干物妹!うまるちゃんR 第5話

 女の子に夜のお菓子を渡すのはどうなのか。
 なんやろ、最后のヒキのシーンでちょっと感動してしまった。いやまぁ前期の初期の段階からうまるとタイヘイの関係は兄妹ではなく、父娘の関係なんだろうなと思ってはいたんだけど、今回の一連のエピソードでそれが強化された感じ。叶にうまるが嫉妬する場面でもしかしたらとも思ったんだけど、やっぱり父娘関係のそれのようにしか見えない。というかむしろタイヘイの役割は母親により近い。ちょっとこれは思いつきの段階だが、うまるは娘というよりは息子に近いのかもしれない。タイヘイが母親だとすると、母親が娘を甘やかすというよりは母親が息子を甘やかすほうに近いような気がするんだよね。うまるのペルソナの架替えという物語になってはいるが、フードを被ることによって思春期の女の子が持っていそうな幼児性が現出するのか?と考えると、女子高生(外面の良さを保つその反動)でこれはないんじゃね?というのが自分の考えでは本当のところ。しかし海老名の相談の明かしでもアレだが、極力恋愛要素を覗いたってのは慧眼だろうな。兄妹間の恋愛要素を織り込めば一定層の客は確保できると思うんだけど、それをやると自然にゾーニングというか、ターゲット層を絞ることになってしまう。もともとの掲載誌がヤンジャンだというのを前に見て驚いたんだけど、編集者もよくこういう流れにしたよなぁという感じ。判断としては正しいと思うんだけど、判断が正しいからといって決して読者を獲得できるとは限らないからなぁ。つーか、成果が出たから、さかのぼって判断が正しいってことになるからねぇ。
 あと、何気に愛されることの重要さなんてものに思いを馳せてしまった。タイヘイの甘やかしとも言える愛情をうけたうまるが、今のぐうたらの状態で堕落していくって可能性もあるんだけど、真偽はともあれ教育論では子供に愛情を注ぐことが重要だとよく言われる。特に幼少期ね。この時期に適切な愛情が注がれてないと、愛情の渇望状態が習慣化してその後の成長にあまりよい影響は及ぼさないってことらしい。ちなみに長谷川宣以なんかを思い出す。若いときには放蕩を繰り返していたらしいが、結局火付盗賊改方として後世に認められるほどの業績を残すぐらいに成長した。幼少期のことはわからないが、思春期以降の男子は自我の確立もあって親としての関わり方が結構難しい年齢層になる。下手にベタベタ構うのではなくて、自尊心を傷つけないように誘導していくということが重要だったりする。詳細は想像するしかないが、放蕩時はおそらく彼の父親は息子に余計な干渉をせず、尻拭いをせっせとやってたのではなかろうか。まぁ年齢や性別によって愛の注ぎ方にもいろいろヴァリエーションがあるってこと。同じような愛の注ぎ方をしても、受け取られ方には個人差があるわけで、これやりゃ絶対に正解というものがあるわけでもない。でもまぁ原作者が子育てを念頭に話を書いているのはもう確定事項だと考えるしかないわな。