飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

「キュージュツカ! 1」感想

キュージュツカ!1 (ファミ通文庫)

キュージュツカ!1 (ファミ通文庫)


各レーベルにひとつは『四コマ日常系ラノベ』が必要な時代になったようです。
たった2ページで話が始まりオチる、まさに四コマ漫画感覚のライトノベル。脳みそを空っぽにしてまったり読むには最高ですなあ。

勇者ダミン一行が魔王クレアを封印してから50年が経つ異世界ファンタジーが舞台。
封印が解け、魔王が再来する日に備えて勇者を支援する戦士たちを育てる『ダミニチュア戦士養成学校』が作られた…のだが、魔王が復活すると予言されたのは現在から更に50年後の未来。つまり現在のひよっこ戦士たちには関係のないことだった。そんなこともあり、緊張感とは無縁の世界で、主人公であるミカを中心とした『弓術科』の面々がゆる〜い学園生活を送る様を描いた四コマ小説。

とにかく読みやすい。まずそれがこの作品の魅力かな。話が細かく終わるのでページを捲っている内にいつの間にか読み終わっていた。
登場する『弓術科』の生徒たちはどの子もちょっと「抜けている」ため、話がすごくゆるいものになる。人間を始めにエルフや亜人など異世界ファンタジーで良く見る異種族が混在する世界観ではあるが、いがみ合うことなく和気藹々とやっているのは、ある意味で珍しい気が。更には『弓』を専門に扱う戦士を育成する科をメインに据えているのも面白い。話にも出て来ているが、RPGでパーティーを組む場合、高確率で弓使いは外しちゃう職業ですよね。自虐すぎる(笑)

このノリなら続けて欲しいな。小路あゆむさんの四コマ漫画が読めるのもおいしい!