所有権は変わるかな

 池信先生⇒所有という幻想 - 池田信夫 blog

トヨタの没落も単なる販売戦略の誤りではなく、「自家用車」という幻想の終わりの始まりではないか。

同じように浪費されているのはコンピュータだ。PCは1日のうち平均1時間も稼動していないだろう。これをつないで使う「クラウド」は、従来のハードウェアを所有するという考え方を変えて、必要なときだけ借りて使うものだ。

 そして。

今後100年を考えると、おそらく近代社会の基本的な枠組である所有権の意味が薄れ、情報資源は必要なときだけレンタルするしくみに変わっていくのではないか。このとき問題なのは、物と所有者が1対1に対応しなくなり、価格形成がむずかしくなることだが、それは資源や情報を共有する最善のシステムを実現することに比べれば大した問題ではない。価格メカニズムは、所有権という非効率な権利を効率的に配分するしくみにすぎないからだ。

 ここはかなり大きな枠組みというか、思想の問題だなと思う。
 以前触れたが。
 ⇒極東ブログ: [書評]ウェブは資本主義を超える(池田信夫)
 今日的な意味でのマルクス的な問題でもある。
 このあたりの問題と、国家がいくらでも札を刷れるという問題と併せて、大きなビューが取れると未来が見えてくるようにも思う。
 ただ、現実的には世界不況を終えて、Brics的な世界のもう一段の興隆を待つということで、恐らく世界思想的には30年くらいの停滞があるのではないか。その間に、主要都市の地震パンデミックイスラム人口の増大などの大きな要因もある。
 自分についていえば、未来を見ることなく死ぬだろうな。