ちょス飯の読書日記

 『驚きの介護民俗学』  ★★★★☆

驚きの介護民俗学 (シリーズ ケアをひらく)

驚きの介護民俗学 (シリーズ ケアをひらく)

 老人介護の現場で、認知症になって死に行く人の過去の物語を、民俗学者であった介護士が聴く。
 これは、とても興味深い話。

 それぞれの名も無き人々の貧しかった子ども時代や戦中、戦後の暮らし、歴史書には載らない庶民の文化や様子、風俗が記されていく。

 とくに、蚕の雌雄判別士という仕事があり、女性の判別士が村々を回って増産に貢献したこと、しょんべん菓子の話に驚いた。

 医療現場の人のための本かもしれないが、高齢になれば誰でも記憶は薄れていくものだ。
 筆者の指摘どおり、自分はどんな子ども時代を生きてきたのか、そして今に至るのか書き留めると良い。

 認知症の人の言葉に意味があり、聞き取れるうちにその宝を受け取り、伝えていかねば・・・・。

 排泄ケアがうまくいくことに喜びを感じる、という記述に感動した。他人の父母の糞尿にまみれた尻を、介護者は心を込めて拭いてくれている。

 このような尊い仕事は、良い労働環境を整え、高い賃金で雇われるべきだ。そして、皆から尊敬されるべきだ。

 もっと、詳しくひとりひとりの人生について知りたかったので、マイナス1★

D紙反響

 群馬のUさんから、感想はなくご自分の4コマ漫画が掲載されて驚いた、とさらに新漫画が届いた。
 ユーモアがあり、楽しい絵柄だ。

 原稿料をこちらからお支払いするべきところ、彼から1600円分の80円切ってが入っていた。有難うございます。

隣人より大きい苺

 朝、スーパーへ行き、198円のパイナップルを買って帰ったが、そのとき苺のパックを見ると、498円。ううーーん、これは買えない。我慢我慢。

 すると、昨年末に救急車に乗って病院へ行き、戻ってからも自宅にずっとこもっていて、外出していなかった隣のばあさんが、ピンポーーン、とやって来た。

 年末に500円の黄色い薔薇の花束とchosu-manma手製のクリスマスクッキーをお見舞いに渡したが・・・

 倍返し!苺2パックを「お礼だ」と言ってくれた。大きくてうまい。甘い。決してみずからは買えない。

 ばあさんは、血色もよく太ったようだ。部屋の中で歩いていたのよ、狭いけど。と笑顔だった。

呼ばれる

 不思議な気がする。

 初詣に行ってから、地元の小さな神社へ行きたくてたまらない。
11日、遂に行ってきた。今年2度目。
 そこから、丘伝いにchosu-pampaがラッパ練習しているベンチへ向かった。

 解説の石板をよく見ると、1417年作の文化財に指定されている石灯篭がある。
 鳥居の下には、大正5年と書かれた石碑。大正4年天皇ご即位記念に整備したとある。

 手前の灯篭には、「大日本」「帝国万歳」と彫ってある。大正5年、日本はのどかで平和だったのだろう。神の国で負けを知らなかった。

 右膝が痛むので、坂道を登るのはきついが・・・。出来る限り、通ってみたい。何かが、私を呼んでいる。