「楚辞」と「プラネタリウム」。

悲しみの夜の中に、僕らはいる…。
大津留さんが「ブログ言論の弱点」につき、問題意識を持っておられる。
心強いことである。
私なんぞは、下記のような物言いを目にすると、鬱になってしまう。
http://pokoapokotom.blog79.fc2.com/blog-entry-1047.html
「近頃私が注目するジャーナリスト、田中良紹さんによると、政治が力を持つことを怖れる官僚が、「力の源泉になりかねない要素をことごとく封じ込め」てきたせいだといいます。
…メディアと野党を使って『政治が汚れている』キャンペーンを張り、自民党の力ある政治家を次々「摘発」した。今では自民党も官僚の言うことを何でも聞く『おとなしい子羊』になった。官僚の言うことを聞かない政治家を許さない。それが霞ヶ関の本音である。政権交代が近づいた今、その矢が民主党に対して放たれた。政治資金規正法公職選挙法は警察と検察がいつでも気に入らない政治家を『摘発』出来る道具である」
「「金のかからない選挙」をして「キレイな政治」を目指したものの、妙な政治の現状を生んだでしまった皮肉。もう一度、私たちの国の政治を、民主主義を問い直す絶好の機会ですね。」
…。
80年代頃は、「アンテナ論」なんてことを言うて、「若い人の、社会問題、政治問題に対するアンテナが低すぎる。もっと高くすべきだ」という主張があった。
しかし、今のネット言論を見るに、アンテナが高いな、理性的だなと思える多くの人が、「バスに乗り遅れるな!民主主義の危機だ!」と雪崩を起こしているように思える。
私は、関東の片田舎から出て来たが、地元では職業船乗りの元締めで、失言の多い自民党幹部A派と、地場の保守勢力B派が、十何年も不毛な抗争をしており、B派が市長選に勝つと、A派の土建屋が干されるとか相変わらずやっている。
それと、退職までは某地方自治体に勤務していたが、地域の顔役と“バッジ”が徒党を組んで管理職に強訴し、不当な随契を締結させられたのも見聞している。
公務員バッシングが受けるご時世だからでしょうが、「官僚の言うことを聞かない政治家を許さない」なんて、ウソッパチでしょう。政治家は官僚を恫喝するし、また、官僚と不相当に癒着する。厳粛な事実です。
屈原って、知っています?
中国の古典に出てくる人ですね。春秋戦国時代ですか。
http://www.takaselect.com/sal/portrait/05-Kutugen.htm
有名な漢文、「楚辞」につき、吟じてもいいんですが(笑)(←ないと思います!)
現代語訳をコピペします。
一人の漁夫が彼を見付け、尋ねた。
「あなたは三閭太夫さまではございませぬか。どうしてまたこのような処にいらっしゃるのですか?」
 屈原は言った。「世の中はすべて濁っている中で、私独りが澄んでいる。人々すべて酔っている中で、私独りが醒めている。それゆえ追放されたのだ」
 漁夫は言った。「聖人は物事に拘らず、世と共に移り変わると申します。世人がすべて濁っているならば、なぜご自分も一緒に泥をかき乱し、波をたてようとなされませぬ。人々がみな酔っているなら、なぜご自分もその酒かすをくらい、糟汁までも啜ろうとなされませぬ。なんでまたそのように深刻に思い悩み、高尚に振舞って、自ら追放を招くようなことをなさったのです」
 屈原は言った。「ことわざにいう、『髪を洗ったばかりの者は、必ず冠の塵を払ってから被り、湯浴みしたばかりの者は、必ず衣服をふるってから着るものだ』と。どうしてこの清らかな身に、汚らわしきものを受けられよう。いっそこの湘水の流れに身を投げて、魚の餌食となろうとも、どうして純白の身を世俗の塵にまみれさせよう」
 漁夫はにっこりと笑い、櫂を操って歌いながら漕ぎ去った。「滄浪の水が澄んだのなら、冠の紐を洗うがよい、滄浪の水が濁ったのならば、自分の泥足を洗うがよい」
 そのまま姿を消して、彼らは再び語り合うことがなかった。
これに付されたサイト主のコメント:漁夫もさ…言ってくれるよね…。「なんでまたそのように深刻に思い悩み、高尚に振舞って、自ら追放を招くようなことをなさったのです」なんて言われちゃあ、屈原も世を儚むわな…。真面目な人ほど馬鹿を見る世の中じゃ、遣る瀬無いです…。
サイト主氏の意見に基本的に共感ですが、今のこの国(特にネット社会)では「漁夫、GJ!屈原、KY!プギャー!」言われるのがオチじゃないですか?第一、屈原=「高級官僚」ですし。
「清廉潔白なのはわかりますけどね…」とか、「○○党、KY!」って見たけど。
私は闘いたい。「私は、あなたとは違うんです」から!(笑)。
孤立を感じつつ眠れない夜によく聞く曲。いきものがかりの「プラネタリウム」。
http://www.uta-net.com/user/phplib/view_0.php?ID=71482
ユーチューブはこちら
http://www.youtube.com/watch?v=j3Jr3rYh-Oo&eurl=http://video.google.com/videosearch?sourceid=navclient&hl=ja&rlz=1T4DAJP_jaJP315JP249&q=%E3%81%84%E3iurl=http://i3.ytimg.com/vi/j3Jr3rYh-Oo/hqdefault.jpg
歌詞を一部、タイポする(著作権不承認)。
「悲しみがいつかそこで 僕らを引き止めようとも
願いは 想いは うつくしい明日(みらい)を描いていくから
たとえまぼろしだとしても 見つけることができたら
こころは ほら今 こぼれた光に 手を伸ばすよ
悲しみのその向こうで 君とまた出会えるまで
願いは 想いは 揺るぎない閃光(ことば)を伝えていくから
悲しみの夜を越えて 僕らは信じ続ける
願いは 想いは 終わらない生命(せかい)を夢見てしまうから
たとえひとときだけでも きらめくことができたら
こころは ほら今 こぼれた光に 手を伸ばすよ…」
終わらない夜は、ないか?
でわ。