いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「うちの会長は荒ぶる虎猫に似ている。3」空埜一樹(HJ文庫)

うちの会長は荒ぶる虎猫に似ている。3 (HJ文庫)
うちの会長は荒ぶる虎猫に似ている。3 (HJ文庫)

新メンバーに剣道部の葵を加え、ますます勢いに乗る裏生徒会。そんな中、ある依頼の一環で学園内のショッピングモールに来た武人&ミコ。目的もそこそこに、傍から見れば完全にデート状態の二人だが、ちょうど巡回中の朱音と出くわし、そのまま3人で行動することに!
そこから繰り広げられる《あーん合戦》や《ファッション対決》とは一体!?


裏生徒会メンバーの信頼が試される3巻。
新メンバーのボクっ娘も加わってさらに騒がしく……と思ったら目立っていたのはメンバーではない幼馴染み。
朱音さん、ナイスツンデレ
ミコへの対抗意識で暴走し、裏生徒会がピンチになったら文句を言いながらも手助けし、最後は慎ましいデレと、終始自分のキャラを貫いてくれてニヤニヤが止まらない。主人公が極度の朴念仁のために報われてないのも、彼女のキャラを引き立てている。本人には悪いけどw
ただ、これまで楽しかった会話はやや低調。
前半はかなり遊んでいるので会話というよりシチュエーション重視で、後半はシリアス路線なのでそういう雰囲気ではない。
その後半は、信頼をキーワードにした青春路線のいい話ではあるのだけど、会話の楽しいコメディとして読んでいるせいかいまいちピンとこなかった。
で、問題はラスト。
どう見ても「俺たちの戦いはこれからだ!」エンドだ、これ。あとがきに次回や次って言葉もなくなってるし。明言されてるわけではないから決定ではないけど、次は苦しそう。残念だ。