レコ@アイヌコタン

backbeat2006-11-09

どんな町、どんな場所に行ったって、趣味人は居る。ゴドーハイ(笑)と言うと諸先輩(笑)に失礼にあたるが、とにかく、趣味の話ができる人は、探せばきっと居る。中年になっていい加減、確信を持って来た。
学生時代から今も、そういう知人には実によくメグマレだと思っておりますが、いつも偶然や幸運だけじゃないんじゃないだろうか。そのアレだ、中古レコードや古本、家に溜め込んだそういうモノの匂い(笑)をまとっている人間を感知できてるケースもあるんじゃないかと。そういう人を嗅ぎつけられる場合があるんじゃないかと。鼻だ、ハナ。ものすげくビンボー臭い才能(苦笑)だがな。
鼻の実例。先日阿寒町に行って、アイヌコタンという小さな集落をブラブラした。夜はイヨマンテの踊りなんかをやる。周りは民芸屋ばかり。こことホテルと湖とマリモくらいしかない小さな町だ。うちの家族は全員北海道出身だし別に木彫りの熊は欲しくないから全く冷やかしで歩いていると、オレの弟だけに同様に同様な鼻弟が、外見は普通の、小さな観光客向け喫茶店に入ろうと言い出した。
入った店が右の写真。小さいですかね。左からピンクフロイド青江三奈クラフトワーク、ジャニス、デーボですデーボ。1.0のデーボ。反対側にはマイティ・スパロウとOKI。店の奥にはラモーンズティナ・ターナーマウス・オン・マーズジェシ・ディヴィスにリー・ペリーに、ああ、ここにも牛心隊長でトラウト(笑)。鼻弟もニヤニヤしている。でかしたぞ我がビテイよ。趣味のベースは変わらずに、でもやたらとかっとんでる具合がよろしい。
検索してみると、この店らしい。ああそうそうこれこれ。今日はまだ店員の可愛らしい女性一人だけ。このへんのレコは「話し好きの店長」の趣味だそうで。「もう来ると思うんですけどね」と言いつつ、さっぱり来ないのが良い(笑)。少し話ができるといいなあと待っていたのだけど、甥がイクラ餅(アイヌ料理らしい)を食い終わったので退散。
記念にムックリ(よく鳴る方じゃなくて、伝統のかたい方)を買ってきた。また行けたら寄ろう。

英才

釧路空港からその阿寒まで行くのは車で1時間(法定速度は北海道ルールで)。途中にあるのは信号機2つ、コンビニ1つ。あとは白樺と牛と、鶴。白いか黒いか紅葉か。でっかいどうほっかいどうを実感するのはこのへんです。札幌、函館あたりは全然北海道じゃないんですわ。甘い。まったく甘い。
さて、そういう所に住んでいる甥にとって、「おでかけ」とは父ビテイの車に乗る事以外にない。そのながーい乗車時間、ヤツはずっと父のiPodからFMに飛んでいる曲を聴いている。

ヤツ「ロマンをつかみとれ、てんかいちー」(ドラゴンボール)
ビテイ「...こいつ(甥)、すぐなんでも覚えて、歌うんだよね。かけてる曲」
オレ「へええ。まあ、ヒマだしなあ」
ビテイ「確かにねえ(ニヤリ)」(黙ってiPodを操作し、ブルーハーツに変える)


ヤツ「...おわらない、うたを、うたおおー」
オレ「...お父さん、なんかちょっとヒロトの物真似まで入ってますよ。ナハハハハハハハ」
ビテイ「でしょでしょ(笑)」
ヤツ「おとうさんたち、うるさくて歌が聞こえない」
オレ「ごめん(笑)静かにします」
ビテイ(更に変える)
ヤツ「...ずんずんずんずん、ずんずんどっこ、ずんずんずんずん、ずんずんどっこ」
オレ「(おこられるから必死に堪え笑い)」


加藤茶「♪学校帰りの 森陰で〜♪」
ヤツ「ぱぱや」
オレ「(小声で)パパヤ言えてるでオイ、死ぬ」
ビテイ「(涙笑)」
ヤツ「ぼーくに かけより ちゅーをしたー」
ドリフ「パパヤ」
オレ「ヤツ、意味わかってないよなあ」
ビテイ「全然。でも保育園で、よく一人で歌ってんだってさ、ズンドコ節(涙笑)」
オレ「がははははは」
ヤツ「あーまーい、きっつがあるらおあ」
オレ「あーまだ歌えてない(笑)」

例のアレに動画があった。緊張気味のメンバーが微笑ましい。

ちょうさんカッコいいよな。