ツチヤ教授の哲学ゼミ
ツチヤ教授の哲学ゼミ―もしもソクラテスに口説かれたら (文春文庫)
- 作者: 土屋賢二
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2011/08/04
- メディア: 文庫
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内容(「BOOK」データベースより)
「あなたの顔も身体も要らないわたしだけが、あなたを真に愛しているのだ」。古代ギリシアの大哲学者ソクラテスの口説き文句。あなたが言われたら、どう思う?ツチヤ先生の質問を皮切りに、女子大生たちの容赦ない突っ込みが火を吹いた。日常の一言から哲学的思考へと踏み込んでいく丁丁発止の実践ゼミ中継。
「ツチヤ教授の哲学講義」が難しい話がすごくわかりやすく書かれていて面白かったので、新たに文庫化になったこの本も面白いだろうと思い読了。
『学生7――哲学者って、観念的に考えすぎる傾向があると思う。
ぼくは、哲学者は考えが足らないと思うんだけど。』(P111) この文章(とかその前後とか)を読んでなんとなく、「米・百姓・天皇」の解説だかに書かれていた(思い違いでなければ)、純粋なものは観念の中にしかない、と言う感じの言葉をなんとなく思い出した。
先に「ツチヤ教授の哲学講義」を読んだからか、最終的な説明の、言葉づかいの問題ということを途中で思い浮かべちゃったから、目からうろことかそういう、すごい驚きと得心という、感覚はあんまりない。でも、哲学的な問題の話なのに頭がこんがらがるということがなくスラスラ読めるのはいいね。