いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「バロックナイト overture:幻想接続」葉村哲(MF文庫J)

バロックナイト1 (MF文庫J)
バロックナイト (MF文庫J)

放課後の屋上に呼び出された京弥を迎えたのはバロック――【歪み】という名を持つ少女だった。彼女と口づけを交わした瞬間、京弥は『レガシーオブタナトス』という異空間に『幻想接続』した!!待ち受けるのは悪魔に天使、妖精と幻獣、神々の遺跡。バロックは、京耶と共にバトルゲームの頂点『王冠』を目指すという。実は現世で存在が消滅していた京弥の「因果」を取り戻すため、バロックは京弥と共に武器を手にしたのだった!そう、全ては――、「私はキミを、あいしているから」剣哮と弾丸が交差する、アンノウンバトルアクション開幕!


バロックかわいいよバロック
さすがは葉山先生、押すタイプのヒロインを書かせたら絶品。
でもこれ、わざわざ新シリーズ立ち上げて書く意味あったんだろうか。
バトルアクション重視のシリアス路線かと思ったら、日常のベタ甘ラブコメの方が比重が大きいっていうね。
バロックと瑠璃子は一乃とキリカの個性をシャッフルしたようなダブルヒロインで、主人公もやっぱり理不尽に振り回されるツッコミ役。異能が暴走したということにして宗司の記憶を飛ばして『おれと一乃の〜』の9巻にしちゃっても何の問題もなかったような。
作者の気分一新という点ではある程度意味があったのかもしれないけど、『一乃さん』が終わっていない状態で似たようなもの出されてもなあ。
デビュー作『この広い世界にふたりぼっち』のような雰囲気のある作品もう出てこないんだろうか。