「ソードオブタイガー!」中二病の心を震わせたあの名剣は金装飾だったので、ゴールデンソードオブタイガーに進化し、より多くの中二を魅了する【福岡・古墳時代】
2011年9月に、福岡県福岡市の元岡古墳群にある「G6号墳」という超合金風の名前のお墓から、長さ約75センチの鉄の剣(大刀)が出土しました。(恵美嘉樹はこの剣を「ソードオブタイガー」と呼んでいます。その理由は後半で・・・)
古墳時代の剣というのはそれほど珍しくないのですが、そこに象嵌(ぞうがん、金属を削って凹んだところに金や銀などを流し込む)された文字が見つかったのが歴史ニュースでした。
しかも、年月日が記され、年を表現するものとして
「庚寅(こういん)」
と書かれていました。これは、ひのえとか、甲子園の甲子とかと同じで暦で、古墳の古さからすると570年のことを意味するんだろうとされています。
そして、暦が使われた最古の例であるとして、大きな考古学ニュースとして瞬間風速的に注目されました。もう記憶にないでしょうけど。
2年前に、出土したときは、どんな金属で象嵌したのかがわかっていませんでしたが、今日(2013年1月22日)、NHK(リンク先に動画あり)などが
金(ゴールド)だった!
と報じています。
まあ、象嵌は普通、金か銀かしかないので、いい方でよかったですね。「金だから国宝だ!」というコメントも出ていましたが、「銀じゃだめなんですか、銀じゃ」(民主党ネタが通用するのもあと数か月だと思うのでどんどん消費していきます)
- その名も猛虎剣!
この剣に書かれている文字は、
大歳庚寅正月六日庚寅日時作刀凡十二果□(練?)
(最後の1文字は練かもしれないという意味)
これは
570年(庚寅年)の1月6日に12本の刀を作りましたよ
という意味です。
1ダースの剣の1本だったんですね。
それより面白いのは、どうも寅の年、寅の月(旧暦1月は寅月)の6日(この日も寅だったらしい)、さらに「時」ともあるので、「寅」の時間(未明)と、寅寅寅寅を意識して作った特別な呪力をもった剣だったのです。
つまり、ソードオブタイガーだったわけです。