極一部の人だけが喜ぶ、マニアックなブレイクの話です。今回も特に役に立つ話はなく、私がいま試してみている仮説の話。
途中までは過去のおさらいです。
強さだけならC級の時が一番だったんじゃないかという説すらある、私のブレイクセンスの無さ。
上手くはなりましたが一切強くはならないまま十数年の時が流れております。
初期はそもそも「誰かに習おう」という発想がなかったのですが、A級になった頃からか「習ってみようかな」と思うことはありました。
しかし、習うということは自分の下手さをさらけ出さなくてはならないということ。
それがなんだか恥ずかしいというしょーもない見栄により、習うことはなかったのであります。
それがまぁ大人になったからなのかなんなのか「下手なもんは下手なんだから仕方がない!!」「今さら恥も何もねぇ!」と開き直ったというのもあり、「さすがにこんだけ練習して強くなる気配が一切無いってことは、我流ではもう無理がある」と思ったこともあり、よし、ちゃんと習おう!!と思い立ったのであります。
全日本選手権が終わるとプロの皆様もしばらくは解放期ですから、その頃に色んなプロに習ってこようかなーと思っておりますよ。
(なんせ習いたいのがハードブレイクでありますからして、下手なことやらせてプロの球撞きがぶっ壊れて戦績に悪影響を及ぼしてしまっては、私もう生きていけない!)
んで「習うまでは、我流のハードブレイク練習禁止!!」「実用的なブレイクだけを練習しよう」と思っていたのに!!
全く自制心の働かない男、わたくし鈴木でございました。
何年かぶりで、グランプリイーストの決勝日観戦に行ってきたんですよ。色んなプロのブレイクを生で見たら、そりゃねぇ?刺激されるってもんでね。
今回のお題は、テイクバックの仕方です。
サイドストローク(またはサイドスロー。肘が内に入るようなストローク)の方がブレイクが強く撞けるらしいってのは、ビリヤード歴の最初期から頭にありました。
なんせ、初期はとにもかくにもブスタマンテ大先生を信奉しておりましたから。あの方のサイドストロークっぷりは凄いですからね。
なので昔は私もサイドストロークだったのですよ。人生で初めて40kmを出した時も、たぶんサイドストロークだったはず。
しかし、腕前が上がってくると共にプレイもなんとかしなきゃいけなくなりました。サイドストロークだとブレイクは強く撞けるのだけれども、どうも球が入らん。
いま思えば、そんなんフォームのせいじゃなくて単なる修練度の話だと思うので、そのまんま練習すりゃ良かっただけだと思うんですけどね、、、、B級くらいでしたかね。当時は。
当時の私は入れの強さを求めて、サイドストロークをやめてしまったのであります。
時は流れ、動画撮影をしてのブレイク研究を頻繁にするようになった頃。ハードブレイカーに特徴的な腕の振り方を発見しました。
この話をする時に毎度登場してもらっている気がしますが、撞き方的に一番分かりやすく、動画のアングル的にも分かりやすいのでS原氏のブレイク動画を
(16秒のブレイク動画です)
40kmを切っている場面を見たことが無いハードブレイカー。MAX45だか46だか。
構えの段階ではちょっとだけ肘が内に入る程度で「サイドストローク」というほどではないけれど、テイクバック後にメッチャ肘が内側に入ってサイドストロークみたいになりますでしょ。そして最後戻る。最後はスタート時よりも真っ直ぐですねw
ハードブレイカーの皆様は揃ってこんな動きをなさる。
真似をしたい。しかし良く分からん。見た目だけ真似しようとしてもロクなことはない。
そしてまた時は流れ、何年か前に「テイクバックを右方向に引くと、肘が内に入って行くようなストロークがしやすいような?」と気付き。
またしばらくして、S原氏と同レベルのハードブレイカーであるTコーチのブログでこんなん読んで
「お!やっぱ右に引くのか!!」と思ったのは良いものの、なんだかイマイチしっくりこない。たまに良い当たりはするけれど、体に馴染まない。
「理論としては良いっぽいんだけど、上手く体現出来ない」って話を2か月くらい前にしたような(笑)
そして1つ頭にあったのは、その昔S原氏が言ってた「なんだかんだで、強く撞くにはキューを真っ直ぐ引くことが大事」ということ。
S原氏もTコーチもMAX45くらい出すハードブレイカーですが、言っていることが違う。片や右に引け、片や真っ直ぐ引けという。
しかし、本人のイメージの仕方の違いや表現の仕方の違いの問題であり、実際にやっていることは一緒だなんてことは幾らでも例がある。
私みたいなキュー出しの長いプレイヤーのいう「キュー出し短く!」と、キュー出し短いプレイヤーのいう「キュー出し長く!!」が、結果的には同じキューアクションだってのが良い例ですよ。言葉だけ聞いたら真逆なのに、やってることは一緒っていう。
そういう例を今までに何百と見てきていますので、「なんで2人で言うこと違うの!?」なんてことは思わない。実は同じことをやっているのかもしれない。
そして先日、久しぶりのグランプリ観戦。
昔は頻繁に見ていた土方Pのブレイクですら、生で見るのは何年ぶりだっただろうか。。。
上に載せたS原氏のブレイク動画もそうですが、正面からの平撞きブレイクって、体の使い方が分かりやすくて良いです。10ボール万歳だ。
今回も土方Pや栗林Pのブレイクを真正面からガン見してたんですけど、「キューを体から離すんじゃなくて、キューから体を離している?」と。
Tコーチ流の「右にテイクバックをする」だと、キューを体から離していくようなイメージになりますよね。
けど土方Pのブレイクを見ていたら、キューは真っ直ぐに引いている(そういうのも9のブレイクより10のブレイクの方が分かりやすい)
キューが右に行くんじゃなくて、体が左に行っている。そう見えました。
そういう視点でS原氏のブレイク動画をもう一度見てみますと
特に右肩に注目してみてくださいな。
最初はキューの真上よりは若干右にありますよね。
それが、テイクバックをして「タメ」と言われる動作の中でキューの真上よりも若干左に回り込み、そっからキュー出しと共にキューの真上に乗っかって体重が乗っていくような。
土方Pもこんな動きをなさる。
Tコーチも同じなのかもしれない。確認できる動画が無いし、ご本人様は消息不明なので確認できないんですけど、体を左に寄せていくのがTコーチにとってはテイクバックを右に取っているイメージになるのかもしれん。
いや、実際に右に引いてるのかもしれませんけど。知らんけど。
なんにせよ「体を左に寄せつつ、最後はキューに体を乗っけてく感じで!!」と思ってブレイクしてみたら
しょっぱなでこの数値。これは行けるぞ!!
って思ったんですけど、これっきりでした。
新しいことを試すと、毎回1回目だけ夢を見させてくれるいつものパターン。
でも、アベレージも今までに比べて1割強アップしたし、強く出来そうな感触があるので、当面はこれを試して行こうかなと。
問題はと言えば、実用レベルが大きく低下したこと。
従来は、弱いけど手球コントロールはそこそこ良くて実用的なブレイクだったのが、そこそこ強いけど手球が合わんブレイクになってしもうた。スクラッチ率が異様に高いし!!
夢には近づいたが、10ボールの試合参戦からは遠のいたぞ。
あともう1つ、手首痛い!!
この手首に関しても考えどころでしてね。
武道の経験がある方は初心者の頃に習ったと思いますけど、パンチ(突き)を繰り出す時に手首が曲がっていると折れるぞ!って注意されるじゃないですか。
たぶん、それなんですよ。ブレイクした時に手首を痛めることがある原因。
しっかり真っ直ぐ乗っかってないから、グキッってなってんじゃないかな。
手首を痛める原因になるし、かつ力が上手く伝わらない原因にもなってんじゃないかなと。
しっかり真っ直ぐに出来れば手首は痛まないしパワーアップするんじゃね?
と夢見て、今後の研究課題にしようと思っている私がお送りいたしました。