好きなキスシーン。
人様の接吻してる様なんて、日常、たとえば路上や駅などで見かけた場合、
うっとりするどころか「やめとけ恥さらし」とイライラするだけ。
唯一美しいと感じる映像であったって、昨今、いや、映像娯楽の生まれた頃から
おなかいっぱい観すぎて、実はさほど感動はない。
感動するのはそのキャラクター達に感情移入しているからだ。
私は、キャラクターに感動し、さらに目に見ても美しいキスシーンを発見すると
とても幸せなのである。
今までに観た映画の中で、いろいろといろいろなシチュエーションのキスシーンがあったけど、
好きな順にリストアップしてみる。
2.「コールドマウンテン」 ジュード・ロウ&ニコール・キッドマン
3.「パーティー★モンスター」 マコーレー・カルキン&クロエ・セヴィニー
4.「ユー・ガット・メール」 トム・ハンクス&メグ・ライアン
各作品、なんシーンかありますが、どのタイミングのどのシチュエーションのが好きなのか
くどくどと説明させていただく。
★★ので、ここからはネタばれご注意ください★★
まず1の説明から。
1にしていきなりキスシーンではありません(本末転倒!??)
ちがうんです。そこなんです。
キスしてるようでしていない。
これが一番セクシーなんですよ皆さん!!
さて、それは次のような状況です。(めんどうなので、役名ではなく俳優の名前でいいます)
竹ノ内の部屋にやってきたケリー・チャン。
この時、まだ二人は恋人同士にはなっていない。
二人の間に流れる微妙な緊張感。
絵描き(正確には絵画の修復士)の彼の部屋にはキャンバスがちらかる。
作品を片づけてあるクローゼットに入るケリー。
棚の上のキャンバスを取ろうとすると、雑多に積み重ねられたそれは
バランスをくずして崩れる。
それを押しとどめる竹ノ内。
その腕の中で動けなくなるケリー。
窓から差し込む陽光と、反射するホコリ。
以上。
書きながらちょっとエロ小説家の気分になってきた・・ 嫌・・
この作品を観たのは2度くらいなので、正確ではないところもあるかと思いますが。
結局この二人はここでキスはしないんですよね。
もう体勢や空気からいってキスなんですけどね、まぎれもなく。
私はここまで繊細で美しくかつエロいキスシーンは観たことありませんでした。
2.これはトレーラー(スポットCM)とかで宣伝してたあのキスではなく(→ジュードが出兵する前に二コールにした)
彼が長い長い逃亡の末、再会し、愛し合い、その翌朝のキスである。
ジュードが二コールに黒い帽子をかぶせてキス。
キスっていうか、もう「やっと会えた」っていう幸せに満ちた二人の表情が。
この時点でここまでこの二人の旅とつらい日々をみてきたぶん、死ぬほど美しく見えるんです。
もちろん二コールが殺人的に美しいっていうのはあるんですよ?
ジュードもボロボロなのに余計にイイ男に見えるしね。
やあ・・・
この作品はほんとに大好きで。
監督のアンソニー・ミンゲラが亡くなったのは1年以上も前なのに、
私はそれを知ったのはつい最近だった。
かなりショックだった。
大好きな映画作家だった。
この作品は小説も読みたくて、ずっといろんなところで探してるんだけど、一向にみつからない。
そりゃあアマゾンで頼めばすぐなんだけどね。
でも外で出逢いたいの。
あとサントラの欲しいんだけど(だってホワイトストライプスもいるんだよ?)これもぜんぜん見つからない。
出してないのかな?
3.これはいわずとしれたかつての名子役マコーレー・カルキン君の復帰作品です。
私はこの作品、大大大好きです。
題材も雰囲気も好きだし、ハードな半生を送って、ひょいとショービジネスに戻ってきた
そのなんとも不思議なほど肩の力の抜けたカルキン君がなんとも素敵で。(そしてやっぱうまい)
相手役のクロエ・セヴィニーも、さすがミニシアターの女王。同じ波動が漂っててほんとナイスカップル。
彼が初対面の彼女とメガホンで一緒に歌ってステージでチュー。っかーアメリカー!
(まあ一人は死んで、一人は薬中になって終わるんですけどね)
4.20世紀のナイスカップルトム&メグ。
彼らの好感度、人間味というもので、気まずいキスシーンはこんなにもこころ和むものなのか、と感心しました。
「心あたたまる」ってこういうことかって。
ニューヨークのこじんまりした趣味のいい庭で、キス。
以上、好きなキスシーントップ4でした。(また中途半端な数で)
ランクインはしませんでしたが、1の要素をふんだんに含んだ「トワイライト〜初恋〜」の
ロバート・パティンソン&クリステン・スチュワート編もかなりおススメよ!
こちらはもうちょっとヤングさとエロさがあります!(なんの回し者)
番外編
自分映画史上最悪のキスシーン
断トツトップで
1.「人生劇場」 たぶん永島敏彦&松坂慶子
たぶんというのは一度観て二度と観てないからうろ覚え。
どんな場面だったか前後はまったく思い出せないが、
とにかくこの二人が岩場の陰のようなところで口論してると、
その岩場(二人の頭上)から、男が放尿する。(男は下に二人がいることは知らない)
あわてる女にむりやりキスする男。(でもそのうち二人とも盛り上がる)
このショット。小便ごしに接吻する男女。
もうここまで最悪なキスシーン、あとにも先にもみたことない。
深作欣二ってどんな感覚してんだと思ったほんと。
彼も好きなのか嫌いなのかよくわからない監督の一人だ。
追記
よければこちらもご参照ください。。
http://d.hatena.ne.jp/boyakiwa/20110417