スーパー白鳥13号運行記録3

このブログは超ぐうたらワンマン運転士の日常(もはや気が向いたら、という気もw)を書いたブログです。はてなダイアリーで公開していた運行記録2が今年の春になくなるため、新たに作成しました。2005年11月4日…「運行記録2」暫定開業/2005年11月14日…「運行記録2」本格開業/2019年1月13日「運行記録3」移行開業

岩清水選手の日本サッカー史上最高の「退場劇」に対する補足

 まず最初に2つお疲れ様のお話を。
 まずはなでしこJAPANの皆さんの帰国。日本サッカー史上に残る伝説を刻んだだけに、出迎えも今までにないくらい熱気を帯びていたようです。
 とにかくまずはしっかりと休んで、次の「なでしこリーグ」に向けて英気を養ってほしいですね。


 プラス、本日大相撲の大関魁皇関が引退を表明しました。
 この前横綱千代の富士(現九重親方)の記録を破りましたが、それを1超えただけで引退となりましたが。
 もしかしたら偉大なる横綱の大記録を超えた後、自分を燃やすモチベーションがなくなったのかもしれませんね。
 これ以上続けて醜態をさらすよりは負け越しが決まる可能性が高くなったところですっぱりと辞めるのもやむを得ないかなと思います。
 JR九州の特急の名前になったくらいの偉大な関取の引退に、心からお疲れさまと言いたいです。


 ところで、なでしこJAPANの評価をされる時に、なかなか表の目を見ないプレーがあります。
 昨日もお話ししましたが、岩清水選手の退場劇です。
 正直に言って、あのプレーが放映されないことが正直悔しいと感じます。


 少なくても私はあのプレーこそが、なでしこJAPANにPK戦での勝利の可能性を大きく開いたと断言しています。


 まず断っておきますが、岩清水選手のプレーは「レッドになるべくしてなったプレー」ですが、同時に、「普通ならカードを出されることなどあり得ない」プレーです。
 ではなぜイエローが出ないでレッドが出るか、ですが。


 基本的にイエローは次のプレーに出ます。


1 反スポーツ的行為を犯す
2 言葉または行動によって異議を示す
3 繰り返し競技規則に違反する
4 プレーの再開を遅らせる
5 コーナーキックフリーキックでプレーを再開するとき、規定の距離を守らない
6 主審の承認を得ずにフィールドに入る、または復帰する
7 主審の承認を得ずに意図的にフィールドから離れる


 以上です。宮間選手がイエローを食らったのは、このうちの5の規定に触れて競技の進行を遅らせたからです。正直言って競技進行上意味のないイエローです。


 それに対しレッドも次のプレーに出ると規定しています。


1 著しく不正なプレー
2 乱暴な行為
3 つばを吐く
4 決定的な場面での意図的に手を使っての得点機会阻止(ペナルティエリア内のGKを除く)
5 決定的な場面でのFK・PKに相当する反則での得点機会阻止
6 侮辱行為
7 同一試合中に警告(イエローカード)を2回受けた場合


 今回の岩清水選手のプレーはこのうちの5に当たる行為で退場処分になりましたが、その基準は「FK、PKに相当する反則」であり、イエローカードに相当するかとは記載されていません。


 実際岩清水選手のプレーは普段の状況ならカードも出ずに直接FKで再開、というレベルのファウルです。
 でもそこにモーガン選手がスルーパスで抜け出してGKと1対1というシチュエーションが加わったために、一気にレッドに相当するプレーに上がってしまったわけです。


 私が岩清水選手を賞賛するのは、レッド覚悟でいったからとかではなく、きちんとペナルティエリアに入る前に仕留めたことなのです。
 ここで一番恐いのは、躊躇ってモーガン選手がペナルティエリアに入ることです。
 エリアに入ってしまうとゴールの確率が高くなりますし、だからといってそこでファウルすると退場処分を受けた上にPKとなります。
 そうなると、結局の所PKはGK以外に対応はできませんから、ゴールを割られやすくなる上に、そこから挽回しようとしても選手が一人少ない上に時間もない状況ですから、同点に追い付くことは難しいと思います。
 ところが岩清水選手がきっちりエリア外で仕留めたので、直接FKになりました。
 大きいのは、PKはGK以外に対応はできませんが、FKはチームメイトがゴールとの間に壁を作れることです。その結果GKの負担をある程度減らしてくれますし、時間が時間ですから、1人少なくても専守防衛に徹すれば同点でPK戦にもつれ込ませることができるのです。
 そしてその目標を達成できたことが一番大きな収穫なのです。


 少なくても岩清水選手はあのシチュエーションの中で、自分ができてチームにも最善の方法としてあのプレーを瞬時に選んだと思います。
 さっきもお話ししました通り、あくまでもルール上レッドを食らうプレーですからそれは仕方がありません。
 でもあの瞬間に岩清水選手が「最善のプレー」を選択して実践したから、みんなも「ここはみんなで守りきらなくちゃ」と集中できたと思います。
 そういう意味では、確かにレッドカードを食らって退場しましたが、岩清水選手のプレーはなでしこJAPANの敗北を最終的に救ったプレーとして「日本サッカー史上最高の『退場劇』」と表現したのです。


 そしてそれはみんなも分かっていると思います。
 試合が終わって優勝が決まった後、みんなは口々に岩清水選手に「ありがとう」と感謝の気持ちを口にしたのです。
 それは岩清水選手が退場して一人少なくなったことを差し引いて余りある、チームが負けるのを阻止し、引き分けでPK戦にもつれ込ませた価値あるプレーと認めているからこそだと思います。