「東日本大震災から7年 避難生活、いまも7万3千人」

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 以下、朝日新聞デジタル版(2018年3月11日00時21分)から。

 2万2千人以上が犠牲になった東日本大震災から、11日で7年になる。住居や道路、鉄路などまちの形は整備されつつあるが、人々の暮らしやコミュニティーの立て直しは道半ば。東京電力福島第一原発事故の傷痕はなお深く、廃炉作業は緒に就いたばかりだ。

 復興庁によると、被災者のための宅地を造る「高台移転」は90%、災害公営住宅は93%が完成した。国道や鉄道も100%近くが復旧、再開している。防潮堤は計画の92%で着工し、うち半分近くができあがった。今も約7万3千人が避難生活を送っている。

 7年が経ち、インフラを中心にまちの姿が再興する一方、人口の流出に歯止めがかからない。岩手、宮城、福島の3県は震災前と比べて約25万人減少。沿岸部を離れ、別の地で生活を再建する被災者が増えている。観光目的の宿泊者数は3県とも震災前の水準に及んでいない。

 原発事故に遭った福島では、4町村で避難指示が一斉に解除され、間もなく1年になるが、帰還者は少ない。農業産出額も回復していない。避難生活に伴う精神的苦痛に対して支払われてきた賠償は、避難指示がおおむね解除されたとして、3月分で終了する。

「進次郎氏「自民は『しっぽ切り』しない」 森友文書問題」

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 以下、朝日新聞デジタル版(2018年3月11日19時46分)から。

 森友学園との国有地取引に関する財務省の決裁文書が書き換えられた疑いをめぐり、財務省は12日に与党幹部や国会に調査結果を報告する。すでに同省前理財局長の佐川宣寿(のぶひさ)・国税庁長官引責辞任しているが、野党側は麻生太郎財務相の責任を追及する姿勢を鮮明にしている。

 希望の党玉木雄一郎代表は11日、東京都内で記者団に「(書き換えが)事実だとしたら重大で、内閣全体の責任が問われる問題。麻生財務相の責任は免れない」と指摘。政治による関与の有無や安倍晋三首相の妻・昭恵氏との関係などについても、国会で説明を求めていく考えを示した。

 立憲民主党長妻昭代表代行も「非常に情報公開に消極的だったという政治責任は当然、麻生財務相にはある」と言及。共産党志位和夫委員長は佐川氏と昭恵氏について「国会招致は絶対に不可欠になってきた」と語った。

 政権はあくまで麻生氏を守る考え。副総理として政権の中軸を担う麻生氏の進退問題となれば、安倍政権を大きく揺るがすことになるためだ。

 一方、自民党内からも問題の究明を求める声が出始めている。

 小泉進次郎党筆頭副幹事長は11日、岩手県陸前高田市で、「書き換えが事実だとすれば、真実を国民に伝える必要がある」と記者団に語った。

 そのうえで「自民党は『トカゲのしっぽ切り』と言われるような、官僚だけに責任を押しつけるようなことをする政党ではないという姿を見せないといけない。この問題は行政だけではなく政治全体の問題と受け止めなければならない」と話した。

杉山進著「遥かなスキー」を再読した

 杉山進著「遥かなスキー」を再読した。

 以下、ノルウェーの極地探検家・フリチョフ・ナンセンが残した言葉として、以下が「スキーの原点」の小見出しのもとで引用されている。

 「あらゆるスポーツの王者の名に値するスポーツがあるとすれば、それはスキーである。スキーほど筋肉を鍛え、身体をしなやかに弾力的にし、注意力を高め、巧緻性を身につけ、意思を強め、心気をさわやかにするスポーツは他にない。晴れ渡った冬の日にスキーをつけて森の中へ滑走してゆく―――これに勝る健康な、そして純粋なものが他にあるだろうか。深深と雪に覆われた森や山の素晴らしい自然に勝る、清純高貴なものが他にあるだろうか。樹木のある急斜面を飛鳥のように滑り下りることに勝る爽快新鮮な、生気をかきたてるものが他にあるだろうか。明澄な張りつめた冬の大気が、そして、タンネの小枝が頬をかすめ、我々の目も頭脳もそして筋肉も、不意に行く手に立ち現れる未知の障害物をかわすために極度に張りつめる。日常の文化生活はいっぺんに我々の後方彼方へ遠のいてしまうかのようだ。
 我々とスキーとは、そして自然とは、渾然としてひとつになってしまうのである。これはただ身体を鍛えるばかりでなく、心をも高め育てるものであり、国民にとって、多くの人々が漠然と予感しているよりも、さらに深い意義をもっているのである」