パリの恋人 【Funny Face:1957】

見た。


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昨日は途中で眠ってしまった。疲れていたのであって、この映画がつまらない、ということではないけど乗れないってのはあったかも。


この映画も『麗しのサブリナ』同様、後半に美女に変身するという設定なんだけど、今回は最初に本屋で働いているころのジョー(オードリー・ヘプバーン)のほうが良いかもしれない。しゃべり方は前編通して好きだけど、邦画だったらふざけんなっ、とか突っ込んでるかもしれない、そんな感じのしゃべり方。


で、相手役のカメラマンがフレッド・アステア(58歳か!オードリーは28歳?)で、いくらなんでも年上すぎるだろ、と思ったが、サブリナのときのハンフリー・ボガートもかなりの年上(55歳と25歳?)だったので、ひょっとしたらオードリーは当時のおっさん連中の夢をかなえる役ばっかり当てられていたのかもしれん。30歳年下の女の子ですか、そうですか。ちょうどいい感じの相手が出てくる映画ってあるんだろうかヘプバーンの映画で。


で、おっさん、それも競馬の騎手ちゃうか、と思うくらい小柄なおっさんのフレッド・アステアなんだけど、やっぱり踊りは結構すごい。がんばってる感じが見えるあたり、全盛期を越えてしまってるんじゃないかと思うけど、それでもやっぱりいい。でもやっぱりジョーが惚れるような魅力は感じないんだよなぁ。


面白かったのは女性ファッション雑誌の編集長マギー(ケイ・トンプスン)が『プラダを着た悪魔』に出てきたミランダ(メリル・ストリープ)にそっくりな豪腕で、女優もメリル・ストリープくらいのおばさんだった。で、ミュージカル映画なので彼女が歌うんだけど、編集長のオフィスで歌った歌は結構ラップっぽくて、ひょっとしたらトムズ・ダイナよりはるか昔のこの歌を起源だといってもいいんじゃないかとちょっと思った。違うけど。


このケイ・トンプスンの歌が結構すごい。ちょっと猫背というか首をかがめて頭を前にだしながら、どすの利いた声で歌う。その姿勢といい歌声といい「あ、昔の歌手だ」となんとなく思ってしまう。そうね、笠置シヅ子っぽいね。あんな感じ。


この編集長とオードリーが並んで歌うシーンが一番好き。


あと教会裏の川のシーンで白鳥ががんばっていたのが印象的。