田端から駒込へ

 思いついて田端で下車。駒込まで歩きながら考えた。
不忍ブックストリート谷根千でできるのはなぜか。ほかではできないのか」

駅前の切りとおし脇の階段をエチラオチラよじ登る。古地図の忠敬堂が健在であることを確認してから田端高台通り(というのだそうだ)を石川書店*1の方へ。

 ブラブラ歩きやすいということ。車少なく極端な高低差もなく。

石川書店で少々買い物。老店主が健在なのを確認。でもまた耳遠くなったカナ?富士見橋まで暗い通りを歩く。

 商店と民家が程よく混在していること。丸っきりの商店街でも田端の高台側のような住宅街でもできないだろう。

 万屋のような食料品店(<コンビニの台頭ででかなり駆逐されちゃったよなぁ。この業態)の前の自販でコーヒー。

 地域に訪問者を吸収する余力があること。これまた大きい。知人の町おこしの先生が言っていたけど、寺社地とその隣接地区はそういうもんらしい。そう門前町はそうじゃないと成り立たないものね。

 富士見橋から足元を通る通勤電車をしばらく眺める。どこかの小母さんが疑わしげにこちらを見ていたので歩き出す。自殺者じゃないっての。

 JRの駅から適当に遠いこと。物理的にばかりではなく、精神的にも適当に距離がある。なにしろ日暮里も西日暮里も谷根千方向は静かのものだモノね。

富士見橋を渡って坂をダラダラと下る。

 志のある本屋や古本屋があるということ。これは大きいヨ。単位面積あたりの軒数でいえば、駒込駅周辺のほうが多いのだけれども、店が丸っきりのオールドウェーブでは盛り上がらないだろう。
そういえば谷根千には並みの古本屋がないよね。

文字通りの紅燈*2を横目で見て平和堂に寄って乗車。

週刊 石川雅之 (イブニングKC)

週刊 石川雅之 (イブニングKC)

平和堂で↑の状態のいいのが250円だったので買う。このひとの描く女子は割りに好み。筋立てはもっと好み。

 でもねぇ、そんな場所は日本中にいくらでもあるだろうに。なんでそこでできない&しないのかなあ?。やっぱ、わかんないのかなぁ?

あれだ、一箱古本市のノウハウをそーゆー自治体に町おこしの手段として売ればいいんだ。
だめかな?いやいやダメじゃないぞ。自治体にはヤマっ気のある人、多いからな。

発想が邪悪な方向に向いたところで。乗換駅に到着。でもなぁ、古本の買い手がいるのはやはり東京と大阪と名古屋なんだろうと思う。それに分析できるってことと0から始めるって事は天と地ほども違うってこともわかっている。でも、思考実験せずにはいられない

*1:古本屋。オールドウェイブだが、古典的たたずまいが貴重

*2:太閤の行灯は真っ赤なのだ