不勉強が身にしみる 学力・思考力・社会力とは何か (光文社新書)
- 作者: 長山靖生
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2005/12/13
- メディア: 新書
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きっかけ
題名そのものの気持ちを普段から味わっているので、棚に並んでいた本の中で目に付いた。
ネタバレ・あらすじ
日本人の子供の学力が低下していることを書き、それは大人が勉強しなくなったことが関係あるという。大人が自分の仕事にも自信を持てないので、子供に対して見本をしめせないのだ。戦後のように国民全部が中流になることを目指すことから変化してきている。自分のやりたいことをやるというのが、仕事から離れていく原因。ゆとり教育が間違った方向に働き、勉強しないということになっている。しかし、ゆとり教育で勉強時間が減ることを不安に感じ、塾などに行かせることで勉強する子供としない子供の間の格差が広がっている。
学校で数学や理科など実生活には直接役に立たないことを教えたりするけど、これは論理的思考の基礎を覚えるため。
倫理や正しい歴史、自然科学、論理的思考力についてもいろいろ説明している。まずは小さい頃から教えること、教えるためには親も勉強しなおさないといけない。性教育やジェンダーも、禁止的なことからではなく、生命の発生などの自然なことから教えていくべきだ。性教育で避妊を教えながら、少子化について騒ぐのはおかしなことだ。生命の発生、成長の過程が難しいということから命の大切さを教えていくべき。そういうことを、参考になる書籍をたくさん紹介しながら説明している。
感想・レビュー
学力低下についてかたり、もっと勉強しなさい、努力しなさい、こういう方法をするといいですという、啓蒙的な本かと思っていたのだが、後半についてはもっと役に立つことが書いてあった。不勉強が身にしみるからという意味で読まなくても考え方などは十分役に立つ。
いろんな分野での参考図書があがっているが、僕がそのほとんどを読んでいないことを、また不勉強が身にしみると感じてしまった。そういう勉強が仕事や実生活に役に立つわけではないが、論理的思考を身につけるには必要なことなのだ。