新世界へ

お約束の終焉 −人工呼吸でキス、禁止っ−
人工呼吸をする必要があった気がしたが、そんなことはなかったぜ。まあ、うがいをするときにイソジンことポビドンヨードを使っても効果がないか微妙に感染率が上昇するっぽいという研究結果とか、手術の際にする剃毛・手術後に控える入浴などに衛生上のメリットはないとか、まあそんな話。


で、医学的な根拠がないとなると、「先生、人工呼吸はキスに入りますか?」というシチュエーションに童貞紳士が求めるエクスキューズが得られないということになってしまうのだが。まだほら、心臓マッサージが残っている。「あの娘の胸に触っても、ほら人命には変えられないだろう。だから、ちょっとした温もりとあの感触がこの手に残ってるのは副次効果」という新しい表現世界が広がっているではありませんか。さあ、理論武装しがちな我らは、科学的に正しい対処法を示しながら、一人無駄にエロスな気分にも浸れるのです。やったね。
しかし、女子側からのアプローチはどうだろう。愛しの彼とはいえ、微妙に体温の下がった乳首を手のひらにぎゅうぎゅうと押し付けるってのはなあ。しかも、心臓マッサージが成立するには、下手するとあばら折っちゃうんじゃね的な力で圧迫する必要がある。ヒロイン体型な女子なら体重乗せないと多分無理。割と必死。なら、それで精神的な満足が得られるか。「ああ、こんなにも彼のために頑張っている」とか。よし、頑張れクリエイター。

さいきんポンタ

「さいきんポンタ」という感じのタイトルのアニメがあったと思うのだが、ネット上に記録がまるでない。野沢雅子キートン山田が声を当てていた気がするのだが、記憶している人がほとんどいない。触れてはいけないヤバ目な何かなのか? ぼく消される? 「ニャッキ!」や「ロボット・パルタ」は未だに知られているというのになんてことだ。まあつまり、もやしもんは細菌がよく出てくる世界初のアニメでもないし、ましてや細菌が主人公のアニメでもないよ、ということが言いたいのだが。ポンタも、まあ細菌らしさはOPの虫眼鏡でしか感じられなかったが。いや、虫眼鏡で見える細菌って相当でかいな。蜘蛛っぽいキャラクタもいたし、サイズが良く分からないな。


マイナーなアニメといえば、ガジェット警部も好きだった。何の因果でサイボーグになってしまったのかと考え出すと、子どもながらに、あの作風なのに、ちょっと悲しい気持ちになったものだ。なぜかコールタールからチョコレートに設定が変わってしまったホーリーとかヤダモンとかチロリン村物語とか並べていくと、まあだいたい年代を感じてしまうな。そして全部は見ていないのだ。でも印象には残っている。NHK以外では、ワタルとかキャッ党忍伝とか思い出すが、何となく偏りを感じ出す。よし何とか思い出すとピグマリオとかヘポイとか気合いとかタートルズとか鬼面とかいろいろ思い出しそうな気もするが、まあいいや。自覚する前からアニメばっかり見て育ってきているではないか。

スクールデイズ

スクールデイズ。第12話。こればっかりは仕方がなかったので、ばりばりニコ民の力を借りることに。そうすると、釣り動画が超乱立。流石にAT-X放送前にアップしてあるのは偽物って分かるから、よしな? しかし、最終話までに一旦間が空いて、しかもニコ動とはいえ12話が乱立するという状況。ある意味エヴァのラストを越えたんじゃないか。エヴァを見たことないけど。フィクションの可能世界が現実世界を巻き込んで多数分岐している感じ。これぞまさしく本当のマルチエンディング、ただし全部バッドエンドみたいなっ。しかもそれがトゥルーエンド。


11話の感想も大分入るが。
超近視眼的に見れば誠もまあなんとか悪い奴じゃないし、突発的な犯行で顔見知りに殺されるなんてけっこうリアルにこそありそうな状況で、そういう危険性を孕んだ人物が沢山いる環境に入ってしまった段階で失敗だったな、という印象。11話前半の段階での誠の印象は最悪を通り越して滑稽だったが、あれさえなければ優柔不断が過剰な“普通”の青春期だったんじゃないか。というか、あれは女子もおかしいだろう。光まで……。君には狙っていた男がいたのでは? 家系云々って設定のせいだろうか。女子のモブのセリフの感性が普通のはずだ。そうあって欲しい。あれでもかなり軽くて他人事な感じだけど。
まあ、11話のおかげで、却って状況に突き放されて凋落って感じがしたけれど。あの状況でなおエロ雑誌を眺めてた神経の人が、言葉様の異常に気が付くというのは不思議。そこまでやばかったのですね、言葉様。一般的なシナリオであれば、あそこまで行かないまでも悪行のあとに反省して、雨降って地固まるなんだろうけれど、スクイズに期待されていたのはそうじゃなかった。
……いや、やっぱり思い出してみると誠むかつくなあ。むかつくぞ。というか女子連中にもむかついてきた。くそ、どうして僕の周りには……。いやいや、これはフィクションだ。リアルで考えてしまっては負けだ。でもリアルでもこんな充実をしているやつらがいるんだぜきっと。しかし将来設計的には……。錯綜したあなたに、トライガン・マキシマム。


最近、ごくごくマイナーな*1ブログ界隈で「隊長」と「しろうとに」の人が悪女について書いていたけれど、スクイズの女性面々は悪女なんだろうか。ツンデレじゃないよな? 一般的な悪女は、自覚的だからこそ悪だけれど(法律用語的な「悪意」として)、無自覚で主人公を終末まで陥れるという点ではよりナチュラル・ボーンに悪なんじゃないかと思う。どうだろうか。設定的にもある種、“運命の”女ではないか。


言葉様、戦闘能力高いです。言葉様がわざわざ布にくるまないと持ち運べない刃物も、敵は不思議ポケットに収納できる特殊能力を持っていたというのに、あっさり腕を掴んで刃物を振り落とす。夜だし、妊娠初期では「誰もいない」ように見えても本当はいたのかもしれませんよ? あー、ふたば見てると「中の人などいない」を思い出す。なんてことだ。
言葉様は、てっきりノコで降臨なさるのかと思ったら、もっと鋭利な刃物であった。パッケージングにはノコを使ったのかも知れないけれど、それは秘密秘密なのですよ。放送自粛も当然か、とも思うが、そんな視聴率上ほとんど誰も見ていないような番組まで規制することもないと思う。スポンサーだってほとんど製作者側なんだから。月9バタフライとは訳が違うんじゃないかな。


なかなか聞き取れないでいた誠の最期の言葉だが、改めて聞いてみると多分「世界……」。どうしょうもないキャラではあったが、最後の最後まで、劇的に目の前の事象しか見えないという、ある種の呪いがかかっているようなキャラクターであった。


そして、最後のシメ。Nice boat. 伏線だったのかよ、みたいな。まあ、ぼくが見た12話が本物でなかったとしたら、どうしょうもない感想かもな。それはそれで面白いけれど。もう一遍12話を見られるわけだから。

*1:泡沫未満なブログが言うのも何だが