新小児科医のつぶやき

2009-08-08 新宮心筋炎訴訟・二審編

被告勝訴の一審編に続く、原告勝訴の二審編です。今日も参照引用しているのは、

この訴訟の時系列を表で示します。まずは新宮市民病院受診までです。


date 事柄
10/28 亡Dに咳嗽出現
11/4 G医院を受診し、解熱剤・鎮咳剤・抗生剤等の処方を受け、一旦軽快。
11/10 亡Dに悪寒・発熱
11/11 G医院を受診。風邪との診断(体温は38度であった)
11/13 G医院を再診。肺炎の疑いありとの診断(BP134/74)。X-p検査・マイコプラズマ検査・血液検査を受け、坐薬アンヒバ5錠を処方
11/14 亡Dに夕方から両瞼に浮腫が出現
11/15 H病院を受診。蛋白尿・気管支炎との診断(両瞼は浮腫状、咳嗽、BP86/50)。レントゲン検査・血液検査・尿検査施行。
点滴後排尿(+)、昼過ぎには腹痛を催し嘔吐
11/15 19:20新宮市民病院受診

続いて新宮市民病院受診後です。


Date Time 事柄
11/15 19:20 亡Dには両上瞼に浮腫が見られたものの、肝・脾・下腿には浮腫がなく、心雑音もなく、橈骨動脈拍動は良好であった。
血液検査(Hb15.2、Ht45.3)、尿検査(尿色は番茶様で少量。なお,同日午前の排尿後はじめての排尿であった)施行。
気管支肺炎・脱水症状との診断をし、入院の上,ソリタT1を初期輸液とする点滴処置を行い、経過観察とするとの方針を決定
20:45 体温37.0度、脈拍96、呼吸数36。眼瞼に浮腫が見られたものの、四肢には浮腫等がなかった。このとき、倦怠感・腹痛を訴えた。
11/16 0:00 体温35.8度,脈拍100,呼吸数32。発汗があり,倦怠感・腹痛を訴えた
3:00 脈拍96、呼吸数25。湿性咳があり,上下肢冷感・倦怠感・腹痛を訴えた
6:00 3時から6時の間に腹痛を訴えるとともに胃液を嘔吐し、併せて倦怠感をも訴えた。このとき発汗,眼瞼浮腫が見られた
体温35.3度、脈拍84、呼吸数24。入院後初めての排尿(100ml、色は番茶様)、腹痛・倦怠感を訴えるとともに、眼瞼浮腫・空えづき・両下肢冷感を認める。
点滴輸液(ソリタT1)にアタP(25ミリグラム)1/2A混入
7:00 上半身の皮膚が湿潤した状態
9:00 X-p検査
10:00 I医師の回診,血液検査(検査結果はCPKが4694であった)を受けた。このとき亡Dは口唇色が不良で、眼瞼に浮腫が見られるとともに、軽度の呼吸困難を認め,脈拍を触知せず、体温は35.3度であった。
ICUに転室し,医師Jの診察を受けた。J医師は亡Dに対し,ラシックス10mgを注射するとともに、電図モニターを装着し、酸素テントを開設するなどの処置をとった。
10:20 痙攣硬直、呼吸停止、意識不明、心停止に陥り、人工呼吸、心マッサージの処置を受けた
13:10 心筋炎に起因する急性心不全により死亡

ここまでは争いの無い事実です。それでもって一審編からわかる争点は、

    11/15 19:20の新宮市民病院初診時から、11/16 0:00までの間に急性心筋炎が診断できたら患児は救命できた

これだけが争われ、二審では原告が勝訴しています。ここで医師なら誰でも疑問に考える

  1. そんなに簡単には急性心筋炎の診断などできない
  2. たとえ診断が出来ても経過からして劇症型であり救命は容易ではない
  3. とくに劇症型治療に必要なPCPS、IRPBIABP、ペースメーカーなどを5歳の患児に施せる施設など日本に数えるほどしかない

こういう誰でも思いつく常識以前の疑問を木っ端微塵にする判決となっています。順番が前後しますが、まず裁判所判断はこのケースを劇症型心筋炎ではないと認定しています。その辺はとりあえず、

急性心筋炎は,通常は,急性期を乗り切れば生命予後は比較的良く,完全治癒例も少なくなく,そのため,早期診断,早期治療が重要であるとされている

まず急性心筋炎は早期発見・早期治療により一般的予後は良好と定義しています。それで今回のケースは、

遅くとも14日夕方の時点で既に心筋炎を発症していたものでありそれ以前の症状が前駆症状と考えられること,更に,乙5の13の心電図や甲30のエコー写真,それに本件各証拠からも,亡Dの心筋炎が前記のストークスアダムス発作によるものと認められる証拠もないことに照らすと,その心筋炎は,少なくとも前記のストークスアダムスの発作による予後の極めて悪い心筋炎ではなかったものと推認される。

劇症型ではないと認定しています。もっとも裁判所の事実認定には、

そもそも,劇症型かどうかは,臨床的な分類であって,確固たる定義がある分類ではなく,劇症型の場合に心電図や心エコーで特徴的なものが現れるわけではないとの趣旨の見解(☆☆意見書・甲38,乙22・107頁)もあり,いずれにしても,心電図検査や心エコーの検査から劇症型の心筋炎かそれ以外の型の心筋炎かを分類すること自体が極めて困難である。

「臨床的な分類」であり、「検査から劇症型の心筋炎かそれ以外の型の心筋炎かを分類すること自体が極めて困難」であっても、裁判所は「臨床的分類」で劇症型ではないと認定しています。もちろんキチンとした理屈はあって、

前駆症状から発症までの期間は半日から3日であって急激な経過をたどり,そのような場合には予後が極めて悪く,救命の可能性は低いとされる。前記の劇症型と言われるものは多くはこの場合を指すが(甲16),逆に,前駆症状から発症まで3日以上ある場合には,少なくともこのような場合には該当しない。

長い前駆症状があると事実認定していますから、劇症型ではないと言う結論になるわけです。要するに普通の予後良好の急性心筋炎に過ぎなかったのに、これを脱水症状と誤診し、漫然と輸液を続けたことが注意義務違反に当たると認定している事になります。その辺の表現は、

初診時に少なくとも心電図検査を実施していれば,何らかの異常が判明し,更に心エコー検査をすること等によって心筋炎との診断に達し,輸液を行うにしてもその量やスケジュールを調整した上で,前記のような心筋炎に対する治療や心臓の状態の監視をすることになったもので,そのようにしていれば,入院の後に実施された輸液によって症状を悪化させることもなく,亡Dの救命ができた高度の蓋然性があったものと認められ,したがって,上記注意義務違反により,心筋炎の症状が悪化し,それによって死亡するに至ったものであるといわざるをえない。

おもしろいのは

    心電図検査を実施していれば,何らかの異常が判明し,更に心エコー検査をすること等によって心筋炎との診断に達し

これの根拠になりそうな事実認定があります。心筋炎の臨床診断の目安として、

  1. 胸痛,動悸,呼吸困難及びチアノーゼなどの心症状に加え,発熱,咳及び倦怠感等のかぜ様症状や悪心,嘔吐,腹痛及び下痢等の消化器症状等が前駆症状又は主症状として合併することが少なくない,
  2. 身体所見に頻脈,徐脈,聴診で心音減弱,奔馬調律(第3,4音),心膜摩擦音,収縮期雑音などを認めることがある,
  3. 心電図は通常何らかの異常所見を示す,
  4. 血清中の心筋逸脱酵素のCPK,LDH1・2型,GOTの上昇,CRP陽性,赤沈促進白血球増加などを認めることが多い,
  5. 胸部?線像で心拡大を認めることが多い,
  6. エコー図で左心機能低下や心膜液貯留を認めることがある,
  7. 2.ないし6.の所見は短時間に変動することが多い

確かに心電図には「何らかの異常所見を示す」となっていますから、「何らかの異常が判明」するでしょうが、診断に達するはずの心エコーは「左心機能低下や心膜液貯留を認めることがある」ですから、診断に「達しない」事も多々あるわけです。その他の検査も、

  • 胸痛,動悸,呼吸困難及びチアノーゼなどの心症状

      →なかったから気が付かなかったのです

  • 発熱,咳及び倦怠感等のかぜ様症状や悪心,嘔吐,腹痛及び下痢等の消化器症状等

      →感染症の非特異的症状であり、これらの症状から心筋炎は直接結びつきません

  • 身体所見に頻脈,徐脈,聴診で心音減弱,奔馬調律(第3,4音),心膜摩擦音,収縮期雑音などを認めることがある

      →徐脈も頻脈もありません

  • 血清中の心筋逸脱酵素のCPK,LDH1・2型,GOTの上昇,CRP陽性,赤沈促進白血球増加

      →CPK600では心筋炎まで通常は発想は飛躍しませんし、飛躍しなかった事をミスとは言えません。一晩でCPK4694まで上昇すると予想できたら神です

  • 胸部?線像で心拡大を認めることが多い,

      →遺族側の主張でさえ「胸部?線の心・胸郭比も,同月13日(C医院)は47.8パーセント,同月15日(B病院)は49.7パーセント」であり、新宮病院受診時にCTRが「47.8% → 49.7%」に増大した事を異常と感じる医師はまずいません

強いて言えばCPK500〜600が怪しむ証拠ですが、「更に心エコー検査をすること等」の検査を行っても診断がついていたかどうかは疑問です。それでも心電図検査は「何らかの異常」が出ると裁判所が事実認定した検査ですから、

その前のC医院の受診当時から感冒症状が継続し治療を受けたが,改善せず,同医院やB病院で肺炎の疑いあるいは気管支炎との診断を受けたが,一向に症状が改善しないため,控訴人Bらが何らかの異常を疑い,更にB病院小児科の受診を経て,和歌山県串本町の自宅から車で約1時間を要するその地域の基幹病院である本件病院を夜間に訪れたものである。そして,本件病院で初診をしたA医師は,控訴人Bからそれらの事情を聞いたのであるから,地域の基幹病院の医師としては,C医院やB病院での感冒や気管支炎等の診断と治療で改善し得ない何らかの見逃された疾病罹患の可能性を含め広い範囲で診察,診断を行うべき注意義務を負うというべきである。

 しかるところ,同医師は,前記風邪様症状や消化器症状等の心筋炎前駆症状や血糖値が高い値であることを認識しつつ,下腿に浮腫がないことと血液濃縮があることから,両眼瞼が腫れているという状況を軽視し,心疾患の可能性を一方的に排除してしまい,基本的検査というべき心電図検査を行わなかった。

後は下腿浮腫がなくとも心筋炎があることの事実認定、心拡大がなくとも心筋炎があることの事実認定、血液濃縮があっても心筋炎があることの事実認定・・・興味のある方はお読み下さい。私は引用するのも食傷気味です。とにもかくにも長引く風邪症状があり、「眼瞼浮腫」があったのだから、

このようにみてくると,前記認定の事実経過の下で,本件病院の担当医師は,前記の初診時において,亡Dの年齢も考慮し,その輸液の指示の前に,心疾患の可能性を完全に排除できるのか否かを確認するためにも,少なくとも,心電図検査を実施すべき法的な注意義務があったものというべきところ,同医師は,下腿に浮腫がない等の理由で,心疾患の可能性までも完全に排除してしまい心電図検査を実施せずに,輸液の指示をしたもので,この点で注意義務に違反した過失があったものといわざるを得ない。

    心電図検査を実施すべき法的な注意義務があった

とにかく心電図さえすれば心筋炎がこの時点で見つかる展開になったはずだと裁判所は事実認定しています。もう一度裁判所の事実認定をまとめると、

  1. 早期に対処さえすれば治るはずのただの急性心筋炎であった
  2. 長引く前駆症状と「眼瞼浮腫」があったから心電図検査を行わなければならなかった
  3. 心電図検査さえすれば必ず心筋炎診断に導かれたはずだ
  4. 治るはずの心筋炎を診断出来ずに漫然と脱水補正を行なったから患児は死亡した

基幹病院に入院する事になる子供は長引く前駆症状から悪化しての入院が多く、眼瞼浮腫も程度によりますが珍しくありません。そうなれば小児の入院患者のかなりの数が心電図をルチーンとしなければなりません。それも入院翌日なんて優雅な事を言っていては駄目と言う事です。もちろん心電図検査を行っただけでは駄目で、異常があればすぐさま心筋炎を疑って、間違いない鑑別診断を行なわなければなりません。

恥ずかしながら私は心エコーでの心機能評価は自信がもてません。とくに初期の微妙なものなら、見逃す可能性が大です。開業医になっていて本当に良かったと思います。見逃したら、見逃したで間違い無く注意責任義務を問われそうだからです。

そうそうこの訴訟に関連する神の鑑定にはこうあります。

1981年には7年間の全国アンケート調査集計がなされ総患者数102名、全体死亡率17%の報告がある

心筋炎患者の発生数は概算で200万人に1人程度になります。また裁判所の事実認定でも、

小児の心筋炎の診断については,小児心筋炎の臨床像は多様であり,臨床経過も種々であるため従来多くの症例が心筋炎の診断が下されないまま,死亡したり,あるいは治癒したり,更には後遺症を残したりしている。

この神の鑑定の「従来多くの症例が心筋炎の診断が下されないまま」は20世紀の医療のことであり、現在では「臨床経過も種々」であろうが診断する事が出来ずにこのケースのように死亡となれば、多額の賠償金が降りかかる事になるという事です。くれぐれも注意しましょう。とにもかくにも、

    眼瞼浮腫には心電図をお忘れなく♪

ただし今回の判決からは「眼瞼浮腫は心電図」のJBMは導けないと考えます。このケースで心電図異常を見つけたところで、心筋炎診断までには司法判断的にはともかく、医学常識的には非常な困難を要すると考えられるからです。そうなるとこの判決文の一節がJBMに該当する様に思います。

    地域の基幹病院の医師としては,C医院やB病院での感冒や気管支炎等の診断と治療で改善し得ない何らかの見逃された疾病罹患の可能性を含め広い範囲で診察,診断を行うべき注意義務を負うというべきである。

基幹病院の医師が「広い範囲で診察,診断を行うべき」は否定しませんが、200万人に1人の子供の急性心筋炎を診断できなかったら、基幹病院の医師の資格はなく、訴訟で巨額の賠償を認められ、その上で某国営放送が御鄭重にドキュメンタリー番組まで作って放映する事が実証されています。ここは判決を素直に受け止めて、現在基幹病院に勤務されている医師の方々は、自分が基幹病院医師に相応しい能力を持っているかどうかの自己検証を行う事をお勧めします。

資格としては

    注意義務を負うというべきである

こう巨額の賠償請求付きで言われても、「それぐらいは出来て当たり前」「そんなものは朝飯前」「この程度が診断できない奴は医師とは呼べない」ぐらいの能力は最低限必要かと思います。私には残念ながら基幹病院に勤務する資格は到底無さそうです。

京都の小児科医京都の小児科医 2009/08/08 08:08 ここで下記に対して実名をだされてないのではなぜでしょうか
http://www.naxnet.or.jp/~takaoka1/saiban/ikensho1.htm
○○会○○総合病院小児科 ○ ○ ○ ○

実名をだされて、学会レベル(専門家の間で非公開)で、裁判とは別に討論があってもいいのではと思いました。

追記:忘れることもあるのですが、診断のときなるべく脈は診るようにしています。

京都の小児科医京都の小児科医 2009/08/08 08:21 あいかわらず、わかってなくて申し訳ありませんが
この担当の先生はお元気なのでしょうか
臨床を再開されたのでしょうか

うろうろドクター様の
NHKは小児医療を滅ぼしたいらしい… より下記
http://blogs.yahoo.co.jp/taddy442000/30102607.html
「判決後、担当医は臨床の現場を離れたそうです。
 しかし診療を離れても医学生に教鞭を執っているという担当医には驚いています。
 自分が犯した事故の判決にショックを受け、臨床が出来なくなった
担当医師に教えられる医学生のことを思うと、こんなのでいいのかという思いでいっぱいです。
 自分が犯した過ちを医学生たちに教え、未来ある子供の命を救おうとする情熱のある小児科医を
1人でも多く育てること、担当医にはそういう形で医療と向き合ってほしいと心から願っています。
自分の犯した過ちを医学生に語り続けること…」

YosyanYosyan 2009/08/08 08:22 京都の小児科医様

鑑定書・意見書の再鑑定問題は、かなり前に相当議論したのですが、問題が幾つもあります。とりあえず判決文ですら、広く公開されるかどうかは裁判所の判断次第である事です。ましてや鑑定書・意見書は普通は広く公開されません。

もちろん公判ですから裁判所に行けば読む事は可能です。ただここで条件があります。

 1.年間1000件とも言われる医療訴訟の情報をどうやって集めるか
 2.裁判所で読むためには訴訟番号の情報の入手が必要
 3.裁判所では閲覧は出来ますがコピーは出来ません。

やるからには、医療側敗訴だけでなく、医療側勝訴も再鑑定しないと片手落ちになります。年間1000件もの訴訟(すべてに鑑定書・意見書があるわけではありませんが)の情報を隈なく集め、これを学会なりで処理するのは膨大な人手と、費用が必要です。そんな手間と費用を学会なりが負担しきれるかになります。日医でも大変だと思います。

当時の議論では現実的な問題の前に尻すぼみになったと記憶しています。

YosyanYosyan 2009/08/08 08:28 京都の小児科医様(追伸)

判決文、鑑定書、意見書の入手については、損保ジャパンと組んだらどうかの現実的な意見もありました。それでも再鑑定する側の人選問題は大きなネックになったと記憶しています。

京都の小児科医京都の小児科医 2009/08/08 08:40 Yosyan様
上記ありがとうございます。

上告しなかった理由は
原告様のHP(下記)より市長の判断によるものと理解しました。
他の理由はあるのでしょうか

http://www.naxnet.or.jp/~takaoka1/saiban/miss.htm
【市長の非公式の訪問】
2005年5月5日 判決から1週間後の出来事だった。
家族で出かけようとしていた時、不意に玄関のベルが鳴った。玄関の戸を開くと、一人の男性が立っていた。男性は「新宮市長の上野です」と言うと、驚く私たちに「今日は私1人の意志で来ました」と告げ、「逆転判決に病院関係者は皆、新たな証拠は出ていないのに、結果は納得が出来ない、上告すると躍起になっている。しかし、このまま彼らの言葉を鵜呑みには出来ないと思い、高岡さんに会い事実を聞きたかった」と静かに言葉を続けた。
私たちは、控訴審で証拠として4通の意見書を提出したこと、病院側の不誠実な対応によってやむなく裁判へと進んだこと、納得のいく医療が存在したならば訴訟の提起はなかったこと、裁判中もその不誠実な対応は続き、心電図と心エコー写真の提出を求めた際、カルテ原本の紛失を知らされたこと。一審では専門の機器で検査をしていないからカルテに貼ってあるたった1枚の心電図と心エコー写真しかないと回答しておきながら、控訴審の最終段階になり沙彩の心エコーを試行したという医師の陳述書が提出され、私たちは証拠保全で入手していた心エコー写真11枚を提出したことなどを市長に話をした。市長は私たちの話にじっと耳を傾けていた。
【市長からの電話】
上告か確定か、毎日異常な緊張感が続いていた。そんな私たちのもとに上野市長から電話があった。
2005年5月13日「病院関係者は上告に強硬でしたが、私の判断と責任で上告はしないことを決断しました。16日にこの件で記者発表するので、発表する前に文書を見ていただきたいので、明日お伺いさせていただきたい」と新宮市長から電話があった。
翌日、上野市長は約束通り新宮市長と新宮市立医療センター院長がそれぞれ署名捺印をした文書を持って来た。
私たちは記者発表文を見せてもらうことより、きちんと形に残る謝罪がほしかった。そのことを強く伝えると、「今日は非公式での訪問なので、きちんと公式で謝罪に訪れる」ということだった。


上野市長がぽつりと言った言葉が印象的でした。
「いくら市長でも医者を押さえつけることは出来ない…彼らは自分たちが一番偉いと思っているから。
病院関係者も市の職員も今回の僕の判断に賛成する者は誰ひとりいなかった…」
声を震わせ、私たちに深く頭を下げ「忘れることは出来ないけれど、
許すことなら出来るという言葉があります。どうか私に免じて許していただきたい…」
と涙ながらに語った市長の姿を見た時、市長の苦しみをも理解出来たような気がしました。

YosyanYosyan 2009/08/08 08:56 京都の小児科医様

上告しなかった理由は私も存じません。推測だけ挙げておくと、上告審は憲法問題である必要があり、受理してくれそうな適当な上告理由が見つからなかった可能性が一つです。また二審原告敗訴で三審逆転はありますが、その逆は非常に珍しかったと思います。賠償額が保険範囲ですから、市民による市民病院への訴訟である点も政治的に考慮したかもしれません。

もちろんすべて憶測であって、なんの根拠もありません。

numachinomajonumachinomajo 2009/08/08 09:40 う〜〜〜〜ん、もし市長さんがこの子のような経過の症例であっても救命できるはずであったとお思いならば、市民病院をこのような場合でもたちどころに正しく診断し、かつ5歳児にPCPSをすみやかに行えるような病院にする努力はなさっていらっしゃるのでしょうか?
いくら市長でも医者を押さえつけることは出来ないって押さえておいておっしゃるのは変ですよね?
それに必要なのは押さえることじゃなくて再発を防止するために「市民病院に神のごとき名医の小児科医を24時間態勢で勤務させ、あらゆる症例に対して最高の治療を行えるようにする」ことですよね?

YosyanYosyan 2009/08/08 10:03 numachinomajo様

現在の新宮市立医療センターの小児科常勤医は2名で、2名で小児病棟と新生児室を維持しています。さらに病院HPには、

『リスクの高い可能性がある分娩には立会い、院内出生の新生児は全て小児科で管理しております。ただし、常勤医が2名のため、高度の専門性とマンパワーを必要とする患者様は、もよりの小児専門病院にコンサルトして、その専門分野のセンター病院へ搬送せざるを得ない状況です。

 目下の最大の問題点の1つは夜間、休日の救急体制です。現在の体制では24時間いつでも対応するということは不可能で、近隣に同規模以上の病院が無いため、輪番制を組むこともできません。従って、当院の救急外来では、小児科以外の当直医がまず診療にあたり、必要に応じて小児科医を呼び出します。しかし、緊急を要する場合は、至急、小児科医を呼び出し、素早く診療が行えるよう準備を整えていますので、ご安心ください。加えて、日曜・祝祭日の午前11時には原則として小児科医が小児救急患者様を応急診療しています』

てな現状です。循環器科医師は4名いますが、どうなんでしょうか。

kuku 2009/08/08 10:12 numachinomajo様

こんな理屈に合わない対応、
ある意味テキトーなやり方の方が
しばしば受けが良いものです。

市長はおそらく、
相手がそういう人間だと認識した上で、
このときの対応を決めたのでしょう。

SeisanSeisan 2009/08/08 10:20 私も結構大学にいましたが、小児循環器を専門にはしなかったので、心エコー、心電図からの急性心筋炎を診断しろと言われても多分無理だと思います。

しかしNHKはすごいですね。
ミスした医者は一生それを枷にして悔いながら生きていけ、とおっしゃる。
キリストですら、「救われる」と言ってくれているのに。
自分たちの犯したミスはすぐに忘れるくせにね。

まあ、自分が犯した過ちを教えた時点で、小児科医を志望する情熱も雲霧消散するとは考えないあたりがNHKですね。

タカ派の麻酔科医タカ派の麻酔科医 2009/08/08 10:20 成人の心筋症でも、体外循環を後遺症なしに行える施設は限られていると思いますが、まして小児であれば、小児心臓外科をやっている施設しか実行できないと思われます。近畿地方で何カ所が該当するのかしりませんが、どんな気持ちで原告のための鑑定書を書いたのでしょうか?

clonidineclonidine 2009/08/08 10:36 大筋では記事内容に同意しているのですが

>PCPS、IRPB、ペースメーカーなどを5歳の患児に施せる施設など日本に数えるほど

まず「IRBP」は「IABP」の間違いではないでしょうか?
また「ペースメーカーなどを5歳の患児」は困難なことではありません。
ただし、劇症型心筋炎でIABPやペースメーカーは補助療法です。

救命を期待するならば
1、迅速にPCPSを装着して、自己心機能の回復を待つ(ただしPCPS単独では3日程度が限界)
2、迅速にPCPSを装着→VAS(補助心臓)を植込んで自己心機能の回復を待つ(管理がよければ1000日以上待てる)

要するに劇症型心筋炎の治療とは「心不全が顕在化→PCPS・VASを装着(できる施設に迅速に搬送)」が勝負なのですが、私が大学病院で現役だった時代でも「ダメ元、間に合ったらラッキー」でした。「ヘリポートで天候の回復を待ってるうち死亡」なんてケースもありました。大学もナショナルセンターも弱体化した現在では、救命率はさらに下がっていると思います。

小児循環器医の多くは先天性疾患(せいぜい川崎病)を専門にしてますし、成人の循環器医の多くは心筋梗塞や不整脈が専門です。「小児科医で心筋炎の治療に詳しい」なんて、日本に10人いないと思います。

YosyanYosyan 2009/08/08 11:58 clonidine様

ミスタイプの部分、謹んで訂正させて頂きました。

元ライダー元ライダー 2009/08/08 12:01 昨日のL医師の意見書とネ申の鑑定書は同じ物なんでしょうか?

それはともかく、高裁判決は、心不全の有無を判断する上で、それを肯定する「眼瞼浮腫」と、否定する「血液濃縮」を同価値なものと評価しているように見えます。「肯定所見と、否定所見がある。ならば念を入れて肯定所見を採用すべき」とか「数ある所見の中で肯定所見が1つでもあれば念を入れるべきだ」といったところでしょうか。しかし、実際には「眼瞼浮腫」と「血液濃縮」は同価値ではありませんね。「血液濃縮」が優越します。とある容疑者がいる。犯人だと示唆する証拠が多数ある。しかし、たった一つのアリバイで犯人性は否定されるという、たった一つの否定証拠に相当するのが「血液濃縮」だと思うのですが、高裁は血液濃縮をそのように扱っていませんね。

平成17年の判決ですか(嘆)。まあ、今なら(ry
NHKに蒸し返されたんだし、2人しかいない小児科ですから新宮も大淀に倣っていいんじゃないですかね。

京都の小児科医京都の小児科医 2009/08/08 12:44 Yosyan様

ありがとうございます。

すくなくとも、本件に関して、事実として(原告様のHPより)市長以外は誰も上告しないことに反対だったと理解しました。
上告が受理されない可能性があるにせよ
病院関係者は上告するように市長にいったわけですから、本件に関して市長と病院関係者の
信頼関係はなくなくなったと判断しました。
これはいわゆる医療崩壊のパターンと思いました。

新宮市は
市長は色々と代わっています。
http://www.senkyo.janjan.jp/election/1999/30/00007528.html
一審のときは岸 順三氏です
1999年
佐藤 春陽氏(岸 順三氏落選)
2003年
上野 哲弘氏(佐藤 春陽氏落選)
2005年
佐藤 春陽氏(上野 哲弘氏落選)

このことが影響があるかどうかは不明です。

kuku 2009/08/08 13:22 上野市長はすでに落選してしまったのですね。
在任中の行動が支持されなかった?

ところで、これどうでしょう?
★民主が官僚人事見直しへ…成果と評価を直結

 民主党は 個々の政策を立案・遂行した官僚を記録する「政策背番号制」を導入し、政策の成否を昇進や降格に結びつける方針を固めた。
 同時に、国家公務員の弁償責任を定めた予算執行職員責任法の改正も視野に入れている。
「故意または重大な過失によって国に損害を与えたとき」とする規定を「故意または過失」とし、弁償の範囲を広げることを検討する方針だ。
讀賣新聞 
http://www.yomiuri.co.jp/election/shugiin2009/news1/20090808-OYT1T00013.htm

ゆくゆくは国会議員が、立法の「故意または過失によって国に損害を与えたとき」 これも弁償を求めるようになる?

10年ドロッポ10年ドロッポ 2009/08/08 14:41 >国家公務員の弁償責任を定めた予算執行職員責任法
こんな法律があったんですね。公務における損害の賠償って公務員個人には絶対請求出来ないものと思い込んでました。…でもだったら年金のアレとかゆとり教育のコレとか諫早湾のアレとかは現行法でも請求できるんじゃないですかねえ???

>個々の政策を立案・遂行した官僚を記録する「政策背番号制」を導入し、政策の成否を昇進や降格に結びつける

実行出来るんだったらそれだけでもミンスに入れてみる価値があるかもでつね。現状官僚ドモは責任問われない事をいい事に無責任やりっぱなしすぎですから。もっともやりすぎると医療の二の舞必至ですが。…まあ明後日方向にやる気満々な現状よか公務員らしく昼間っからエロ本でも読んどいて貰う方がマシかなw。

京都の小児科医京都の小児科医 2009/08/08 14:45 お金の話をして申し訳ないのですが
こういったは賠償金は市長がOKすれば、税金から支払われるのでしょうか
議会の承認は不要と考えるべきでしょうか

あと、その後 市から担当の先生に賠償金の支払いについて請求がゆくのでしょうか

保険もあるとも思いますが、税金がどうつかわれているかが気になりました。

kuku 2009/08/08 16:08 >こういったは賠償金は市長がOKすれば、税金から支払われるのでしょうか
>議会の承認は不要と考えるべきでしょうか

判決確定による賠償なら、いやおうなく払わないといけないはず。議会も承認せざるを得ないのでは?
でも、上告断念は市長の判断だけでいけるのか。
市から担当医に支払い請求は無いんじゃないかなぁ。
市に損害を与えたということで、請求可能だとは思うけど、
組織としての不法行為(過失)ということで原則決着するのでは。
あとは、訓告、戒告、減給、停職、免職など、
組織内のルールで処分ということがありがちなパターンだろうか。

Level3Level3 2009/08/08 17:05 >1、迅速にPCPSを装着して、自己心機能の回復を待つ(ただしPCPS単独では3日程度が限界)
>2、迅速にPCPSを装着→VAS(補助心臓)を植込んで自己心機能の回復を待つ(管理がよければ1000日以上待てる)

clonidine先生,
成人ならこの通りですが,5歳の小児だと装着できる装置がほとんどの施設に存在しないと思います.
NC経験の先生ならお解りだと思いますが,体重15-20kgくらいと想定した場合,それに合う送血管や脱血管がないでしょうし,装置そのものを保有しているのも小児心臓外科がある施設だけだと思います.市民病院クラスに置いてあるはずもありません.
VASにしてもこのような小児に付けられるものはないと思いますが...
現実的に救命できた可能性は限りなくゼロに近かったと思います.>裁判官殿.

kuku 2009/08/08 17:31 市民病院がない→合法
市民病院クラスに置いてない→合法
置いてない結果、救命できず→不法行為?

YosyanYosyan 2009/08/08 18:20 Level3様

裁判長殿はこの症例を劇症型でないと事実認定しております。急性期の輸液管理等を行なえば、大げさな医療装置なしでも「ごく普通に救命できた」と断定しております。諸悪の根源は新宮市民病院受診時に、長引く風邪症状と、眼瞼浮腫という誰が見ても即座に心筋炎と診断できる症状があるにも関らず、心疾患を疑い心電図をしなかった事に認定されています。

死に至ったのは血液濃縮があるとか、下腿に浮腫がないとか、CPKは軽度上昇であるとか、X-p上の心拡大がないとか、頻脈・徐脈がないとか、呼吸が安定しているの情報に惑わされ、決定的な徴候である眼瞼浮腫に注意を払わなかった担当医の注意責任義務としています。

もっとも以上は司法的な医療判断であり、医学的には、

 >現実的に救命できた可能性は限りなくゼロに近かったと思います.>裁判官殿

同意です。

yy 2009/08/08 20:38 >裁判長殿はこの症例を劇症型でないと事実認定しております。急性期の輸液管理等を行なえば、大げさな医療装置なしでも「ごく普通に救命できた」と断定しております。

ちょっと毛色が違いますが、この國では、裁判所が病気の診断を下します。それを、行政が世論という名の後押で、後追いします。
曰く、原爆病の診断(つい最近もありました)、水俣病の診断などです。

医学的にどうかしりませんが、マスコミの報道と裁判での國の敗訴からみて、病気の定義から診断基準まで裁判で決めるようです。

全ての医療機関に、診断をする裁判官の常駐が、必要になるのでは?

kuku 2009/08/08 21:02 病院長、事務長、裁判長となる…?
裁判員の人手が足りない。
あ、溢れた法曹をもってくればいいのか。
病院にひとりじゃたりないかも知れないから、
医師の数と同じぐらい裁判官を常駐させて、
その人件費は診療報酬からさいて、

生涯いち医師生涯いち医師 2009/08/08 22:08  子供が病死することが何としても受容できないのは、ある意味当然です。でも、親を慰め、医者を恨むセリフは聞き流して「その気持はわかるけど医者だって神様じゃないんだし、心筋炎っていうのは本当に大変な病気らしいから・・・」というようにつぶやいて、親が運命を受け入れるように支える、そういう周りの人達がいなくなってしまったのでしょうか。
 心筋炎で子供が死亡、ということなら大概の医療関係者は「残念だがそういう運命だったのだ」と諦めると思います。
 いくら裁判官が「治せたはず」と決定しても、賠償金を払っても、この裁判によって子供の心筋炎の治療成績自体が改善するとは思えません。
 親御さんは、「医者は、この裁判から『こうすれば助けられた』ということを学びとって医療技術の向上に励み、我が子のように未熟な医療技術の犠牲となったり、自分と同じ思いをする親が二度といなくなるように」との願いで訴訟を起こされたのでしょうね。
 あるいは、担当医の態度が悪かったとか、説明が不十分で納得できなかった、とか?   または、診断までに日にちがかかったので、それがミスと思ったとか?
 ・・・・・
 大野病院事件もそうでしたが、稀で致死率の高い重篤な疾患での医療技術を云々しても、似たような「被害者」が減るとは到底期待できません。
 むしろ逆効果で、産科や小児科から医者が撤退する結果を招き、普通のレベルの医療さえ受けられなくなる恐れがあります。
 NHKも、ほかのマスメディアも、もうそのぐらいの認識は浸透したと思っていたのですが、・・・。
 患者の皆さんと医療者との間には、かくも深いへだたりがあるのですね。心しなくては。といっても、自衛できることといえば、少しでも疑問な患者さんは即、大病院に紹介し、救急当番から手を引くことぐらいですか・・・。

元もと保健所長元もと保健所長 2009/08/09 05:49 生涯いち医師 2009/08/08 22:08 さん
>・・似たような「被害者」が減るとは到底期待できません。
>むしろ逆効果で、産科や小児科から医者が撤退する結果を招き、普通のレベルの医療さえ受けられなくなる恐れがあります。

戦後の日本人は「病気」で死ぬことは受容できても「医療」で死ぬことは受容できない国民性になってしまったようです。

そうであれば、言い古されているように、医師が撤退すればno doctor no error の美しい国が実現するわけで、多くの自称被害者の皆様もそれがお望みと愚考します。

京都の小児科医京都の小児科医 2009/08/09 06:48 ku様

ありがとうございます。
お金の流れは事実のみですから、これは検証してゆく必要があると思います。
1.税金はどう使われか
2.担当の先生には本当にあとから市から請求はなかったか(小児科勤務医にとって
切実な問題です)

下記、原告様のHPによれば、約5000万円、弁護士料が500万円(約1割)です。

Yosyan様は
>賠償額が保険範囲ですから、市民による市民病院への訴訟である点も政治的に考慮したかもしれません。
と述べられておられます。賠償額が保険範囲というのは事実としてそう思いますが
これは保険範囲と保険料の関係もあり、今後もそうであるかは少し疑問に思っています。

私の理解によれば、アメリカの医療の問題点のひとつは医療裁判の巨額の賠償請求があると思います。この防衛のために保険があると思うのですが、巨額の賠償請求があれば当然、保険料が上がります。
保険のシステムはよくわからないのですが、こういった裁判を繰り返してゆくと、今後、日本の保険料も大幅にUPしてゆく可能性があると思います。
この部分からの医療崩壊を危惧します。

http://www.naxnet.or.jp/~takaoka1/saiban/k-hanketsu.htm
http://www.naxnet.or.jp/~takaoka1/saiban/main.htm

卵の名無し卵の名無し 2009/08/09 07:08 >戦後の日本人は「病気」で死ぬことは受容できても「医療」で死ぬことは受容できない国民性になってしまった

敗戦とともに日本人の精神風土から「武士道」が失われたのであろう。

clondineclondine 2009/08/09 11:17 level3さま

小児に使用可能なPCPS回路は国内でも入手できます。10kg以下の場合は、内頚動静脈がアクセス血管になるので厳密にはpercutaneousとは言えませんが(ECMOと呼ばれる場合が多いです)。小児用VAS(補助心臓)は、ご指摘のとおり国内で認可されたものはありません。成人用VASに大量の血管拡張薬を併用すれば、小児に使用することは可能です。自件例では、5才DCMにVASを装着して、移植目的で海外搬送したことがあります。

>装置そのものを保有しているのも小児心臓外科がある施設だけだと思います
>市民病院クラスに置いてあるはずもありません.
>現実的に救命できた可能性は限りなくゼロに近かったと思います.

には同意見です。

弁護士でもあるオバマ夫人は病院副院長だったように、弁護士急増中の日本でも「大病院には常勤弁護士はデフォルト」時代が来るのでしょうか

元へき地胃元へき地胃 2009/08/09 14:30 かつて近隣に勤務したことがあるものとして、、
 新宮がどんな場所かご存知ですか?この世に地の果て、なるものがあるとしたら、、ここがまさにその地です
  (まあ、どんなところかはご容赦を、自分でいってみてくふださい)
 そんな超どきゅう僻地で国立小児病院でも救命できたか疑わしい症例に裁判官がワケシリガオで「救命できたはずだ」なんて、、訴えるやつもDQN(まそんな場所です)ならこのサイバンカンもまたDQN、、煽るマスゴミは、、屑 としか。。。

元外科医元外科医 2009/08/09 18:35 キサーゴータミーの話を聞いて貰いたいですね

Level3Level3 2009/08/09 22:20 >小児に使用可能なPCPS回路は国内でも入手できます。10kg以下の場合は、内頚動静脈がアクセス血管になるので厳密にはpercutaneousとは言えませんが(ECMOと呼ばれる場合が多いです)。

clonidine先生,
はい,うちでも使ってますから.Bochodalekの時や,congenital tracheal stenosisとか...
所謂VA-ECMOですね.送脱血管はthin wall catheterです.

僻地子僻地子 2009/08/09 22:27 ちいさなお子さんが亡くなったことは痛ましいことですが、
救えるというなら、裁判長、あなたが救ってください…という感じですね。

わたしも、新宮を知っている者としては、ムリでしょ、と思います。
大きな病院がある田辺市や松阪市まで特急で2時間。和歌山、名古屋までは3時間。
東京からは、那覇に行くよりずっと遠いところです。

この件以来、医療センターには変わった先生しかこないようです。
もちろんリスクのあるアプローチは、「ここではできません」としか言いません。
住民は、カテーテル検査でも、わざわざ都市部まで泊りがけでいきます。

卵の名無し卵の名無し 2009/08/10 01:11 >敗戦とともに日本人の精神風土から「武士道」が失われたのであろう。

 失礼ながら失笑を禁じえません。
 どんだけ頭ン中御花畑なんだか…

京都の小児科医京都の小児科医 2009/08/10 05:30 >戦後の日本人は「病気」で死ぬことは受容できても「医療」で死ぬことは受容できない国民性になってしまった
>敗戦とともに日本人の精神風土から「武士道」が失われたのであろう。

色々な考えがあると思いますが、時代区分として戦後を一緒に論ずるのは無理があると
思います。
少なくとも時代的には高度成長期以前・以後,バブル期以前、以後などはあるのではないでしょうか

医遼に関しては、1961年の国民皆保険制度の影響は大であると思います。
本件の両親はともに国民皆保険制度以後の世代です。

kuku 2009/08/10 08:50 京都の小児科医様

>2.担当の先生には本当にあとから市から請求はなかったか(小児科勤務医にとって切実な問題です)

横領の場合の不当利得返還請求とは、全く異なる性質のものです。

職員である担当医に請求するとなると、
部長、次長、課長といった幹部職員にも
同様に請求する前例をつくることに繋がります。

kuku 2009/08/10 09:01 京都の小児科医様

そういった請求をしないことで、
「市長は市に損害を与えた、請求できたはずの額を市長は市に個人賠償せよ」
という住民訴訟が起こされるようであれば、
当然潮目が変わってくることもあるでしょう。

※この担当医が、市から請求を受けたかどうかは確認できていませんが、
減給10分の1(6カ月)ぐらいの処分がありがちではないでしょうか。

京都の小児科医京都の小児科医 2009/08/10 09:06 ku様

いわれるとうりと思いますが、実際はどうだったかを知りたいです。

>※この担当医が、市から請求を受けたかどうかは確認できていませんが、
減給10分の1(6カ月)ぐらいの処分がありがちではないでしょうか。
医遼関係者が反対しているにもかかわらず、市長が独断で上告なしとされて減給
とされたのなら大問題と思います。

haster_pmhaster_pm 2009/08/10 10:26 京都の小児科医様

お気持ちは当然だと思います。
大野病院事件のように判決確定を待たずに処分がなされている例もあり、
そういった点も含めて無視できない問題と言えるでしょう。

>帝王切開死「無罪」医師の減給取り消し
>福島県立大野病院で2004年に帝王切開手術を受けた女性(当時29歳)が死亡した医療事故で、県病院局は1日、業務上過失致死罪などに問われ、無罪判決が確定した産婦人科医加藤克彦さん(41)の減給処分(1か月、10分の1)を取り消した。
>病院長への戒告処分も取り消した。
>同局は05年6月、専門家による事故調査委員会の報告書を基に、加藤さんを処分した。しかし、8月の無罪判決を受けて再検討し、判決の方が精密で客観性が高いとして、処分を取り消すことにした。
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20081002-OYT8T00233.htm?from=nwla

地方公務員法 第29条(懲戒)
 職員が次の各号の一に該当する場合においては、これに対し懲戒処分として戒告、減給、停職又は免職の処分をすることができる。
1.この法律若しくは第57条に規定する特例を定めた法律又はこれに基く条例、地方公共団体の規則若しくは地方公共団体の機関の定める規程に違反した場合
2.職務上の義務に違反し、又は職務を怠つた場合
3.全体の奉仕者たるにふさわしくない非行のあつた場合

2項、3項(省略)

4 職員の懲戒の手続及び効果は、法律に特別の定がある場合を除く外、条例で定めなければならない。



新宮市職員の懲戒の手続及び効果に関する条例
平成17年10月1日
条例第29号
改正 平成19年12月25日条例第18号

(趣旨)
第1条 この条例は、地方公務員法(昭和25年法律第261号)第29条第4項の規定に基づき、職員の懲戒の手続及び効果に関し必要な事項を定めるものとする。
(懲戒の手続)
第2条 戒告、減給、停職又は懲戒処分としての免職の処分は、その旨を記載した書面を当該職員に交付して行わなければならない。
(減給の効果)
第3条 減給は、1日以上6か月以下の期間、給料(新宮市一般職の職員の給与に関する条例(平成17年新宮市条例第43号)第8条の規定により給料の調整額を支給される職員にあっては、給料の月額にこれに対する調整額を加算した額)の額の10分の1以下に相当する額を減ずるものとする。
(停職の効果)
第4条 停職の期間は、1日以上6か月以下とする。
2 停職者は、その職を保有するが、職務に従事しない。
3 停職者は、停職の期間中、いかなる給与も支給されない。
(委任)
第5条 この条例に定めるもののほか必要な事項は、市長が定める。
附 則
(施行期日)
1 この条例は、平成17年10月1日から施行する。
(経過措置)
2 この条例の施行の日の前日までに、合併前の新宮市又は熊野川町に勤務していた職員で引き続きこの条例の適用を受けることとなったものに対する新宮市職員の懲戒の手続及び効果に関する条例(昭和26年新宮市条例第28号)又は熊野川町職員の懲戒の手続および効果に関する条例(昭和38年熊野川町条例第16号)の規定によりなされた処分、手続その他の行為は、それぞれこの条例の相当規定によりなされたものとみなす。
附 則(平成19年12月25日条例第18号抄)
第1条 この条例は、公布の日から施行する。(後略)

kuku 2009/08/10 10:31 Yosyan様
名前を間違えました。
一つ前の書き込みを削除していただければ幸いです。

京都の小児科医様

お気持ちは当然だと思います。
大野病院事件のように判決確定を待たずに処分されている例もあり、
そういう点も含めて問題でしょう。

>帝王切開死「無罪」医師の減給取り消し
>福島県立大野病院で2004年に帝王切開手術を受けた女性(当時29歳)が死亡した医療事故で、県病院局は1日、業務上過失致死罪などに問われ、無罪判決が確定した産婦人科医加藤克彦さん(41)の減給処分(1か月、10分の1)を取り消した。
>病院長への戒告処分も取り消した。
>同局は05年6月、専門家による事故調査委員会の報告書を基に、加藤さんを処分した。しかし、8月の無罪判決を受けて再検討し、判決の方が精密で客観性が高いとして、処分を取り消すことにした。
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20081002-OYT8T00233.htm?from=nwla

地方公務員法 第29条(懲戒)
 職員が次の各号の一に該当する場合においては、これに対し懲戒処分として戒告、減給、停職又は免職の処分をすることができる。
1.この法律若しくは第57条に規定する特例を定めた法律又はこれに基く条例、地方公共団体の規則若しくは地方公共団体の機関の定める規程に違反した場合
2.職務上の義務に違反し、又は職務を怠つた場合
3.全体の奉仕者たるにふさわしくない非行のあつた場合

2項、3項(省略)

4 職員の懲戒の手続及び効果は、法律に特別の定がある場合を除く外、条例で定めなければならない。



新宮市職員の懲戒の手続及び効果に関する条例
平成17年10月1日
条例第29号
改正 平成19年12月25日条例第18号

(趣旨)
第1条 この条例は、地方公務員法(昭和25年法律第261号)第29条第4項の規定に基づき、職員の懲戒の手続及び効果に関し必要な事項を定めるものとする。
(懲戒の手続)
第2条 戒告、減給、停職又は懲戒処分としての免職の処分は、その旨を記載した書面を当該職員に交付して行わなければならない。
(減給の効果)
第3条 減給は、1日以上6か月以下の期間、給料(新宮市一般職の職員の給与に関する条例(平成17年新宮市条例第43号)第8条の規定により給料の調整額を支給される職員にあっては、給料の月額にこれに対する調整額を加算した額)の額の10分の1以下に相当する額を減ずるものとする。
(停職の効果)
第4条 停職の期間は、1日以上6か月以下とする。
2 停職者は、その職を保有するが、職務に従事しない。
3 停職者は、停職の期間中、いかなる給与も支給されない。
(委任)
第5条 この条例に定めるもののほか必要な事項は、市長が定める。
附 則
(施行期日)
1 この条例は、平成17年10月1日から施行する。
(経過措置)
2 この条例の施行の日の前日までに、合併前の新宮市又は熊野川町に勤務していた職員で引き続きこの条例の適用を受けることとなったものに対する新宮市職員の懲戒の手続及び効果に関する条例(昭和26年新宮市条例第28号)又は熊野川町職員の懲戒の手続および効果に関する条例(昭和38年熊野川町条例第16号)の規定によりなされた処分、手続その他の行為は、それぞれこの条例の相当規定によりなされたものとみなす。
附 則(平成19年12月25日条例第18号抄)
第1条 この条例は、公布の日から施行する。(後略)

京都の小児科医京都の小児科医 2009/08/11 03:13 ku様
ありがとうございます。
市長は選挙はありますが、条例に基いて職員の懲戒ができると理解しました。

お金の流れと職員の懲戒、などは事実のみで議論の余地はないと思います。本件の事実関係がわかればと思いました。

umiumi 2009/12/15 00:58 劇症型心筋炎からこちらにたどりつきました。
私は、2年前に大切な娘を0才11ヶ月で亡くしました。
病名は「劇症型心筋炎」です。
急激に悪化して運びこまれた病院で亡くなりました。
確かに医者は神ではありません。そんなことわかりきっています。
だからといってこんなブログで神じゃない、わからないなんて言っていていいのでしょうか?私たちが心筋炎について学ぶようにあなたがたももっと学んでください。
何もしてもらえず亡くなった娘のためにも。
あなたがたからしたら患者の一人にすぎませんが私たちにとってはかけがえのないたった一人の娘なんです。

2児の母2児の母 2010/08/27 10:32 はじめまして。
私は医療関係者ではありませんが、8歳の娘の風邪症状と眼瞼浮腫が気になり、検索していたところ、このページを見つけ拝見させていただきました。

こちらに書かれている通り、お医者だってミスを犯す事はあると思います。心電図検査を実施したところで、異常は認められなかったかもしれませんし、この裁判の当事者であるお医者様の診断が正しかったのかも間違っていたのかも私には到底わかりませんが、
「眼瞼浮腫には心電図を忘れずに♪」等、大切なお子様を亡くされた方の気持ちを逆なでするような書き方は、医師として以前に人としていかがなものかと私は思います。大変不快な気分になりました。

貴方は、こちらに書かれている遺族の方々が立ち上げているHPをご覧になったことがありますか?
「天使からのメッセージを届ける会」です。一度検索してみてください。

匿名匿名 2012/08/25 03:57 ここってヘボ医者の言い訳ブログですか(笑)?
うちの子供がかかってる小児科の先生は、風邪様の症状で受診しただけでも、可能性のある病名を幾つもあげて説明してくださいますよ。
もちろん「心筋炎」の説明も聞きました。
初診時すぐに検査には至らない症状の場合でも、こんな疾患もあるので気をつけて看ていてくださいと注意喚起することは出来るはずです。「心筋炎」という疾患を知らない親だって多いのでしょう?
だったら医者が教えてあげればいいんです。
あなた馬鹿ですか?

わたらせわたらせ 2013/01/04 10:42 ただいま心筋炎で治療中の娘の父です。
心筋炎中々凄い病気で
人工心肺、人工呼吸器を付けて
心臓の回復を待っているところです。
私の場合はたとえ娘に何か有ったとしても
裁判までする気になりません。
過失って何でしょう?
医師達は助け様と努力している様に思います。
こちらからの指摘を無視し
なにも処置をしなければ問題ですが、

掛かりつけの医師との信頼関係もあります。
今の掛かりつけにあたるまで
何件も変えてます。

誰かのせいに出来るならそれが楽かもしれません、
誰かのせいにされるために
医師がいるわけでは有りません

裁判に関してみると
私自身歪んだものの見方かもしれませんが、
弁護士がそそのかしている様に思います。


先ず今出来る事は、病気の認知だと思ってます。
医師も個人も、

駄文長文失礼いたしました。

救急医です救急医です 2017/05/07 21:00 早期に心筋炎と診断するのは難しいかもしれませんが、末梢冷感等のショック兆候を放置しているのは大問題です。僕がやったら上司に殺されるでしょう。医療訴訟に不満を感じる事は多々ありますが、この症例は医療側の責任が大きいと感じました。またバイタルサイン、身体所見の大切さを再認識した症例でもありました。

BugsyBugsy 2017/05/09 17:03 救急医です様

本件もそうですが 医療崩壊というのもマスコミがやらかした案件に過ぎないと思うようになりました。きっかけは名義貸しでしたが あのせいで適正配置基準ができなくなった病院が相次いだのですが医師が逃げ出したわけではありません。昔から医師の移動はあったはずがマスコミがミスリードしたおかげで我々医師もそう思ってしまったのです。医師不足というのも毎年一定数輩出されていて 数が足りないわけでも大規模に移動したわけでもありません。

マスコミはいつも当てずっぽうな批判ばかりできちんとした対案を出さない点が戦前と変わりませんね。でもそのおかげで医師の労働環境は劇的によくなりました。不幸中の幸いだと思っています。

医療崩壊は大いなる幻影だったのです。