日経新聞夕刊に深夜アニメ特集
テレビの深夜隊の放送時間に、サスペンスや青春群像など大人の視聴者に照準を合わせたアニメ番組が相次いで登場している。同じ深夜帯でも愛くるしい少女が登場するアニメ愛好家向けの番組や、夕方の子ども向け番組とは一線を画し、ストーリー性を重視した作品が多いのが特徴だ。各放送局はバラエティーやスポーツなどに続く「大人向け番組」の主力としてアニメを育てたいと意気込んでいる。
書いたのは産業部・上原吉博記者。
記事中では、フジテレビのノイタミナ枠で放送中の
「ハチクロ」、10月から同枠で放送予定の「パラダイスキス」、
テレビ東京「ギャラリーフェイク」や日本テレビ「モンスター」を紹介している。
TV局側の思惑は
大人をひきつけるアニメを主力番組に育て上げ、新しい視聴者層を獲得しようとの思惑がある。
いずれ大人向けアニメの放映時間を午後10−11時前後に繰り上げても、深夜にこれら作品に慣れ親しんだ視聴者が、そのまま熱心なファンとしてついてきてくれるとの期待がある。
とのこと。
水曜午後10時台という半端な時間帯の、午後10時27分という
かなり半端な時間から始まっていた「ラブひな」なんて作品も
あったけれども、かなり時代を先取り過ぎていたようで時間帯の
「場違い感」が当時はあったのが思い出される。
今後、アニメ化が予定・検討されている作品として
日本テレビはマージャン漫画「アカギ」(原作・福本伸行氏)のアニメ化を検討中。マージャンを題材にしながら「心理の葛藤」を描くヒューマンドラマに仕上げ、マージャンのイメージすらも一新してしまいたい」(中谷敏夫編成部プロデューサー)。
毎日放送とTBSは今年10月、劇場アニメで知られる制作会社、プロダクション・アイジー(東京・国分寺市)が制作するテレビアニメ「ブラッド・プラス(BLOOD+)」を土曜夕に放映する。「社会の闇に潜むモノと戦う過酷な運命を背負った少女の物語を描いていく」(同社)。
と2作品を紹介。
土曜夕の枠は深夜アニメ特集としては違うけれど、
大人を照準としたアニメ作品として取り上げられているようだ。
マージャンアニメといえば、マガジンに原作が掲載の作品
「勝負師伝説 哲也」が以前テレビ朝日で2000年秋からアニメ化されていた。
記事は、
「ゴールデンタイムへの進出は3年後くらい」という声も関係者の間では聞かれるが、新しいアニメが受け入れられるかどうかは、従来型では視聴率の獲得に限界も見えてきたテレビアニメの将来を左右しそうだ。
と結んでいる。
個人的には、わざわざゴールデンやプライムの時間帯に移動させることに
何故こだわるのかという思いもある。
確かに深夜帯では、野球放送の延長やドラマの放送時間拡大などによる、
時間変更のリスクを常に負うが、現状は上手にゾーン分けができており、
(寧ろ問題は、作品数多過ぎによる他作品との放送時間の重なりだ)
このゾーン分けを崩して10時台にアニメが放送されると
それこそ「ラブひな」で私が感じたような場違い感を
またしても否応なく覚えてしまうのではないだろうか。
また、深夜だからこそ扱えるテーマもあるはずで、
早い時間帯に放送することで表現の幅が狭められるような
本末転倒な事態はできるだけ避けて欲しいものだ。
ゴールデンやプライムの時間帯をの視聴率を支えている現在の視聴層が
テレビ離れをするような状況が、もし今後生じたなら
その穴埋めとして、その時間帯にアニメが放映されることもありうるが、
それ以外では実現しないような気がする。