わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

ここはコスプレ風俗か。

 六時三十分起床。近ごろ、身体は寝ているが意識だけは冴え、脳みそがフル稼働し部屋のあちこちに気を向けているような感覚に襲われることがよくある。おそらくはまどろむ意識の中で夢を見ているのだろうが、それにしては冴えた意識の感覚が妙に現実的だから不思議だ。花子の寝息はおろか、部屋の空気の静かな流れすらはっきり感じ取れる。しかし、一度目が覚めると逆に意識は混濁してくる。混濁と書けばなんとなくカッコいいが、要するに寝ぼけているだけだ。身体もアタマも動いていない。今朝も蒲団の上で正座したまま、五分が過ぎた。こんな朝がここ数日つづいている。
 曇天。薄くて平淡な雲が、どこまでもつづく空。秋らしさは微塵もない。
 仕事。某不動産会社ネーミング、某IT企業PR誌など。
 比較的余裕があったので、午後から外出。図書館で借りていたCDを返却。引換えに、Bill EvansとMilesを借りる。どちらも名盤。

Waltz for Debby

Waltz for Debby

Round About Midnight

Round About Midnight

 つづいて吉祥寺に行き、使い捨てコンタクトレンズの買い足し。受付のお姉ちゃん、カルテの処理中、うつむくストレートの茶髪ロングヘアーから覗く目元や口元がメイクばっちりで全然コンタクトレンズ店らしくも眼科医院らしくもない。なのに来ているのは水色のナース服(っていうのかな?)。ここはコスプレ風俗か。もちろんエッチなサービスはしてくれない。会計処理や品渡しを、きちんと、丁寧にしてくれる。それだけだ。それで十分だ。それ以上は過剰だ。
 ついでに「パルコブックセンター」へ。小説を三冊ほど。
 今日は、某アーティスト?だかイラストレーター?だかが、この街でウンコチラシを配布しているはずだ。だが遭遇はしなかった。
 帰宅後、ふたたび仕事。十八時、一区切りついたので事務処理をする。郵便物を処理するだけで一時間かかってしまった。
 夜は「太田光のもしも私が総理大臣だったら」を観る。ぼくも義務教育は反対。いや、現状の義務教育がイヤなだけかな。自分がいい思いをした記憶がないから。
 明日は健康診断でバリウムを飲む。

我、デスクヲ占領セリ

 朝から晩まで、こんな状態が十数回はある。その度に筆を置いたりキーボードを叩く手を止めなければならない。花子よ、オマエのゴハン代は、オレがこうして紙やパソコンに向かっているから稼げるんだぞ。

 麦はカミサンの画材をガジガジやっていた。これは写真なし。
 ぷちぷちは最近、かまってやらないと「ギョゲエゲエエゲゲゲゲ」と変な声で低く鳴く。これも写真なし。
 

小島信夫『月光|暮坂』

「暮坂」は、『抱擁家族』の流れを汲むメタ・ファィクション的作品で、時系列的には『うるわしき日々』と最新作『残光』のあいだにくるみたい。

月光・暮坂 小島信夫後期作品集 (講談社文芸文庫)

月光・暮坂 小島信夫後期作品集 (講談社文芸文庫)

古井由吉『山躁賦』

とにかく闊達に自在に、かつ無責任に、書いたものだ。こんなに伸びやかにかけるという幸運に、最晩年までもう一度、恵まれるだろうか、と今では自分でうらやんでいる。軽快に筆が運んだはずだよ、だって半分以上は本人の筆というよりも、古人が著者の愚鈍さに業を煮やして、それでもその思慕の情をいささか憐れんで、使いの者を送り、下手の筆をふんだくって、なりかわって書かせたのだから、とつぶやきたくもなる。
(「著者から読者へ」より)

 だって。古井さん、憑依されちゃってたのね(笑)。
?

山躁賦 (講談社文芸文庫)

山躁賦 (講談社文芸文庫)

金井美恵子『快適生活研究』

 通販カタログみたいなタイトル(笑)。『小春日和』『タマや』『彼女(たち)について私の知っている二、三の事柄』などの流れを汲む連作短編らしい。『小春日和』は未読だったりする。

快適生活研究

快適生活研究