いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「フルスケール・サマー」永島裕士(電撃文庫)

フルスケール・サマー (電撃文庫)
フルスケール・サマー (電撃文庫)

夏の始め。転入生の少年・慶介は席が隣になった少女に懐かれた。教科書や地図帳にミリタリーだったりガ○ダムだったりな落書きをしていたその変な子の名は、春日野鮎美。昼休み、彼女に案内された先には――なんと自衛隊が有する90式戦車が!! どう見てもホンモノのそれを、鮎美はなんと“プラモ”だと言う。すごいけど迷惑なこれらの作品たちのせいで生徒会から目を付けられた模型部を守るため、慶介は協力を求められるが――?
奇妙な少女たちとの出会いが、平凡だったはずの夏を変えた……。《原寸模型部の夏(フルスケール・サマー)》を描く青春エンタテインメント。

第19回電撃小説大賞応募作(四次選考)



大筋は潰れかけの部活を立て直すオーソドックスな青春ストーリー。
はっきり言って第一印象はあまりよくなかった。
主人公は流されるだけのタイプという触れ込みで、いきなりのガンダムネタ・ミリタリーネタのゴリ押し。ヘタレ主人公でネタ重視のラブコメかと、ちょっとがっかりしていた。
が、主人公・慶介が本気を出し始めたら流れが一変。ネタ成分がぐっと減り青春成分大幅増。
そして、押し付けられたものでも生徒会長他各委員長を歴任した男の実務能力は格が違った。窮地を切り開くアイデアとそれを実現する口先の上手さ、自分に技術が無くても陣頭指揮を取れる能力。現代劇(一応近未来だけど)で人を上手く使えるタイプの主人公は珍しい気がする。
その慶介を中心とした輪が出来た模型部が目標に向かって無茶する姿は、青春がほとばしっていて非常に面白かった。
と、ここまでは良かったんだどなあ……肝心の大会が盛り上がらない。一緒にアンドロイドのカスミがジョーカー過ぎた。
カスミとボナパルト(模型部作の機体)の性能差が有りすぎて大会の意味やこれまで頑張ってきた意味が薄れてしまったり、どう考えても票が集まるのはカスミの方だろうに不自然にボナパルトに票が集まったり。
エピローグの甘酸っぱさは良かったが、どうにも腑に落ちないので読後感が微妙。
起承転結で評価するなら、起× 承◎ 転× 結○。光るところもあればダメダメなところもある新人らしい作品だった。

第95回甲子園 第6日目

視聴出来なかったので一言コメントのみ


第1試合
丸亀(香川)1−7 横浜(神奈川)


誰だよ今年の横浜弱いって言った奴! あれ?監督さんだっけ?



第2試合
日大山形(山形) 7−1 日大三西東京


!!? 日大三が完敗? 今年一番の番狂わせか?



第3試合
花巻東(岩手) 9−5 彦根東(滋賀)


花巻は今年はピッチャー中心のチームのじゃないのかな?



第4試合
明徳義塾(高知) 2−1 瀬戸内(広島)


明徳初戦強すぎ。次からは知らん。