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ようこそ女たちの王国へ (ハヤカワ文庫SF)

ようこそ女たちの王国へ (ハヤカワ文庫SF)

ようこそ女たちの王国へウェン・スペンサー〈ハヤカワSF1639〉
ハヤカワSF史上、最強の表紙だと思う(笑)誰が誰だかわかんないけど。

男の出生率が圧倒的少ない世界。そこでは社会の全ては女性中心で、男性は姉妹たちに守られながら大切に育てられていた。ジェリンはもうすぐ16歳。このままだと、近所の醜い娘ばかりいる農家に嫁がれそう。そんなある日、盗賊に襲われた娘を助けたところ、彼女は王女の一人だった。彼女を迎えに来た王家の長姉レンは、ジェリンに一目惚れ。後日、王宮に招くが、結婚するには数多くいる妹たちを納得させなければならない。さらに、そこには新型大砲強奪事件や王位簒奪を狙う陰謀が……

性格の違う5人の王女姉妹(ちっこいのはもっといるけど)。それぞれ彼女たちをベッドで歓ばせることが出来るのか?
それ、なんてエロゲ?
トリニが食事を運んでくるイベントはハァハァしてしまいました。あと、シラの馬小屋フラグとか(笑)


19世紀のアメリカ的な土地を舞台にした異世界ファンタジー(SFではないよね?)
男性が極端に少ないことに対する社会や婚姻システムは、けっこうよく考えられているかな。ぐちゃぐちゃの家系図ネタをもっと出して欲しかった気もするけど。
思っていたよりも面白い。少なくとも、個人的には『ティンカー (ハヤカワ文庫SF)』より楽しめた。
ただ、この手のネタでは、今はよしながふみの『大奥』って言う傑作があるからなぁ。重みも深みも、SFマインドも、全てにおいて分が悪い。
そんなわけで、未読の方は『大奥』をオススメ。

エンターブレインの11月予定

http://www.enterbrain.co.jp/jp/p_catalog/future.html#book


何となく眺めていたら、気になるタイトルがちらほら。
02『バットマン [デッドホワイト] 』ジョン・シャーリー
19『Zig Zag(上下)』ホセ・カルロス・ソモザ
19『モリー・テンプラーと蒼穹の飛行艦』スティーブン・ハント


今まで海外小説のレーベルは特になかったよね? ちょっとビックリ。
ジョン・シャーリーはサイバーパンクとかスプラッタパンク書いてたシャーリーか?
ホセ・カルロス・ソモザがまさかエンターブインから出るとは!! これは新刊買いかな。