コクサイ コルト・パイソン(3/3)

お手元に、「モデルガンチャレンジャー」1983年11月号のある方は、小林副社長によるパイソンのレポートを読んで欲しい。

磨かれたフラットなマズルと、一段下がったマット仕上げのシュラウド先端――。コクサイのマズルは、鉄粉含有のHW素材のせいだろうか、ひどくザラついている……。プラ板に耐水ペーパー張ったもので磨いてやったが、あまり効果が出ない。どころか、斜めに削れてるー!
これを修正するのは自信がない……結局、徳島の「Clubミッシェル」さんのご尽力で新しいフレームが手に入った。ただ、4inのフレーム在庫が当時コクサイにも無かったらしく、6inとなった。
まあ、6inももちろん大好きだったし、当時奈良にあった「LAガンショップ」(実家から、原付で30分弱くらいだったか)で中古のパックマイヤーCI-Lを(当時の懐具合を考えると、多分500円とか1.500円とかそんなもんだったはずだ)組み合わせた。
本来はメダリオン無しの、もう少し細みな旧型グリップであるべきなんだが――これだ。
「大捜査線」(フジ系・1980年)


これは、手元に「Gun」1980年3月号をお持ちの方は、トビー門口の記事を(以下同文)。
警視庁・第四機動捜査隊主任・加納明警部補。最初の1クール程度だったが、スリーピースにビアンキのX2100“ファントム”ショルダー(オプションのカフケースとアモパウチ付だ)の組合せでパイソン6inを使っていた。
高校時代にKBS京都の再放送を夢中になって見ていたものだが――。
 
で、マズルの削れだが、新しい6inのマズルは最初からナナメだった……。どうもこれは当時のHW特有というか「元からナナメ」だったらしい!  ABSステンレス仕様の方はちゃんとフラットだったが。(近年の販売分はどうだろうか?)

外見は……HWの仕上がりは難があるものの、プロポーション自体は悪くない。ただハンマースパーがやけに分厚いのが気になる。MGCのそれを見慣れていたせいばかりではない、86年の金属初版時は実銃同様にもっと薄かったはずだが?
カニズム的にはほぼ実銃のそれをトレース。金属初版時のものは、リバウンドレバーの磨耗でのトラブルが多発したと聞くが、96年以降は当該パーツのアレンジを行ったとの事で作動はどちらも良好。トリガープルの軽さ、滑らかさもMGCとは雲泥の差だ。
それ故、トリガーを引ききるタイミングが掴みづらいという難点も実銃そのままだ。S&Wの様に“カチッ”と引ききり“スッ”とハンマーが倒れるのでなく、最後で“ぬるっ”と粘るような感触がある。
カニズムに関してもう一言。リバウンドレバーのピンが何故か長くなっているので、実物グリップを装着する際は裏面を加工するか、ピンを短く切断する必要がある。……って、どうやらコクサイがサンプロジェクトに移行するのと前後してか? 更にリバウンドレバーの仕様変更が行われたらしく、グリップ裏面の加工(レバーと干渉する)は現行品では必須のようだ。
ABSステンレス4inには、大阪のナニワ・ガンショップ(実銃を扱う銃砲店だ)で、かなり昔の在庫であろうロジャース製(サファリランド以前の)プラグリップを装着している。

手元にあるDAリボルバーはS&Wばかり(MGCローマンがある筈なのだが行方不明だ)なので、タナカのパイソンが欲しいのだが……この実家にある分も、シリンダーを現行品に交換して手元に置くべきか? ちょっと迷う。
ただなぁ……今のコクサイのはカートが高いからナァ……うーん?