種から

そして、かをりに最後の別れを告げて。

このボーイミーツガールは、突然に現れて、彼にとってかけがえのない存在になって、彼をもう一度演奏家の道に引き戻した、宮園かをりという少女との物語。短すぎた季節を駆け抜けた、まるで天使妖精のようだった彼女との出会いと別れの物語

だと思ったのです。でもそれだけではなかった。かをりから手紙

そして、一つだけ嘘をつきました。

ああ、宮園かをりは手を伸ばしても掴み取れ無い、そんな存在ではなかったのだと。彼女の想いと彼女のしてきたこと、そしてついた嘘、四月は君の嘘というタイトル意味。それが見えた時に物語は形を変えて、ボーイミーツガールは同時に限られた時間を精一杯に生きた少女のガールミーツボーイでもあったことを知りました。それが、不意打ちで、ちょっともう、言葉にならないものがありました。

これは本当に感情に訴えかけてくる作品だったなと思います。音楽ものであっても紙の媒体から当然音は聞こえない。ただ、絵と言葉で琴線をがしがし突いてくるような、感情閾値ちょっとしたシーンでいとも簡単に超えて心を動かされるような、そういう小細工なしでダイレクトな力のある作品でした。最初から最後まで、ずっとずっと、素晴らしかったです。

15/07/05

15-7-5

気がつけば春アニメが終わって夏アニメが始まっていた今日この頃

そんな夏アニメアニメ化が決まった時にも正気を疑った下セカがハイクオリティな出来で原作そのまんまをぶつけてきて \やべえ/ という感じ。ピー音で潰してるからOKとかそういうレベルでは……。


そして待ちに待ったのはガッチャマンクラウズの2期。

GATCHAMAN CROWDS SPECIAL PRICE EDITION [Blu-ray]

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廉価版を買って1期を振り返ったのですがやっぱり面白いなあと思いました。SNS時代ヒーローとはというテーマだったり、力に頼らない世界へのアップデートを目指した累が逆説的にクラウズという力に頼っていく話だったり、大衆の悪意そのもののようなベルク・カッツェだったり、それぞれの物語が凄く綺麗に展開して収束する感じが素晴らしいなあと。

そして一ノ瀬はじめというキャラクターがまあ超人ですよねこの子。全てに対してフラットでバイアスを掛けないで一から自分で考える、のに自分らしさだけは絶対に崩れない。一体何を拠り所にしてこんなに強くなれるのっていう。でもはじめちゃんみたいにはなれないと誰かに言われれば「ならなくていいんじゃないっスかね〜」と普通に言いそうなのがまた。あと累君はよい女装男子なのでそちら方面好きな方もぜひ。

ただ、ブルーレイしか収録されていない12DCがこの物語の決着に絶対必要エピソードなのはそれどうなのという気が……。2期のインサイトを見る人は、レンタルでも配信でも何らかの方法で見ておいた方がいい話だとは思います。あと2期はスケジュール破綻しないといいね、っていう……。

KING SUPER LIVE 2015 @さいたまスーパーアリーナ 6/20・21

小学生から中学生にかけての頃、私はアニメもあまり見ていなかったし、声優ラジオも全く聞かない人だったのですが、ただ、曲だけはすごく好きで、本当に好きでよく聞いていたのです。あのCDばんばんミリオンを出していた時代に、当たり前のようにオリコンTOP10だとかに飛び込んで、音楽番組ランキングをやると流れていた、それがキングレコード林原めぐみTWO-MIXでした。

から、これまでアニソンフェス系のイベントには一切でない、これからも出ることはない人だと思っていた「林原めぐみ」の名前がある以上、どうしても行かなければならなかったSSA。想い出を成仏させたやらないといけないと思って。

まあ、終わってみれば成仏しなかったというか、まさに歴史を作ってきたアニソン界の大御所たちの競演に、逆にこれが君たちが選んで歩いてきた道なんだよとアラサーに打ち込まれた楔のようなライブでした。アニソンを追いかけ続けるにしても、君たちはこの歴史を背負っていくのだよと。

アニソンフェスにはこれまで数えきれないほど行ったのですが、やっぱり他とは違う、特別イベントだったなあと思います。それぞれに出し惜しみのない代表曲の連発で色々見どころはあったのですが、とにかく、林原めぐみSSAで歌っているという事実だけで泣けるんですね、はい。そしてコラボカバーコーナーのラストに豪華すぎるメンバーで両日ともキング時代TWO-MIX曲という……。

そういえばライブ自体の話からは離れるのですが、客層がやっぱり年齢高めで、久しく見ないようなオールドタイプオタクだ……! みたいな人もいたりして圧倒的な歴史と積み重ねを感じました。オールスターだった10週年を経て、大御所を選ばずに血の入れ替えを図ったような形の今年のアニサマとはうまい具合に客層を分けたなあと。というかこの層に届くアニソンフェスはまだまだ需要があるはずなので、この一回などと言わないで、またいつか見られることを期待しています。

15/06/17

μ's Fan Meeting Tour 2015 〜あなたの街でラブライブ!〜 @幕張メッセイベントホール 6/14昼の部

始まる前はファンミーティングって何するんだよ……くらいのテンションでいたんですが、前日の映画で大幅にテンション上り、いつもながらの人々とあなた方何故ラブライブにハマった? みたいな人々が入り混じる現地の活気に更にテンション上り、そして終わってみれば「これは神イベントだったのでは……」とつぶやいているというわかりやすい感じでありました。いやほんとめっちゃ楽しかった。

μ'sの9人のトークイベント+ライブ数曲という構成イベントだったのですが、このトークパートがもう最高に面白かったのですよこれ。別に個人個人のトークがキレているとかそういうタイプの面白さじゃなくて、オリコンアルバム週間1位! 映画日興収1位! みたいな最高に勢いに乗っているコンテンツで、最高にハイテンションになった声優たちが舞台上で暴れまわっていて、見ている会場のテンションも最高にハイみたいな、倍々効果がかかって大変なことになった空間が出現してた、みたいな。

もうとにかく、出演陣に落ち着きが無いというかわちゃわちゃわいわい喋りまくるわ、人がメールを読んでる時に端のほうで歌ってたりとかフリーダムこの上なく。お互いをなんと呼び合ってるかのお題だとか、くじで引いたキャラクターがどういう反応するか演じるコーナーとか、もうめちゃくちゃ一歩手前なんですが、それはもう楽しそうで見てるこっちも楽しくなって皆ハッピーという。この辺の崩壊しそうで崩壊しないバランスとか、お互いに好き勝手なこと言い合っている感じは、昔からするとこの9人は本当に仲良くなったんだなあという感じがしてそれもまた良いものでした。あとライブはスノハレにキラキラが聞けて満足です。


イベント終わってから何だかこのテンション知ってるなあと既視感を覚えて考えていたのですが、これたぶんあれなんですよ。修学旅行で仲良しグループがテンション上がって羽目外ちゃってる感じ。大学生というか高校生みたいなノリ。この人たちは20代後半にしてまあなんて青春しているんだろう! みたいな。そしてそれもまたラブライブという作品キャラクターリンクしているというか、作品に引っ張られてそうなっているというか。

そう考えると、ラブライブっていうのはスクールアイドル、つまり高校生物語であって、青春物語であって、それを演じているキャストも、それを応援しているファンも含めて、何だかみんなで青春の焼き直しをしているみたいだなあと思います。「みんなで叶える物語」も「スクールアイドル」もこだわるポイントはそこにあるのかなと。μ'sの9人と一緒にどれだけ青春できるかがこのコンテンツを楽しむのに一番大きなことで、そのまさに一緒に盛り上がっていく空間幕張メッセで見せつけられて体験したような気分でした。例えば、ファンにプロデューサーという立ち位置があるアイマスとは、これは目線も楽しみ方も違うものなんだなと。

あと、そう考えると一歩引いて冷静に見てしまうとついていけなくなったりとか、盛り上がりすぎて人の迷惑考えずに羽目をはずす人がいたりとか、逆にラブライブと言われるだけで否定せずにいられない人がいたりとか、そういうところまで含めて、ひとつ学校ひとつ教室で起きていることのようで、なんだか腑に落ちるところがあるなあと思うのでした。


映画感想

「ラブライブ! The School Idol Movie」 終われない物語を終わらせるために - FULL MOON PRAYER

「ラブライブ! The School Idol Movie 」その他感想(ネタバレあり) - FULL MOON PRAYER

15/06/13

「ラブライブ! The School Idol Movie」 終われない物語を終わらせるために

もう少し落ち着いたら、と思っていたのですが、明日ファンミに行くなら見ておかないとダメだろうと観てまいりました。ラブライブ映画

観に行く前は、あの二期の終わりの後で普通にやったら蛇足蛇足映画版を一体どうするのだろう。もういっそ海外に行って歌い踊り狂っているだけの2時間にしたらみんなハッピーで良いのではないかと、割と本気で思っていたのです。だってこれ何を語れるのと。

びっくりしました。製作陣は大真面目でした。この驚くほど人気が出ているμ’sを取り巻く状況と、その未来と、アニメとしての集大成を、全部まとめて引き受けて語りに来た劇場版。それだけに、頭空っぽにしてただただ泣いて笑ってハッピーになれるという映画ではなかったように思います。ただ、ラブライブという作品現在地を示したとても真摯映画だったと思うのです。


ネタバレを含むのでこの先は格納。






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