「ちびとも!」感想
- 作者: 中村一,color
- 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
- 発売日: 2012/04/10
- メディア: 文庫
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これは読みやすいなあ。いつの間にか読み終わってたよ。
金髪不良娘が期待通りの動きを見せてくれて満足!
オタク高校生の鳩ヶ谷快人は典型的な『ひとりっこ』の少年。憧れの同級生・河原さよりとクラスメートになるものの、話し掛けることも出来ずに自分の席から彼女の笑顔を見守る毎日を送っていた。そんなある日、家に帰ると自室で寝ていたのは五歳児の幼女・佐倉柚葉。快人の従妹に当たる柚葉は、家庭の事情で両親とは離れ、鳩ヶ谷家で暮らすことになったらしい。しかしこの柚葉は一筋縄ではいかず、快人のことを完全にバカにする始末。更には忙しい両親に変わって保育園の送り迎えまでする羽目になり、不満が募り始めるのだが…この保育園通いをキッカケに、クラスメートである不良少女・水野夏南の意外な一面を知ったり、想い人であるさよりに接近したりと思わぬ方向へと進み出す。
急に出来た『妹』のお守りが億劫で仕方がなかったが、いつもと違う生活を始めたことで二人のヒロインに恵まれることになる。いやあ人生何があるか分かりませんね!
とにかく読んでいて安心感があった。我が儘幼女にほんわか美少女、そしてツンツン不良少女に囲まれたラブコメ。特に不良少女こと夏南の「学校では不良で通っているが、保育園では可愛い笑顔を見せる女の子になる」という僕が期待する通りのツンデレさんで非常に良かったです。血は繋がってなくても絆は繋がっている。『ひとりっこ』の快人がいつの間にか『兄』になっていて、『妹』柚葉を真剣に叱る場面は彼の成長が見える。また『姉』であるさよりと夏南も、弟妹よりも早く生まれてきた者の経験を元に柚葉を慰め、快人に訴えかける場面が好き。シリーズ化するのならヒロインを増やさず、さよりと夏南のWヒロイン体制のままで行き、柚葉に「どっちが好きなの?」って質問されては赤くなる快人の図を守って欲しいな、と。