愛の漂流者 [DVD]

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南から来た女 [DVD]

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スペイン語映画2本をツタヤで発見。「南から来た女」はB級疑惑が…。どちらもラブストーリー(エロティック)みたいな棚にありそう。
IMDBの情報

IRAQ−狼の谷

トルコ映画。本国で大ヒットらしい。ものすごいプロパガンダ映画だった。でも、アメリカ大統領が世界を代表して宇宙人と戦っているような映画(「インディペンデンス・デイ」だが、他にもきっと同様の映画に溢れているはず)を普通だと思っているほうがおかしいのかもしれないので、まあ愛国的な映画ってこんなものなのか。
クルド情勢に詳しくないのでよくわからないのだけど、見た感じのあらすじを。
親米国であるトルコは、イラククルド人自治区に派兵している。そこでアメリカ兵が、トルコ兵を不当に捕らえて顔を布袋で覆うという屈辱を加えた。それを苦にした関係者が、元トルコ特殊部隊の主人公に遺書を書き、自殺する。主人公は責任者であるマーシャルへの復讐を狙い、手下三名と共にイラクに乗り込む。その頃、アラブ人の村では婚礼が行われようとしていたが、礼砲をテロリストの仕業としてアメリカ兵が殴りこみ、その騒ぎの中でアラブ人の子供が一人殺されてしまう。それを引き金に銃が乱射され、花婿を含むたくさんの人が殺されてしまう。また、たくさんのアラブ人たちがアメリカ兵に連れ去られ、怪しげな医者(ユダヤ人)に臓器を取られたり、連れ去られる途中で意味もなく銃で撃たれたり、屈辱的な暴行を加えられる。
主人公一味は欧米人が集う高級ホテルを爆破すると脅し、マーシャルの呼び出しに成功するが、マーシャルは子供を人質に取った。主人公は攻撃をあきらめて逃亡する。
トルコ代表(イラクトルコ人がたくさん住んでいるようだ)から、市場でアメリカ+アラブ+クルド+トルコの会談をすると聞かされ、主人公一味は市場に向かう。そこには、息子を殺されたアラブ人が来ており、復讐のために自爆する。偉い人たちは難を逃れ、主人公たちも逃亡するがたくさんの人が死んでしまう。トルコ人代表者は、主人公たちの行動を知っていたことを悟られてマーシャルに銃殺される。
主人公が逃亡する途中、あわやというところで例の婚礼の花嫁であったレイラに助けられる。仲間に加わり、情報を集める手助けをするうち、フセインが所有していたピアノがマーシャルに贈られるという情報を得て、そのピアノに爆弾を仕掛ける。邸宅が吹っ飛んだことを知って喜ぶ一同だが、マーシャルは生きており、アメリカ兵を引き連れてレイラの村にやってきて大立ち回り。気の毒な村の人たちは大勢死んでしまう。それぞれ傷を負いながらも戦い続け、レイラは懐剣でマーシャルを殺そうとするが銃で撃たれる。主人公とマーシャルが一対一で戦い、レイラの懐剣で胸を一突きして当然主人公が勝利、それを告げてレイラを見取る。
香港映画以外は、欧米の映画しかほとんど見たことがないのでとても新鮮だった。冒頭から「先祖に申し訳ない」とか言って自殺するなんて時代劇ですか?という親近感。まず、先祖に申し訳ないって言うせりふはフランス映画とかじゃ見ないもの。アメリカ兵の悪行も、本当のところはどうかわからなくても「自己反省」の映像とは違う作り方で、あんなにアメリカ人が徹底的に悪者になる映画もないのでおもしろいと思います。いちばんの突っ込みどころは、仲間の名誉のために復讐を遂げて、同じ敵を持つアラブ人も喜ぶかもしれないけど、彼らが来なければ100人くらいの命は助かっていたのでは…というところか。もともと、トルコ兵が頭に袋をかぶせられたようにお前と手下のアメリカ兵にもかぶせてやる!ということが目的だったはずなのに、気づいたらエスカレートして最後には殺していた。
やっぱりトルコ語勉強しよう。

イラク-狼の谷- [DVD]

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