コメント力 齋藤 孝

コメント力―「できる人」はここがちがう (ちくま文庫)

コメント力―「できる人」はここがちがう (ちくま文庫)

おいしいものを食べて「おいしい!」以外のことばで表現する、、ワインのテイスティングでの表現、、。そういうことかなーと思って手にとって読み始めたが、これは、面白いです!(あ、面白い、じゃダメか、、、)。
コメントとは単なる評価ではなく相手に対するメッセージである、と同時に、人前にでる仕事や人の上に立つ立場の人の場合、「人間的価値」を決めてしまうシビアな面もあると筆者は述べている。ただ、私はこの本を、自分の「コメント力」を高めるためのハウツー本としてではなく、単純に読みものとして楽しく読みました。
有名人や、マンガや小説の登場人物の「自分の役割を意識した、周りの期待に添う」コメントを取り上げていて興味深い、、。ここで取り上げられているのは「エースをねらえ!」の宗方コーチの後からじわじわ効いてくる言葉、「バカボンパパ」の、「なのだ!」「まかせておけ!」という断定コメント、「スヌーピー」の登場人物たち、すべてが食べ物につながるスヌーピー、ペパーミントパティの"Whatever"(何はともあれ)、チャーリーブラウンの”good grief"(やれやれ)などの決めセリフ、「枕草子」のたとえのセンス、そして、「ムーミン」のスナフキンのコメントのかっこよさ、、、、。と、なるほど!と思うものもりだくさんで、読み物として面白い本でした。
スヌーピー」読んでみようかな。違った読み方ができるかな。