なんか、１、２話は軽くネタだけつまみ食い的に書いてたのに、だんだんまともなレビューの様相を呈してきたな。うーむ。
アバンタイトル
唯「ギターの弦て怖いよね。細くて硬いから指切っちゃいそう」
ゆでたまごをスライスする器具があるが、あれに張られているワイヤーよりもエレキの1弦(演奏時にもっとも下にくる弦)は細いので、指を切りそうに思えるのも無理はない。
まぁでも、いきなりスライドとか練習するわけじゃないので、切れそうな練習をする頃には澪さんの言うとおり指先が硬くなり耐久性も増すので大丈夫。
何から始めれば?
唯「ギターを練習するっていっても、一体何から始めていいやらわかんないや…」
「何からやればいいのか」というのは、ギターの練習に限らず自分にとって未知の分野に挑む際に誰しも悩むところではあるな、うん。で、作中では原作同様に澪さんが「コードを覚える」ところから始めるのを薦めている。
…実のところ、本当の本当に最初やるのはチューニングのやりかたを覚えることなんだが、第二話の経緯を踏まえればそこは既にクリアしているということなんだろうな。第二話クライマックスで出た「押弦なしのストローク」の音を出すには、正しくチューニングされていなければならないので。
個人的経験からだと、最初に練習したのはオルタネイトピッキング。ピックの上下動の往復で發弦することで、正しくリズムに合わせて音を出せること、音を出す必要がない場合は空振りさせることで手自体は変わらず上下動させること、指先ではなく手首の動きでピックを上下させること、その際に狙った弦を正確に弾き他の弦に触れないようにすること…などを踏まえた動作を体に覚えこませる。2時間も集中してやれば、なんとなく身に付く練習。俺も一年一ヵ月半前はそんな練習をしてたんだな、うん。
澪さんが薦めた「コードを覚える」、つまりコード(和音)を出すためのフォーム(手の形)を覚えるのと、コードストロークのやりかた(「濡れた手の水を払うように」ってやつ)はその後にやった。最初はよく使うものから覚える(C,F,G,Amあたりが相場か?)んだが、これらのフォーム自体はすぐ覚えられるとしても、最初はコードチェンジ(適切なタイミングでコードを切り替える)がなかなかうまくいかんのだな。
あとはよくいわれる「Fの壁」。このFネタが「けいおん！」には出てこないな、そういえば。あんまりよくいわれすぎて原作でもアニメでも避けたのかどうかは知らんけど、マンガにはし辛いという理由のほうが大きいかもしれない。
F はおそらく練習初期に誰もが最初に遭遇するバレーコードで、↓こんな手の形になる。
ヘッドについてる KORG AW-1 は気にしないでくれｗ
左手人差し指を使用して6本の弦すべての同じフレットを押さえる「セーハ」と呼ばれる型を使用し、他の指で数本の弦を押さえる。アニメ版「けいおん！」でもOPで唯の手元をよく見ると人差し指を伸ばしているが、あれがセーハである。カッティングを行う際など後々必ず必要になる重要な基礎テクニックではあるが、このセーハというのがやり方がわからんうちはかなり悩むらしく、多くの挫折者を生み出しているという話…
…っていっても、やり方さえわかってしまえば、意外とすんなりクリアできたりするので、実際やってみて悩んだ人はググって調べてみることをお勧め。ヒントはWeb上に結構転がってたりする。ちなみに俺は昨年3月1日に始めて、3月4日にはこんなことを書いている。ちゃんと情報を集めて実践すれば3〜4日程度でクリア可能なので、ギター始めてここで悩んでる人は、あきらめずに調べてみてほしい。
なお、コードは最初から全部覚えようとせず、「曲を選ぶ→出てくるコードを覚える」を繰り返していればそれなりに覚えていく感じ。コード譜は以外とWeb上にごろごろしていたりするので、練習ネタには事欠かないが、アニメを観る人間としてのお勧めはこちら。
そういや俺もこんな記事を書いたこともあったなぁ。
中間テスト!?
唯「えっ！ 中間テスト！？」
和「…それもコード？」
…って、唯さんが上げているのは右手。第二話の記事のコメントでも書いたが、押弦するのは左手なんですがｗ ちなみに原作一巻P31,32でも唯が上げているのは右手。原作者がレフティであることと何か関係があるのかは不明。
で、彼女らも学生である以上避けられないテストというものがあるわけだが、唯の数学I中間試験点数12点(笑) ちなみにクラスは3組。必死にフォローする軽音部の面子だが…
唯「勉強は、全くしてなかったけど…」
律「励ましの言葉返せコノヤロー！」
という体たらく。
勉強の息抜きと称してギターの練習をする唯の回想…本当ならアンプをつないで練習するのが理想なんだけど、どうも唯は自宅にアンプを所有していない模様。そういえば原作でも自宅で練習用アンプに繋いでいる様子とかはなかったな。シールド繋いでなかったし。
アニメ版では第二話のバイト分で1万6千円ほど余裕があったと思うので、10〜15[W]程度の練習用アンプぐらいは充分買える額ですよ唯さん。第二話のクライマックスで登場したアンプは、多分Marshall の MG15CDRあたりだと思うんだけど、これと同じクラスのものが買える額。なお、夜中はヘッドホン推奨。また、住宅事情などでヘッドホン前提ならばこういうものも最近はあったりする。4000円程度あれば買えるので、お値段もリーズナブル。
…結局唯さん、自分ひとりでは勉強できなくて軽音部の面々に泣きつく羽目に。
勉強会
で、唯の自宅に集まって勉強会という流れ。妹がいると聞いて、勝手な想像をする軽音部一同だが…
憂「スリッパをどうぞ」
澪/律/紬「…出来た子だ!」
…実物の妹、憂を見て先入観を改める、という流れ。
律「いやぁ〜姉妹でこうも違うもんかねぇ」
唯「なにが?」
律「妹さんに唯のいいところ全部吸い取られたんじゃないの?」
…改めすぎですｗ
お茶を運んできた憂をとりかこみ、質問攻めに。
その後勉強が始まるも、律ちゃんだけは退屈そうに唯の室内で遊んでます。実のところ役に立たず、結局部屋を追い出される羽目にｗ 幾度か乱入を試み、柔道の受身練習のように乱入したところを澪さんに突っ込まれることに。
その後が少し原作と異なっているな。勉強会の途中で和さんが訪ねてくる。
原作では軽音部の面々と和さんの初対面は、学園祭直前にステージの使用許可を貰いにいったはずのムギちゃんから「正式な部活動として認められていない」という報告を受けた後生徒会に事情を訊きにいった時だったが、アニメではこの時点で和さんと軽音部一同が既知の関係に。
少なくともこれまでのところ時系列上のイベントは原作を踏襲していたのだが、ここで入ったこの小さな変更が、後々どう影響するのかは良くも悪くも気がかりなところ。
…すっかり日も暮れてしまうが、勉強会はまだ続く。
澪さんが読み上げた式は次のようなもの。
(三番目は中略されたので割愛)
…OK。最初の式はちゃんと二番目の式になる…って何をチェックしてるんだｗ
けっきょく澪さんの説明の途中で唯は眠ってしまうが、なぜか冬の山小屋イメージの夢を見るｗ
勉強が終わり、ふと見ると律ちゃんがいない。どこにいるかと思えばピンク色の DualShockに似たコントローラを握り締め、憂ちゃんとゲームに勤しんでいる…と。
BGMとSEから、どんなタイトルで遊んでいたのか気がかりなところ。
追試
試験監督「では…始め！」
人もまばらな教室で追試を受ける唯。
音楽室では律だけが何事もなかったかのようにスナック菓子をむさぼり食う中、唯の様子が気になって落ち着かない澪と紬…ムギちゃん、お茶こぼしすぎｗ というか、その後続くSEの長さから、その急須には一体何リットルのお茶が入るのか気になるところｗ
追試が終わり、教室から出てきた唯に声をかけるさわちゃん(音楽教師)。この時点ではまだ猫をかぶってます。これがそのうちあぁなるのかｗ 真田アサミをキャスティングしたのは正解ではなかろうかと。そのさわちゃんに脱力した返事を返し、真っ白になって歩き去る唯。さわちゃんの必死のフォローも聞いちゃいねぇｗ
数日後、追試結果の返却。
澪「ど、どうだった?」
唯「…どうしよう、澪ちゃん」
澪「え? またダメだった…?」
唯「…100点取っちゃった」
澪「極端な子!」
原作どおりですｗ
何やら記念写真まで撮ってます。でもこれ、追試ですからｗ
唯の部活禁止に伴う廃部の危機を免れた軽音部は安堵の空気に包まれる。しかし…
澪「…じゃあ、C,Am7,Dm7,G7って弾いてみて?」
唯「ほいほい」
(間)
澪「…どうしたの?」
唯「…わすれた」
試験勉強に集中するうち、覚えたコードを軒並み忘れている唯さん。
…まぁ、普通は身体で覚えるものだから、そう簡単に忘れたりしないんだけどな。
なお、ここで澪さんが唯にリクエストしているコード進行
|C|Am7|Dm7|G7|
は、「イチロクニーゴー進行」(コードのルート音がメジャースケールの I/VI/II/Vと推移するので)と呼ばれ、非常によく使用されるコード進行。最初の C を CM7 にすると、非常に穏やかな印象を与えるコード進行になる。
はてなではMML記法が使用できるので、実際にこのコード進行を演奏するとどうなるかやってみた。正弦波による演奏だが、コード進行自体の持つ雰囲気はわかってもらえると思う。
t140l1 @0 cadg ; t140l1 @0 e<c>fb ; t140l1 @0 gead ; t140l1 @0 <c>g<c>f ;
次回予告
合宿の話。原作でもそうだが、まぁファンサービスの回でもある。
「朝から晩までみっちり練習するの！」と言っている割には…とｗ
