「大人が示す愛情」と「子供が受け取りたい愛情」は違うって知ってました??







◇母親が家に居ないのは子供が悪い子だから!?


安藤は、未央にスープを作ってあげていた。
未央が、自分で描いた絵が貼ってあるのを見ていると
「お母さんすごく大切にしてる絵だよ未央ちゃんいいなぁ あんなお母さんがいて」


僕は、大好きだよ。未央ちゃんのお母さん
すごいんだよ 正義の味方なの。悪いやつと毎日戦っているんだ」と話す。

未央は、スープを置く書くものとジェスチャーする。
安藤は、手帳を渡す

『ママ 未央のこときらい』

「そんなことないよ お母さん未央ちゃんのことすごく好きだよほんとだよこっちがみてられないくらい心配してたよ ほんとだよ」と安藤

http://marikoblog.seesaa.net/article/14557550.html


美央のお守りをする安藤は、
「どうしてママは美央ちゃんのこと嫌いだと思うの?どうして?」と聞く。
『未央のこえがでないから。みおわるい子』
「美央ちゃん悪い子じゃないでしょ?とってもいい子だよ」
安藤は、美央をみつめる

『ママ、未央がきらいだからおうちにいないの』
「違うよ。ママがおうちにいないのは、みんなのために働いているからだよママは美央ちゃんのこと大好きだよ ほんとだよ美央ちゃん ほんとだよ」
と安藤は、訴える。

http://marikoblog.seesaa.net/article/14899757.html








親が家に居ないことは子供が好き嫌いが影響しない。大人から観たら当たり前だ。
けど子どもの見方はそうじゃない。

この大人の見方と子どもの見方の違いを大人側が理解していないと子どもは大人の分からないところで傷を負ってしまうことになる。



少なくとも、思春期前の子供は、
「親には親の事情がある」ということをよく知りません。
親が自分とは違う人生を歩んでいる別の人格だと言う認識がないのです。



ですから、
「親の不機嫌=自分がいい子にすることで何とかしなければならないもの」というように
とらえてしまいます。


そんな子供が、親から怒られたときに
「まあ、親にもいろいろなストレスがあるのだろう」などと
思えるわけがありませんね。

「自分の事を嫌いなんだ」「自分はどこかできそこないなんだ」というふうに、
自分の問題として受け止めてしまいます。

(怒らない子育て 水島広子 青春出版社



雪平(母親)はいつも仕事(刑事)で家にいない。
未央ちゃんが眠る時間になっても居ないことが多い。


そんな雪平の態度(家に居ないこと。お友達のお母さんは家にいてご飯も一緒に食べるのが当たり前なのに)を未央ちゃんは
「私が悪い子だから」という受け止め方ををしている。

大人からしてみれば子供が悪い子だから家に居ないということはありえない。
だって仕事なのだから。帰ってきたいのはやまやまだけど仕事だから。
けど、子どもにとってはそんなことは関係ない。

家に居ない理由を大人側の事情(仕事だから)としては割り切れるほど子どもは成熟していないのだ。



だから、子ども側の見方としては「親が私の事嫌い」→「家にいてくれない」→「私が悪い子だから」となって、母親との間に溝が深まっていく。


母親も子どもも、お互いにお互いを愛しているはずなのに、思いはすれ違う。



この悲劇を食い止めるには、大人が「大人と子どもでは受け止め方が全く違う。大人に通じる大人たちの事情を子供が理解するのは無理」だということをしっかりと認識して、
子どもに愛を伝えていかなければならないと思う。


この場合で言えば、「貴方の事は愛している。家に居ないのはあなたが悪い子だからじゃなくて刑事としてお仕事でやるべきことがあるから。けっしてあなたが悪い子だから家にいたくないんじゃないんだよ」
みたいに、子供がする子どもの見方をしっかりと理解してあげて誤解を解いてあげる。


父親とも離婚して子育てしてるんだから、このくらいに子どもの世界観を理解しそれに対応することくらいのことをしてもいいんじゃないですか?雪平さん。





みおに、「どうしてママが嫌ってると思うの?」と聞く安藤。
「みおの声が出ないから。美央悪い子。ママ、みおがキライだから家にいない」
「みおちゃんはいい子だよ。ママはみんなの為に働いているから。
ママは美央ちゃんの事、大好きだよ。ホントだよ」と安藤。


誘拐事件は、蓮見が犯人という事で決着をつけようとする小久保。


「こんな時に何ですが、みおちゃん誤解してます。」
と、美央が雪平に嫌われていると勘違いしてる事を告げた安藤。
自分の方が、美央に嫌われていると思ってた雪平に、
「みおちゃんも感情表現が不器用なんですよ。雪平さんに似て」と安藤。

http://s.webry.info/sp/panda-co-panda.at.webry.info/200603/article_29.html




そして、可能であれば両親以外の誰か(昔なら近所の人とか祖父母が担っていた役割)が、フォローしてあげてほしい。











■大人の愛と子どもの愛の受け止め方は一緒?


大人になれば愛は様々なものがあると分かる。

ただ、子どもにとって愛とはシンプルなものだ。距離が近いこと。
お金を稼ぐより家に自分に接してくれるほうが合いなのだ。





大人たちは様々でそれぞれの愛を示しあいながら生きている。
子どものために働くことも、子どものために夫婦をやめないことも、会社で上司に頭を下げることも。
大人たちにしてみれば、これらはすべて、愛なんだよ。

稼いだお金で子供が望む学校へいかせてあげること、
やりくりしたお金で洋服を買ってくれること、



そういうものも大人からしてみたら「愛を示している」ということなんだ。





けど、ね。
子供が「私は愛されている」と感じるのは、シンプルで、近いところにしかない。
要するに、「スキンシップ」。


大人になれば実に多種多様な愛があることがわかるし愛情の示し方があるのがわかる。







■子どもは愛を何で感じるか

子どもは言葉やふれあいでしか愛を感じられない。


子どものそばで一緒に遊んだりご飯を食べたり話を聴いてくれたりお風呂に入ってくれたり抱きしめてくれたり…
そういう距離の近い場所でシンプルな触れ合いでしか、子どもは愛を感じられないし子どもにとって愛とはそういうものなのだ。







けど、大人たちは大人の形で愛を子どもに示してしまう。
子どもと大人では愛の意味が違うことに残念ながら気づけない両親というのはたくさんいる。

大人が大人に示す愛をそのまま子どもにも、同じように示して「これだけ愛しているのに…」と本気で思っている大人は沢山居る。悲しいけれど。





けど、それだけのことなんだ。
それだけの事なのであって、両親が子どもを愛していないわけではないのだ。























アンフェア
http://www.youtube.com/watch?v=hqJTKlBu028
http://www.youtube.com/watch?v=bQdQDFmYLF4
(いつまで残っているか不明ですが…)











■言わなくても読み取ってくれるはず!は、機能しない

客観的に見れば言わないことが伝わらないのは当然の事だと思えるのに
実際の夫婦・パートナー関係の中では
不十分なコミュニケーションが日常化してしまうのはなぜでしょうか。

臨床例を振り返ってみると女性側に多くみられるのが
「言わなくてもわかるはず」という期待です。
自分の顔色を見れば
何を言いたいのかが分かるはずだというのです。
そして、「言わなくてもわかる」ことによって相手の愛情を測ろうとする人もいます。
愛していれば言わなくても察するはず、ということなのです。

ところが、現実には男性の方が女性よりも「顔色を読む」のが苦手な場合も多い。


相手の真意を聞かされて「寝耳に水」と愕然とした男性を多く見てきました。


また、そういうことを期待する女性はパーフェクトに相手を読めているのかというと
そうでもなく「自分は相手の顔色が読める」と思っている人でも
実際に相手が考えていることと照合してみると
読みが間違っているということも少なくありません。

いずれにせよ、普通の人間は超能力者ではないのですから
相手の考えを読むことはできないと考えた方が妥当ですし
何も言わなくても読めるのであれば言葉など要らないはずです。


せっかく発達した言葉があるのですから相手の超能力に期待するのではなく、
きちんと活用して伝えたいことを伝えて生きたいものです。


そしてその結果、自分が希望する取りに状況をコントロールすることができれば
自分にとって決して悪い話ではない。
むしろ「愛していればわかるはず」などと期待しては裏切られる、という繰り返しを自分に強いるほうがずっと大変だといえます。

対人関係療法で改善する 夫婦・パートナー関係 水島広子 創元社

















…どうせなら子ども達に楽な希望を持たせたい。


人間はどんなときにも希望を持たずには生きれない存在である。
親が自分を愛していないのは「私が悪い子」だからと思うことによって子どもは希望を持っているのだ。
だって、自分が「悪い子」だから「愛されていない」のであれば、「良い子」になれば「愛してもらえる」と思えるのだから。

解決できない問題(私は何をしても親に絶対に愛してもらえない存在)だと認識してしまえば、二度と親の愛は手に入らなくなる。
だけど、「悪い子」を「良い子」に自分の力で変えていけば親の愛が手に入れる可能性が大いに残る。


こういう、子どもっぽくない「キツイ希望」ではなく、楽な希望をもって幸せな子ども時代を送らせてあげたい。


自分を「悪い子」だと思うことによって得る希望なんて与えたくないですよね。。。






お母さんの心がラクになる!怒らない子育て

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