いともたやすく行われるえげつない行為



『差別されることは、創造の一つのバネたりうる、といいかえてもよい。こうした言い方は、一見奇聞に聞こえるかもしれない。しかし、排除されるものに冠される言葉こそ、言葉の多義性を可能な限りもっており、排除するその排他力に排除されるものの世界がこめられ、排除する行為に、それを行うものの世界がすべて照射されているからである。そこには、排除せざるを得ない己れならざるものをもつ人間の姿が、もっとも根本のところで露わにされている。このように考えてみると、排除され差別される者が、排除する者を、もっとも根本のところでおびやかす表現を獲得すること、事実、彼らが芸能の側面で創造性を発揮して来たこともうなづけよう。』(「シンポジウム 差別の精神史序説」p.242より抜粋)

さっきChim↑Pom展「REAL TIMES」(無人島プロダクション)みてたらChim↑Pomメンバーらしき方がちらほらいらっしゃいましたが、ちんぽさんてアメリカのスラッシャー映画の冒頭でいちばん最初に血祭りにあげられる油断しきった若者たち的な雰囲気ですよね。作品といいキャラといい。日本でゆうとスーパーフリーとか「ドブスを守る会」とかやってた大学生のお気楽さにちかい。「貴族の遊び」つーとたいていの遊びをやりつくしてもう重犯罪(おもに人殺し)にしか悦楽を感じられなくなった特権階級的人間の鬼畜遊戯を指しますけど、巷では「腫れ物にさわるような扱いをしなければ悪人と呼ばれても仕方ない」と思われているようなデリケートな(特定の共通項をもつ人へのイジメになりかねないような)問題を、冗談半分で軽々しくもて遊ぶ的な扱いをしてる中の光景を作品にするっつー巷の自称善人を逆撫でする芸風を貫きつづけているあたり勇気がありすぎる。ちんぽさんたちの作品をよくよくみてくと、駆除される予定だったカラスといっしょに暮らしてみたり(どうして愛護団体はカラスたちを保護しにこないんだろうね?)、地雷地帯で現地の子たちに宣伝Tシャツ着せてみたり(欧米のリアルセレブがやってるとこのイヤらしさがわからないのはどうしてでしょうね?)、多くの巷の市民がみてみぬフリすることを暗黙の了解としすぎてさもそうすることが善行ですらあるかのように思い込んでる非情な事実をただ掘り出してむきだしにしてるだけなんですよね。おまえらコレを忘れたわけじゃねえだろうな?てさ。で、穏やかなエセ善人ライフをおくるうえでどう対処したらいいのかわからない(本当は悪役がやるようなことを絶えず繰り返していないとまともに生活すらできないという)事実を突きつけられた人が怒って(←この怒りは「せっかく都合悪いことは忘れて気分良くすごしてたのに!台無しにしやがって!」て意味の怒りだよねー作品の意味がマジにわかってたら怒る必要がないはずなのにねー)正義人ぶって抗議かましてくるとゆう。そもそもさ、たとえどんな理由があろうと難癖じみたムチャなクレームとか恫喝じみた抗議とかってそれやった時点でもう加害者になってるって気づかないのかね?そうゆう怪物抗議発生も込みで現代をうつしだす作品つうことになるんでしょうけど。自分らのほんとの姿をむきだしにされたときに怒ったら本人お墨付きってことだよな。風刺画は描かれた人を怒らせてナンボなように。だれも怒らせない作品てのは訴えかけるちからがゼロってことです。親がホメる創作はうんこだってのも同じ。ネッツでみかけたちんぽさんへの怪物抗議ってさー「被爆者の人が悲しむだろう!」とかいって当人でもないのに「だれそれが嫌がるから」的な勝手な他者代弁きどりをさも正論かのように平然と振りかざすんよね。「だれか」じゃなくあんたが後生大事に抱いてる薄っぺらい「善」概念が崩されかねないのが気に入らないってのが本音なんだろ。ものごとについて深く考えたくねえんだろ。ちんぽさんたちの作品みたらいやがおうにもマンドクサいことについて考えざるをえなくなるもんね。あとさー怪物抗議してくる心証て要するに「自分が不快な思いをさせられたんだから相手を痛めつけてもいいだろう」てことで、仇討ち容認論と似てるような。腹切りで責任とらせる的な。つうかお侍さんに自決を命じられるのは主君だけなんだけどな。殿様でもなんでもない人がなんで権力者きどりな上から目線の責任のとらせかたを「やって当然」的に押し付けてくるんだろうねえ。
REAL TIMES展にもどしますが、福島原発ちかくで防護服着用したちんぽさんが、白旗に赤スプレーで日の丸描くと思いきや赤丸周囲に台形を3つ描き足して核物質図柄旗描き上げる映像タレ流す機械が止まって黒い服着たちんぽさんメンバーの方がいじくりにきたんで、岡本太郎作品への追加画を発案したのって厳密にはメンバーの中のだれなんですかーて聞いたら「いやチンポム全員で。チンポムがやったんです」てかたくなに言い張りつづけてうつむいてましたけど、ほんとはいるけどそれ言って流布したらその人ひとりが全責任(with抗議)かぶりかねないから言わねーんだなー毎度のごとくエリィさん発案なんだろうなーやっぱすげえなーとしみじみしました。なんか…エリィさん以外の男子ちんぽさんたちって荒んでるかんじしませんか。人身御供レベルで作品づくりに人生なげうってるとゆうのに、誉められるどころかインターネッツでは鼻つまみ者扱いの罵詈雑言が並んでるわ儲けは出ねーわでなんとなくやさぐれてるふうにみえる。エリィさんもチラ見かけましたけど、なんかすごく可愛いかんじのヒトだったな。アラブの富豪と結婚して財産をパチモンブランド製造工場に全額突っ込んで破産したら負債はアラブ富豪の親族に押し付けて涼しい顔で帰国してほしい。中東の過激派からまちがいなく狙われるけど。あと会場には福島らへん(だっけ)の地元の方々と円陣くんで「放射能サイコー!」(注:たしかこれ地元住民の方の自発的雄叫びだったような)とか100連発する映像とか、渋谷駅にある明日への神話につけたしてる中の映像(数日遅れでこの報道よんだ瞬間反射的に「いいんじゃねーの?岡本さんも同意じゃね?」て思ったんですけど、翌日にネッツで「太郎画つけたしだけはイカン」みたいな文みかけて「そうなのかなあ…」て当の付け足された絵を見もせずに[←コレものすごい反省してる…]判断をぐらつかせたことをここにご報告いたします。くそったれ!ごめんなさい!あとこの日渋谷うろうろしてたんだよな…すげえ悔やまれる)が流れてたり、被災地の砂で汚れたとおぼしき額に入った被災地の元ペットらしき動物たち(本来的に動物は野生で生きられるモノですが、ペットとして飼いならされてるともう野生では生きられない体になってしまってるんですね…)が荒れた屋内にいたり野垂れ死んだりしてる写真があったり、被災した原発らへんの花を除染して生けたやつとか(カビふいてた)、あと代用電力としてエロパワーを源にする機器(ピンク告知記事に掲載された電話番号にかけると発電する)とかせまい空間にもりだくさんです。あの場所は昔ながらの商店街のそばでイイ場所ですね。もっと通わねばなるまい。会場で買った作品集にのってた、水野さんがちんちんを2日間だしっぱなしにした展とかなにこっそりすばらしいことやりやがって。ちんちん風邪ひくぞ。
ところで水野さんといっしょに過ごしたカラスは「環境の変化がストレスになって胃をこわした」らしいけど、カラスってデリケートなんだね…。胃にきたってことは精神的なもんてことだろ。やっぱ知能が高いんだよなーとしみじみしました。
 
この日の渋谷行の半蔵門線内で、21時5分ころに泥酔して真っ赤になってフラフラしてるオヤジに向かって「上官殿に敬礼!」とかデカい叫び声を浴びせてる男性がいてなにこの超現実寸劇って思った。泥酔オヤジは「ナンダコラァ〜」て言ってた。