この時から、候文が消えていく
お正月2日も、引き続きあけましておめでとうございます。
田中マー君が、メジャー移籍にあたり、楽天に寄付金を出すという。
なんで?
チーム収入になる譲渡金が21億円と上限が設定され、それに不満の楽天は煮え切らない態度を続ける。
一方、選手として自分が渡米するためには、チームの合意を取り付けなければいけない。そこで、決断させるために自分の年俸から施設整備金を寄付すれば、チームも納得するだろう。
楽天には、譲渡金+寄付金で願ったり叶ったり。やっと、彼を手放す。
ところが、どっこい。
「それじゃぁ、裏での『握り合い』じゃないか」と、メジャーには映った。そんなことされたら、譲渡金21億円のルールが有名無実になる。結論、寄付はダメ。
日本の情と、アメリカの理。両方わかるでしょ?
江戸時代から、これだった。
「黒船来航 日本語が動く」岩波書店刊。
国と国が交われば、言葉と思想がぶつかり合う。意味・概念・情理・ルールを、他国は知らないとか気にしてないケースもある。
「日米和親条約」で、間に入る通訳・通詞は困った。
言葉変換だけじゃなく、外交文書というフォーマットの形式、制作プロセス、保管法、儀礼まで、長崎奉行配下の地役人はすべて初体験だった。
上から下へ11の職制がわかると、組織の慌てぶりが具体的に想像できる。
通詞目付(つうじめつけ)→ 通詞目付助→ 大通詞→ 大通詞助役→ 小通詞→ 小通詞助役→ 小通詞並→ 小通詞末席→ 小通詞末席見習→ 稽古通詞→ 稽古通詞見習
楽天球団の社長は目付。以下、こういう肩書きの名刺にすればいいのに。
去年12月30日に急死した、大瀧詠一さん追悼。