黄金旅風 / 飯嶋和一

江戸時代、まだ鎖国する前の長崎が舞台の歴史小説。当時の社会経済がどのようなものだったかを知りたいならなかなかいい作品です。オランダなどの外国との立ち位置や幕府との距離感などなかなか読みごたえがあります。しかし如何せん説明的な描写が多く興味のない人にとってはつらいところも多かった。キャラも弱いし、あまり楽しめません。同時進行で読んでいたティム・ワイナー「CIA秘録」のほうが面白かったです。歴史書よりも面白くない歴史小説って一体……。