プライドというやっかいなもの
不登校・ひきこもり・ニートとプライドには深い関係があります。
また、不登校・ひきこもり・ニートとプライドとDV(ドメスティック・バイオレンス)もまた、深い関係があります。
不登校・ひきこもり・ニートとプライドはともかく、DVとプライドというと「?」と思う人も多いかも知れません。
虚勢のプライドが高い人は、外では大人しいのに、家族や自分より弱いものには暴力でなんとかしようとします。
「俺をバカにするな」ってね。
人間というものは、自己評価が低かったり、他者からの評価が低かったりした場合、プライドを高くして自分を守ろうとする傾向があります。
『実るほど頭(こうべ)を垂れる稲穂かな』とか『実るほど頭(あたま)の下がる稲穂かな』 とかいうことわざがありますよね。
自己評価の高い人、あるいは自分に自信があったり、自己満足度が高い人ほど、多少嫌なことがあっても耐性があり、ニコニコと笑いながら頭を下げることができます。
これは決してプライドが低いとかないわけではありません。
自信があり、本物のプライドがあるからこそ、頭を下げることができるんです。
しかし、ちょっとしたことで怒ったり、傷ついたりする人は、頭を下げることができません。
「舐められたら嫌だ」とか「俺を軽く見るな」という気持ちが強いんでしょうね。
例え自分に非があったとしても、絶対に頭を下げません。
それどころか他人のせいにする。(苦笑)
女性に口で負けると、暴力でなんとかしようとする男性もそうですね。女性に口で負けて悔しくて、暴力で相手を屈服させようとする。
不登校・ひきこもり・ニートの人たちも、自己評価が低く、傷つきやすいがゆえに、プライドを高くして、自分を守り、外の世界に出て行くことができません。
ではどうすればいいか?
自信をつけるというのがいいんだけど、いきなりでは難しいので、なるべく人に会うようにする。
それもできるなら自分を傷つけない人と多く会うのが理想。
しかしなかなかそうはいかないので、たまには気が合わない人もいると思って人と会う。それが難しければ、人がいるところに出て行くようにする。
それは病院でもいいし、気の会う友だちでもいい。
もし病院にディケアとかあれば、そこに参加してみるといいかも知れない。
部屋にいるより図書館に行くのもいい。
習い事をするのもいいし、職業訓練校に行くのもいい。
不登校・ひきこもり・ニートの人は、物事を否定的に考える傾向があるので、ちょっとだけ肯定的に、あるいは「まあ、しかたないか」くらいに考えるようにする。
ちなみに、無理やりプラス思考にするのは、オススメしません。
無理やりのプラス思考は、逆に反作用が起きて落ち込みの原因になりますから。
そうやって、少しずつ自己評価を高めて、虚勢のプライドではなくて、本当のプライドを身につけるようにするといいと思いますよ。
多少、嫌な相手や困ったことでも、頭を下げても大丈夫なくらいのプライドを。
でもプライドって何かとやっかいなものですねえ。
FHN放送局
巨椋修(おぐらおさむ)