Roman Dodecahedron

 あ、昨日の記事の答えです。もうグリーンスター削除したので意味ないのですが、一応・・・

Roman dodecahedron - Wikipedia


 前から気になっていたのですけど、何なんでしょうね、これ。「祭儀」に用いられたというのが有力な説なのですが、「よくわからない物は祭儀用にしておけば安全」という風潮があることを皮肉った読者もいらっしゃいますがw ただ、十二面体の12という数字は、12ヵ月、黄道12宮など天文に関わるものなので、何かありそうな気はします。
 ちなみに正多面体は5種類しかありません。私たちみたいにTRPGに慣れ親しんだ者ならそれが何であるか即座に答えられるのですが、正四面体・正六面体・正八面体・正十二面体・正二十面体、ということになります。サイコロを思い浮かべれば良いわけです。
 プラトンティマイオス』は、これら正多面体に四元素(火・土・水・空気)を配分するということをやっているのですが、結論だけまとめると、「火」は正四面体、「土」は正六面体、「水」は正二十面体、「空気」は正八面体。正十二面体はどうなったのか?なにやら不思議ですね。
 プラトンは四・六・八・二十面体を紹介した後に、こんな謎めいたことも言っているのです。

なおまたもう一つ、第五の構成体がありますが、神はこれを、万有のために、そこにいろいろの絵を描くにさいして用いたのでした。

(『プラトン全集 第12巻』岩波書店、93頁)

プラトン全集〈12〉ティマイオス・クリティアス

プラトン全集〈12〉ティマイオス・クリティアス

注に「「絵を描くために」というのが具体的に何を意味するのか、いろいろ解釈の試みはあるが、いずれも説得力がない」とあるように、意味不明。プラトンはなぜか正十二面体を敬して遠ざけるような態度をとります。そして、ローマ時代の遺跡から出てくる謎の正十二面体・・・神秘のベールは厚いですが、どなたか説明を試みてみませんか?