リル・メイヤーはツンデレか?

〜すいません、今読んでます〜
 『DEATH NOTE』第十二巻迄読了。やっと終わった。1冊読むのにこんなに時間掛かるジャンプコミックスって無ぇよ。結論からいうとラスト迄はメチャクチャ面白かった。ラストは結構面白かった、って感じ。

 ラストはあともう2回ぐらい大ドンデン返しがある筈とか勝手に期待してたからその反動かな。逆に言うとラストまでが尋常ならざるデキってことだ。しかし、あれじゃあミサが不憫すぎるなぁ。。。以下は読みながら一寸思ったコト。

ミサがこまわりくんの“死刑!”を知っているというのは不自然だなぁ(笑)

魅上のヴァカ。電車内の粗暴男は、自分が検事であることを明かせばその場を去らせるには充分だったのではないか? って一瞬思ったが、なるほど、やっぱりそうか。携帯を使った時点で偽ノートって確信した。

ニアとの対面に際して保管してあったノートを持っていくワケだが、チーム全員がパート分けされた暗証番号(それぞれ担当パートは自分しか知らない)を入れないと金庫が開かない。メンバーが本当の事故・突然死や全然関係ない死神に偶然殺されたりして暗証番号が完成できない危険性は考慮してなかったのねん。

最終的に地球の危機(?)を救ったのは松田くんだった。なんかやってくれると信じてたよ。これといって取り柄のないと思ってた人間に射撃のスキルって・・・もしかして松田くんは一瞬で熟睡することも可能なのか?


 そういや初代Lの本名ってなんだったんだろう。ボクは案外“リンド・L・テイラー”ではないかと思っている。それって速攻で殺されたLの影武者じゃん、ってハナシだが、よくよく考えてみると心理戦的にも面白いトリック(?)ですよ。

 当初、ノートの存在はおろか、キラが殺人を遂行するのに必要な条件すらよく判ってなかったワケです。同姓同名の人が同時に死んだりしていないということは、逆に言うと名前“だけ”でも殺せないという仮説も成立する。Lの影武者が出てきたあの放送の目的が、キラの居る地域を絞り込むという目的だったということは、Lならばその後キラを追う過程で直接接触する事態も当然考えるだろう。

 つまり、“顔を知ってこその名前”がキラが殺しを行うのに必要な条件であれば、キラと接触して捜査(観察)をするには顔か名前どっちを偽る方が簡単か? というとそれはもう名前だ。四六時中お面してるワケにもいかんからね。では偽名を使うのに最も適した方法はというと、灯台下暗し理論しかない。故にLは流河旱樹よりもリンド・L・テイラーと名乗ってた方が面白かったんだよね。

 まさか最初に殺したLの影武者の名前がL本人の名前でもあった(同姓同名だった)とは考えないでしょ(まぁそんな都合のいい死刑囚がいるのか?ってハナシだけど)。でもこれだと例えば月がワイミーズハウス関係からLの名前に辿り着いたとして、「ちくしょう、この当時から偽名だったか!」って勝手に勘違いしてくれる可能性は高いでしょ。

 あれだけIQの高そうな人間同士の探り合いであれば、最終的に“隠し通せる”なんてことはなくて、せいぜい“発見を遅らせる”のが関の山。つまり、極秘事項も最終的にはバレるだろう、という覚悟をしておく方が普通じゃないかな。んで、バレた情報を誤報としてミスリードさせることに注力する方が確実な隠蔽術だとボクは思うのです。

 残念なのはレムがワタリとLを殺して自分も(ミサを助けたことで)死んだあと、そのノートを入手した月が(レムの書き込んだ)Lの本名をチェックしなかったこと。気になるだろ、普通。

 というわけで月最大の失敗は顔を見たら名前が判る“死神の目”の取引をしなかったことにある。下らない自尊心なのか余命が半分になることへの恐怖かは知らんが、結果それが文字通り命取りだったのだ。



〜すいません、今観てます〜
 『Ergo Proxy』第二十三(最終)話迄鑑賞。凄ぇな、ちゃんとそれなりのカタルシスを用意しつつ23話に収めちゃえるモンだな。この作品、やや乱暴ながら一言でいうと、TV版の結末を最初から想定して作ってあったエヴァ、みたいな感じか。

 TV版エヴァって25話から思いっきり流れが変わっちゃったじゃない。だから、それまでの展開無視かよ!って怒った人が沢山いたワケですよ。単純にあの第25話と第26話が惡いってんじゃなくて、第24話迄の展開に対してそれはないんじゃない、って意味で。

 だからあの第25話と第26話になっても問題ないような流れを逆算して第24話迄に展開してあったならば別によかったのに、ってコト。まぁそれだとあそこ迄HITしたかどうかは保証できないけどね。

 ややこしい表現ですが、まぁそんな作品です、『Ergo Proxy』。1話丸々思い切った使い方(しかも一寸実験的だったり!)とか画面の暗さとかが好き。正直こんなに評価が低い(高くない)のには納得いかない感じです。