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投資の消費性について RSSフィード Twitter

2016-07-26

流動性とソルベンシーあるいはタダ飯について雑文

資金繰りと財務は別の概念であって、例えば相続税を払うために、家を売却せざるを得ないが釣りは残るケースもあれば、例えば我が国の現在のように、貸し手が殺到しつつも将来について心配されるケースもある。両者を意図的に混同させた「お金がない」を、しばしば夜の街で見かけたりするが、そんな話はどうでもいい。



さてヌルいヘリマネ*1が道路をこしらえて、たまたま具合バッチリで皆の役に立ったとすれば、評価の困難は置いておいても立派な資産であって、つまり必ずしも財政を悪化させるとは限らないわけだ。あるいは微妙に不要気味な道路だったとしても、その価値ゼロとは言えないものなら、突っ込んだカネの全てが失われたことにはならない。


他方で、財政を悪化させない素敵な道路以前に、貸し手としての金融機関は貸したくて仕方ない状況にあるわけで、そもそも政府資金繰りには困っていない。要するに現在、その目的がヘボい道路であれ何であれ、いい値段で国債は売れるさ。現在のズバーカに加えて、日銀国債を引き受ける必要は希薄だ。


もちろん素敵な道路が完成するのかどうか、事前にはわからない。あるいは見えにくいことだが、一見素敵な道路でさえ、他の商売に振り向けられるはずだったリソースが削られてしまい、よーく数えてみると全体としては、やらない方がマシだったというケースもあり得る。なんとなく俺達、全体としてはカネ持ちになれなかったねと。


どっこい本チャンのヘリマネは、そもそも直接的な純資産の移転が目的である。日銀のソルベンシーをゴリっと削って、家計にドカッとプレゼント。「責任をもって無責任に」とかダセー貨幣数量説は引っ込んでろ。いくらでも預金を「印刷できる」流動性をもって、ヘリコプターよりも正確に、家計の口座に打ち込むわけだ。


とはいえ日銀は、結局のところ我々が保有している。家計の純資産が増えたように見えても、このプログラムは実は、我々が我々に、カネを配っているに過ぎない。では、どのように帳尻は合うのだろうか。どこで実質的に我々のカネは「減る」のだろうか。あるいはこのとき結果的に、誰から誰にカネは移転されるだろうか。

2016-07-17

ヌルいヘリマネと本チャンのヘリマネ

比較的最近のことだと思うのだが、ヌルいヘリマネが「俺が本流」みたいな顔して歩いているのが気に食わない。


ヌルいヘリマネ

日銀国債を買わせて資金調達し、例えば道路をこしらえるわけだ。


    政 府         日 銀
------+------ ------+------
 道路 | 国債   国債 | 預金

こんなヌルい緩和、張り切ってヘリコプターなんか持ち出す理由さえ存在しない。考えてみなよ。一所懸命働いて道路つくってんだから、給料貰って当然だろ。


本チャンのヘリマネ

いきなり日銀が、お金を家計にあげちゃうわけだ。ざまあみろ。


    日 銀         家 計
------+------ ------+------
純負債| 紙幣   紙幣 |純資産

こいつはすごいぜ。もちろん紙幣の代わりに預金でも同じことだが、いきなり何もしないのに日銀が損して、いきなり何もしないのに家計が得する。シビれるだろ。


【問1】流動性とソルベンシーの観点から、上記二種のヘリマネについて説明せよ。

【問2】「タダ飯は存在しない」観点から、上記二種のヘリマネについて説明せよ。

2016-07-15

永久債の値段

この記事は、要するにア本田氏がフカしてるのだろうが、見出しに「永久国債」の文字はインパクトがあった。わざわざ「市場性のない」と謳う以上、必ずしも適正でない価格で日銀に渡すことを意図しているとも読めるわけで、2009年の「政府紙幣及び無利子国債の発行を検討する議員連盟」による緊急提言*1も想起させる。


永久国債の発行にバーナンキ氏が言及−本田悦朗氏の4月訪米時に - Bloomberg

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-07-14/OAA6J96JIJVB01

本田氏は4月1日にワシントンバーナンキ氏と1時間ほど会談。その中でバーナンキ氏は、日本経済が再びデフレに戻るリスクを指摘。デフレ克服の最も強力な手段として比喩的に「ヘリコプターマネー」に言及し、政府が市場性のない永久国債を発行、これを日銀が直接全額引き受ける手法を挙げた。バーナンキ氏は、選択肢の一つとして述べたもので、今すぐ日銀がやるべきだとは言わなかったという。


さて、やや上記とは離れた話になるのだろうが、気になって永久債について検索してみると、その価格についての解説は、気に入らないものばかりだ。なので簡単にメモしておきたい。毎年100円を渡す約束の値段は、一体いくらなのか。こうですよ。


   1年の割引債の値段
   2年の割引債の値段
   3年の割引債の値段
   4年の割引債の値段
   5年の割引債の値段
   6年の割引債の値段
   7年の割引債の値段
   8年の割引債の値段
   9年の割引債の値段
  10年の割引債の値段
          :
+)        :
---------------------
    永久債の値段

イールドカーブをガン無視して、一様にrとか書いて高校数学すると、リスクとプレミアムの感触は失われてしまう。そいつを簡単にゼロに近づけようものなら、簡単に実現が難しい価格が浮かび上がってしまう。このことは、何を意味するのだろうか。


20年の割引債の値段について、自信を持てるだろうか。

200年の割引債の値段について、自信を持てるだろうか。

2000年の割引債の値段について、自信を持てるだろうか。


中央銀行が未来永劫、金利を押し潰し続けることは期待できない。理由はシンプルで、中央銀行が未来永劫、低利で調達し続けることは不可能だからだ。

2016-07-10

金融緩和で成長

するわけねえだろ馬鹿野郎。とネタにしておいて恐縮だが、馬鹿馬鹿しいので、最近の日銀は読んでいません。


さて、すこし単純化しよう。もちろん後で、元に戻しながら、現状について考えることも大切だ。



すべての時刻を見るとき、すべての地域を見るとき、我々は単に崩壊を準備し、実行したに過ぎないことは自明である。


では部分的に切り出したとき、それを成長と呼ぶことを許すなら、そんなもの役に立たない概念だと思われないだろうか。

2016-07-09

戦争で成長

するわけねえだろタコ野郎。とネタにしておいて恐縮だが、馬鹿馬鹿しいので、下記は読んでいません。


資本主義は、もう「戦争」でしか成長できない | 国内経済 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準

http://toyokeizai.net/articles/-/125090


さて、すこし単純化しよう。もちろん後で、元に戻しながら、現状について考えることも大切だ。


  • A国は武器を生産し、自国に配備したり、B国に輸出して忙しい
  • B国は別の武器を生産し、自国に配備したり、A国に輸出して忙しい
  • A国とB国は戦争し、互いを破壊した

すべての時刻を見るとき、すべての地域を見るとき、我々は単に破壊を準備し、実行したに過ぎないことは自明である。


では部分的に切り出したとき、それを成長と呼ぶことを許すなら、そんなもの役に立たない概念だと思われないだろうか。