映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ベルナルド・ベルトルッチ 監督「ラストタンゴ・イン・パリ」1677本目

1972年のイタリア映画。でも言語は半分英語、半分フランス語。
ベルトリッチ・・・一番好きなのは「1900年」だなぁ。「シェルタリング・スカイ」や「リトル・ブッダ」・・・よりもこの映画は浸れなかったです。たまたま巡り合った中年男性と若い娘の関係って、デュラスまたはやまだないとの「ラ・マン」の方が強烈だと感じたし(若い頃に見たからかも)

「バター」の問題の場面は、実際怖がって泣いてたけど、私が予想していたほどすごいインパクトではなかった。
それを、「気の持ちようによっては耐えられるから、なるべく気にするな」と彼女に言うのか、
それとも、「本当にショックなときって叫ぶことも激しく反発することもできないことがある。わかってあげなければ酷い」と考えるのか。
両方正しいのかもしれないし。

でも一番いいのはラストシーンだったな。マーロン・ブランドがベランダへ出ようとしてわずかな段差でよろめき、外を虚ろに眺めて「私たちの子」と謎の言葉をつぶやく。この場面は、うまく説明できないけど、歴史に残る。その後の少女の虚ろなつぶやきも良かった。

マーロン・ブランドおじさんは、「八月十五夜の茶屋」を見て以来、意外と腹の据わったコメディアン、にしか見えず、どこか愉快な気持ちになってしまいます。いい意味で。

マリア・シュナイダー、本当に奔放な子供と言う感じだけどマーク・ボランに顔と髪型が似てる。
どうでもいいけど。。。。

ドン・アラン・ペネベーカー 監督「デビッド・ボウイ ジギー・スターダスト」1678本目

1973年、ロンドンのハマースミス・オデオンでのライブのドキュメンタリー映画
いくら見ても異形のルックスだよな〜。
私はマーク・ボラン派なので(※注、リアルタイムではない)ボウイの当時の写真はあまり見たことがなかったんだけど、宇宙人めいててこわいです。私はひたすらジギー・スターダストのLPジャケットを見つめながら、密閉式ヘッドホンでアルバムを聴き入ってました。だから音だけで浸れる。

ちなみに見たのはお台場のZepp Diversityにて「ライヴ絶響上映」という爆音上映。チケット3000円でドリンク500円というライブハウス価格。そういえば最近T.Rexの「Born to Boogie」もライブハウスで爆音上映行ったな(※この作品はKINENOTE にはない)。終わってからフードコートで銀たこに並んだら、最後から2個目だった。
こういうの楽しい・・・。

ボウイの展覧会ではそうとう泣いたのに、この映画はどうしてこんなに笑って見られたんだろう・・・。
全盛期の勢いのある演奏で、普通に見に行ったような気持ちになれたからかしら。

ジギー・スターダスト・ザ・モーション・ピクチャー

ジギー・スターダスト・ザ・モーション・ピクチャー