バレンタイン大っ嫌い。
バレンタインていうか義理チョコ配りが大嫌い。
去年も反吐が出るかと思った。
でも今年は穏やかに済んだ。
社長と副社長にだけごじばの安いやつを渡して
以下アソート袋をいくつか勝手「ここにあるものは自由に食べていいよ」スペースに置いた。
ああ過ぎてよかった。


自分はといえば紅薔薇(「クレオパトラ」の中で、古代エジプトで生理のことをそう表現していた。ほんとかよじゃあおりものは白薔薇かよ)なのでチョコが恋しくなるかと思いきや
元々甘いものよりしょっぱいもの、
デザート頼むくらいならもう一品おかず頼む、
という好みなので
ちょっと前にいきなりおはぎとか大福とか和菓子が食べたくなっていっぱい食べたので
もう甘いものは別にどうでもいいのでした。
でも自分で持っていったチョコ食べてたけど。


本番バレンタインはスタバでチョコチップのスコーン食べて
ホワイトチョコレートモカ飲んで↓「名もなき毒」読んでた。
チョコという毒。
宮部みゆきは刑事/探偵もの、超能力もの、時代劇?もの、お化けもの、ライトノベル風、とあるけど
やっぱり私は一番現実的な刑事・探偵ミステリーが好き。
これもけっこうおもしろかった。
だけどバレンタインにこれて。
しかもバレンタインのせいでスタバさらに混んでるからテラスで。
おまけにもうあたり暗い。
本がおもしろいからいいんですけど。


で、帰りにZARAに行ったら、かわいくてさわり心地と着心地のいいTシャツがあったので買った。
さわり心地はTシャツにおける最重要項目の一つでもあります。
最近またZARAでいいものが見つかる時期になりました。
こないだ買ったウェッジのブーティというかショートブーツ。
豚革と牛革ミックスで、めちゃくちゃヒール高い。
ギャルにとってはあれ履きながら寝たり化粧できる高さかもしれないけど
たぶん私の持ち靴の中で一番高い。人生で一番高いね。これ以上は無理だよ。10センチ近いか超えてると思う。
でも靴ずれしないしショート丈だから着脱比較的楽。もう大好きです。春も履くよ。
階段下るのがちょっと大変だけど、その分視線が全然違う!
この靴でいつも行くお店入ると陳列棚の高さに違和感を覚えます。
ちゅーわけで、全然パンツでもいける靴だけどももっぱらショートパンツに合わせてる。
私がショートパンツに合わせられるショートブーツはこれくらい高くないと。
ええ外は寒いですけど、あと何回ショートパンツが履ける年か流行かわかりませんから。
私の青春は、バレンタインでも勉強でも仕事でもなく、ショートパンツに捧げるんです。



ほんとに早くあったかくなってほしい!
春夏服の準備はどんどん万端に近づいてるんですけど。
コンビネゾンもあるし、アホっぽい、ポシェットと言うのが正しそうなバッグ持って遊びに行きたいです。
あの白いバッグも未だほしいですわ。
いろんな自分の夏の服思い浮かべては中々合うやつがないんだけど。それは買わないでいたほうがいいんじゃ・・
ポシェットもまだ買ってませんけど。
いいもん別に30過ぎたってあのポシェット持って買い物行くわい。
明日から雪降りそうですけど。
今週末からイベントで土日丸つぶれの上に本社CEOから重役ぞろぞろ来日+全社会食が中日にありますけど。
しらない・・私しらない・・
だから明日雪でも大雪じゃない限りポシェットを迎えに行きます。
春まで待てないもの。
待てないものばかりでクローゼットじゃなくて押入れ壊れそう。

火曜日、またピカデリーで映画観てきました。
los abrazos rotos。
抱擁のかけらというのが邦題で
英題だとbroken enbraces。英語だから直訳だけど
邦題の方はなかなかうまくやってくれたね。
破れた写真の破片が、ジグソーパズルの海のように劇場の横長の画面いっぱいに広がる終わりに近いシーンでは鳥肌が立った。
波が運ぶ海風の涼しさに感応する肌の感覚とも同じ。


全体としていまいちな印象だった。
大好きな監督の映画で期待が大きかったっていうのもあるかもしれないけど。
でも好きな監督の映画を映画館で観られるっていうのはそれだけですごい経験だよなと思う。
la mala educacionも劇場で観てるから、これは二作目。
そしてこっちもイマイチな印象だったのでした。
hable con ellaをリアルタイムで観られていたら…と思うと余計におかしなくやしさが。
(volverはスペイン語の先生が海賊版を貸してくれたので映画館まで行かなかった)


でも、今までのアルモドバル作品、それも初期作品の総オマージュって感じで、そこは乙でした。
机の引き出しの中の、la flor de mi secretoそっくりの表紙の本とか
睡眠薬入りのガスパチョ、atameのねえちゃん、他にもいろいろ。
あとぺネロぺのコールガール時の源氏名はたぶん昼顔の主人公(だけど、娼婦の名前じゃなくて医者の嫁の名前)からとったんじゃないかと思う。


キャスト勢も知ってる顔ばっかりで、
 いや、スペイン語圏の映画は大抵そうなるが
angela molinaがお母さん役(それもヨボヨボ)で出てきた時にはびっくりした。
この人piedrasでは大使の嫁で、その唯一の肩書を持て余して
買い物しまくって万引きして小さい靴買って足のセラピーに通う
っていうわかりやすいブルジョワミドルクライシスな役だったんだけど
それだけにいつもきれいな格好してて、でもそれがスペイン中年女性の乾燥して骨に張り付いた肌を目立たせておりました。
だからヨボヨボばあさんの役も板についてる。

でもなんていうか、スペイン女の乾燥ジワってのは、アメリカでのそばかすとおんなじなんだね。
平安顔ばっかりに囲まれてる人が、ハリウッド映画観たらあれもこれも二重に高い鼻しまいにゃケツ顎!っていう衝撃、
ふさふさのまつげに憧れてる女の子が、西洋人みたら男でもばあさんでもみんなふさふさまつげで衝撃、
ていうのと同じ。
別に珍しくない。
だからangela molinaはどっちでも似合うのだ。


でも若い時はさすがに超かわいいのよ。

そしてrossy de palma。

私と友達という狭い世間では「生けるピカソ画の女」と呼んでいる。
初期のアルモドバルの、今よりさらに鮮やか、というかどぎついコントラストの画面に欠かせない顔。
こんな人が出てくる映画はどの国でも見たことありません。
いるだけでいいです。
それなのに喋って動いてくれるんですから、
もう拝み倒すしかありません。

あと存在感たっぷりの彼女、lola duenas。

うーん顔がよくわかんない。
法令線とひっこんだ顎がチャームポイントです。
声が特徴的かな。
大体いつもドラッグに溺れてる役なイメージがあるけど、
出演作を思い返してみると、piedrasくらいか。
逆に言うとこの映画での、辛いニートの感情表現、顔や声や手足の使い方がうまかったんだと思う。
今回はかなり端役で至極まとも(…?)な役もうまかったです。

前作volverでも重要な役どころだったblanca portillo。トッポジージョみたいな名字。


ああ濃い。
この濃い女優陣にかこまれ、パトロン役のじいちゃんは夕方の時代劇再放送にでも出てきそうな感じでした。
背が低くあまり押し出しがよくない年老いた権力者って、なんかリンチのちっさいおっさんが連想されて薄気味悪くもあり。


最初に、初期作品総まくりって感じだと書いたけど
それだけにアルモドバルってばこれからどうなるの?とちょっと不吉な感じもした。
次で、なにか新しいところを見せてくれるんじゃないかという期待も持ちつつ。

そして、同じく最初に書いた、ちぎられた写真の塊。
破り捨てられて、でもゴミにはされずに大事にしまいこまれてた、
かつて写真だったものの海から、もとの写真一枚一枚に復元していくところが映るシーンがある。
コラージュとは違うからやっぱりパズルというのが正しいのかもしれないけど
一回粉々にしたものを元に戻す作業は、最初から箱の中でバラバラになってるパズルとはまた違う気がする。

過去のシーンを思い出すと、おそらく写真をちぎった主人公は、その写真を撮った人でもあると思うんだけど
最後、脚本家で映画監督だった主人公は、昔踏みにじられて諦めた映画を編集しなおして行く。
ハリー・ケイン(=ハリケーンからもじったかと思ったけどそういう映画とか役でもあったのかな)という世捨て人の名前から、恋人も仕事も希望も失ったことを受け止める思いで元の名前に戻って、
バラバラの写真を元に戻してくれた、自分はそうとは知らないながらも愛情をもって接する息子をそばに伴ってね。


そしてこの息子役。たぶんla mala educacionでチョイ役だけど主人公の初恋の人だったという
チョイ役なんだか重要なんだかよくわかんないけどとりあえず出てるシーンは少ない、
つー彼だと思う。
グリグリの黒髪にとんでもないつながり眉毛
この映画では眉毛繋がってなかったけど。
違う人かなあ。
でもたぶんそうだと思う。
そしてアルモドバルばあちゃんのお気に入りなんだと思う。
ちなみにマラ〜でガエルの白ブリーフ(トランクスだったか?)をはあはあしながら見て悶えてたおっさんが今回の主人公です。
今回はいい役でよかったね。


todo sobre mi madreのぺネロぺはほんとうにかわいいんだけど
この映画では、…だった。そこも「いまいち」。いや、超かわいいんだよ?
オードリー風だったりモンロー風だったり。
でも何かこう…
ああ、そういえばウディアレンのvicky cristina barcelonaでのぺネロぺかわいすぎたもんなあ。
でもこの人が画面に出てくると、あの濃い眉毛と濃い目の存在感で、
映りが悪いテレビのチャンネルを変えてたら落ち着いた、みたいな感覚が起こる。
華がある、存在感がある、人の目を惹きつける、というのだけではない何かがある。
とりあえずかわいいです。