とぼけたふりしてエンバンバババン!

big-cobra2017-02-11

去年の暮、ついに「円盤戦争バンキッド」が全話DVD化されました!!

もちろん塾長は全巻購入、以来伝説の「ペガさんの今日のひとこと」や影の主役と言うべき柳生博塩沢ときのミニコントに悶絶しきりの日々を送っているのは言うまでもないが、個人的にチョット引っかかってる事がある。
「BOXじゃなくて単品発売なのか…」
いえね、円谷&ウルトラ怪獣ヲタク的には、やっぱ一番の見どころは成田亨のデザインによるブキミ星人士官たちじゃないですか。
塾長は昔からこれらのデザイン画を全部見たいと思っているのだが、今まで色々な資料・文献を渉猟しても全部揃わない。
いずれDVDBOXでも出してくれれば「全ブキミ星人設定資料集」てなノリの特典があるかもしれないと期待していたのだが、そうか単品か〜。特典映像扱いでデザイン画の静止画収録という期待もあったが、結局ソレも無し。
というわけで、自分自身の備忘録も兼ねてどのブキミ星人のデザイン画がどの資料に載っているのか、逆にどのブキミ星人のデザイン画がどの資料にも載っていないのかを整理・検証してみたいと思います。


で、まず塾長が今まで渉猟した、これだけあれば現存するブキミ星人のデザイン画を全て網羅できる分の資料を列記。
もし「他にもコレあるぞ!」という資料があったら是非教えて下さい!


A 成田亨作品集
最も収録数が多く、挙げた資料で唯一オールカラーで鑑賞出来る上に、入手も易い。



B 円盤戦争バンキッド大百科
挙げた資料の中で唯一、放映当時に発売された児童向け書籍。古書店やオークションではエグいプレミア値がついており塾長も現物は所有しておらず…というわけで昔国会図書館でチェック。


C 全怪獣怪人〈下巻〉または全怪獣怪人大事典〈下巻〉各社篇
おなじみケイブンシャの「全怪獣怪人大百科」の決定版で現在でも入手可。



D テレビマガジンヒーロー大全集
テレビマガジン特別編集ムックで、絶版だが今でも割と手頃に入手できるかも。



E 季刊「宇宙船」Vol.13
「U-JINスペシャル・成田亨の作品世界」なる特集記事。オークションや古書店で探しましょう。



まずは「混沌のウルトラマン」的なイメージがイカすダブリュス中尉。
AとEにアップのデザイン画が、BとDに全身のデザイン画が掲載。
基本的にブキミ星人はアップと全身の2種類のデザイン画が描かれている。

ジャミラのセルフオマージュのようだが、東映メタルヒーロー世代から見たら雨宮慶太っぽいと感じる人もいるであろう、アルバレン中尉。
AとEに全身図のみ掲載されており、アップはどこにも掲載されていない。
これはたまたまどの資料にも未掲載だった、あるいは未発掘というわけではなく、アルバレンに限り「突撃!ヒューマン」の時に描かれたボツデザインの流用なので最初からアップのデザイン画が存在しない可能性が高い。

このエクスズ少佐に至っては、アップも全身もデザイン画がどこにも載っていない。「突撃!ヒューマン」に登場した怪獣ブルゲリラに酷似しており、同一デザインの流用ではないかと思っているのだが…

一見スタイリッシュな近未来的宇宙人ながら、よく見ると目が4つある意外性が楽しいユーブロ少佐はAとEにアップのデザイン画が掲載されているが全身図は未見。

成田デザインの真骨頂といえる頭部の処理が美しいティーバス大尉(青いほう)とティーフン中尉。
Aにアップ画(正面と側面)が掲載されているのみ。二人いるがデザインとしては一体分のみと思われ、カラーリングはティーフンのものになっている。

オーダコフ大尉はEにアップのデザイン画が掲載されているのみ。それもモノクロ収録だったが、近年富山や福岡・青森などで催された「成田亨展」で展示されリンク先の写真ではカラーで拝むことが出来るぞ!
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/pickup/20140820/1059605/?P=4

ピーグル伍長(左)はBにのみアップのデザイン画が掲載されており大変レアだが、やはり先述の「成田亨展」の記事で確認可能。
右の、名バイプレイヤー二見忠夫演じるテロン博士も恐らく成田氏によるデザインだと思うのだが、画稿はどこにも載っていない…。

顔が鏡になっているデザインコンセプトが造形にイマイチ反映されていないのが残念なエルドン中尉は、AとDにアップのデザイン画が、BとCに全身図が掲載。
ただ全身図はいずれも二色カラーとモノクロなので、ちゃんとした形で拝見したいものだ。

「新春大ボケジャンボマックス」ことキューガ大佐はAとEにのみ全身図が掲載。
アルバレン同様アップのデザイン画がどこにも未掲載だが、アルバレンとペアで紹介されるケースが多いこと、出来るだけ大きく見せる(舞台映えする)ギミックが取り入れられていることから、塾長はキューガも「突撃!ヒューマン」のボツデザインの流用ではないかと勘ぐっている。
この推測が正しければ最初からアップ画は描かれていないことになるが…。

妹に階級を低く間違われた、悲劇の「ウルトラマンジュリアナ」ことエヌバル少佐はAとBにアップ画が、そしてBにのみ貴重な全身図が掲載。

明らかにエクスズ少佐のスーツを改造・流用しているケイダボ少佐だが、ちゃんとデザイン画は描かれており全身図のみBとCに掲載されている。

史上最もしょーもない散り際を迎えたことでおなじみジェーデ少佐はティーバス&ティーフンいずれかの改造・流用で、AとBに全身図のみが掲載。
どれだけしょーもないかは、DVDを買って確認しよう!
♪ほた〜るのひか〜り〜

塩沢ときにコクられた男・アイビルン大尉はBにアップ画が、BとCに全身図が掲載。これもオールカラーで見たい。

ユーブロにダダ感を加味した成田イズムの塊・エイッチドバ中佐はAとBにアップ画が、AとDに全身図が掲載されている。

一度見たら忘れられないアゴヒゲ部分の処理が凄すぎるジードウ大佐はAとBにアップ画が、Bにのみ全身図が掲載。

なんということでしょう。エフゾロ中佐もティーバス&ティーフンいずれかの改造・流用だがジェーデと違いかなりデーハーな大リフォーム!
A・B・Dに全身図のみ掲載されている。

「人面の解体」という成田氏得意のコンセプト爆発で塾長も大好きなイーグラン大佐はAとEにアップ画が、BとDに全身図が掲載されている。

ブキミ星人きってのモチーフ不明な抽象デザイン・ディーゲル大佐はBとDにのみ全身図が掲載。

珍しくスタンダードな怪人ぽいシィベス少将はA・B・Dに全身図のみ掲載。

人面解体の傑作としてマニア人気も高いビィゴメス少将はA・B・Eにアップ画が、BとDに全身図が掲載。

映像ではわかりにくいがエーガリン中将は目が六つある眼鏡をかけているという設定で、このコンセプトがのちの個人作品「六つの目をもつ王女」に発展したのだろう。
AとEにアップ画が、A・C・Dに全身図が掲載されている。

特撮俳優の超・大御所である平田昭彦演じる、ラスボス史上最も物分かりの良い人格者グザレ指令はAにのみアップ画が掲載。


というわけで重ね重ね「完全収録ブキミ星人デザイン画集」の出版を熱望します!