おおかみこどもの雨と雪(評価:★★★☆)

家族で観に行きました。
 
 
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※※※ 注意 ※※※
「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。
これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。
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1.評価
イメージフィルムのような、良くできた凡庸さ
評価:★★★☆
(★…1点 ☆…0.5点,★5つで満点)
 
2.基本情報

(2012年/東宝/117分)
 
監督   :細田守
脚本   :細田守
      奥寺佐渡
声優   :宮崎あおい
      大沢たかお 
 

(あらすじ)
女子大生の花は、大学のキャンパスでその男に出会った。講義を真面目に聞く事を忘れた他の学生に混じり、ひとり授業を真剣に聞く姿が眩しく、声をかけずにはいられなかったのだ。ふたりはまもなく恋に落ちた。
ある日、その男は花に重要な告白をする。自分が絶滅した筈のニホンオオカミの末裔、「おおかみおとこ」であることを。花はそれを受け入れ、そして2人の子供「雨」と「雪」が誕生する。
しかし、育児に追われる花と2人の子供を残し、おおかみおとこは亡くなってしまう。そして、たびたびオオカミに変身してしまう子供を都会で育てる事の難しさを感じていた花は、2人が「おおかみ」でも「人間」でも、好きな将来を選ぶ事のできる、山奥の古民家に移住する事を決めた。
 
3.コメント
監督が細田守。子を育てる親の話。ヒューマンドラマにして動物モノ。号泣する準備はできていた(江國香織)
平日の昼間に目を腫らしたむさくるしい男が映画館から出てくる姿はいかにもみっともない。そんなわけで、家族を連れて映画館に行った。そうすればスポンサーもつくしね。
とても綺麗な映像。映像を補完するBGMは、静かなギターの調べ。雪のモノローグとして語られるストーリー。なにをやらせてもうまい宮崎あおい。時に笑える演出。非常に計算高い完成度だった。文句のつけようが無い。ラストでは、しっかり号泣させていただいた。
 
この時点で良い点数をあげてしまっても良かったんだけど、既に細田守という監督は僕たちに「想像を超える」物語を期待させる監督になってしまっている。敢えて及第点しか出さないのは、それが理由。なにか1つでもいい、僕の想像を超える場面があったら、もう少し評価は上がっていたと思う。
 
この映画は誰と観に行っても大丈夫だし、DVDだってブルーレイだって買って問題が無い。商業的には大成功だろうし、この作品は日本のみならず世界中で長く愛される作品になるだろう。でも、「時をかける少女」「サマーウォーズ」を期待してはいけない。
 
まどかっつ氏が指摘するように、この細田守が狙うのは宮崎駿なのではないかと思わせる作品だった。それはそれで問題ないし、彼はその地位に辿り着く事ができるかもしれないと思う。でも、次の作品では、また僕たちを、あの世界に連れて行って欲しいなーとも思う。もう少し、細田守という夢を見させて欲しい。
 

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