せっかくはてなに居るんだから2009年上半期ライトノベルサイト杯に投票しよう、そうしよう
ネットで孤立していることの利点の一つは、三ヶ月放置してもスパムの一つも来やしないとこだよね!
とりあえず今年出る男性向けライトノベルレーベル文庫の新人賞受賞作を全て購入して積んでる自分としては参加せざる得ないよね。うん。執筆? なにそれ食べ物?
しかし数えてみると、ほんとに今年読んだラノベの七割ほどが新人賞関連なんだよなあ……。
新規部門
- 作者: 鳥羽徹,戸部淑
- 出版社/メーカー: ソフトバンククリエイティブ
- 発売日: 2009/04/15
- メディア: 文庫
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【09上期ラノベ投票/新規/9784797354638】
今年から今日までに新人賞受賞作を17作読んできて何より感じたのは
まあ客観的に見ればそこまで優れた作品ではないのだが(地の文体がまるきり内容と合ってないの何とかしてください)、自分にとってファンタジーが学園物よりはるかに距離が近いジャンルであることを自覚させてくれた一冊。学園物との距離の遠さはその他大勢の受賞作でひたすら感じまくったけどね!
要するに土蜘蛛が巣穴からちゃぶ台とお茶請けを出してくれるだけで自分は満足なんだよ! しかもそのシーンが表紙をめくってすぐに戸部淑のカラー絵で見れた日にはもう萌え死ぬしかない!(断言)
- 作者: 静月遠火,越島はぐ
- 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
- 発売日: 2009/02
- メディア: 文庫
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【09上期ラノベ投票/新規/9784048675185】
今年の新人賞受賞作の中では圧倒的な質を誇る作品なので、かなり票が入るだろう……と思っていたが、大して入っていない。みんなアクセルワールドとロウきゅーぶ!しか読んでないだろ! みんなアクセルワールドとロウきゅーぶ!しか読んでないだろ!
まあ冗談……にならない話はさておき、これはもっと読まれても良い傑作。数年前の電撃ならこちらを大賞にしていたと思われる(少なくとも女性受けは圧倒的にこちらの方が良いだろう)。前回から審査委員がほぼ一新され、ほうかご百物語が大賞を取った事と合わせて、電撃の変化(という名のMFの後追い?)を感じる一冊だった。
内容に関しては、真にライトノベルを書いた乙一というようなイメージ。まあ乙一は初期の作品を少し読んだだけだけどね!
- 作者: 真藤順丈,佐々木少年
- 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
- 発売日: 2009/02/10
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【09上期ラノベ投票/新規/9784048675192】
いまだにこの作品に票が入っていないことに少々驚いた。てっきり自分みたいな「オレはそこらの売れ線しか読まずにベストベスト連呼するような奴とは違うんだよ、ヘッ(斜め四十五度の角度で)」みたいな人たちが4票くらい入れているかと思ったら、自分の脳内はてなーだったか。
内容に関しては結構面白いし、ずいぶんラノベ風に頑張ってるけど、それでもこの人は根源的にライトノベルではない(パララバと真逆というのが面白い)ので、多分この作者が電撃文庫で出す作品はこれ一冊で終わると思う。
でもそういう風に考えると、つい投票したくなっちゃうのが天邪鬼の罠。
- 作者: 小木君人,植田亮
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2009/06/18
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【09上期ラノベ投票/新規/9784094511420】
今年自分が読んだ受賞作の中では4、5番目の作品ではあるがそれだけでは投票しなかっただろう。
そもそも、この作品を「やり直し物」とか「ハーレム物」とかのジャンルで捉えること自体が間違っているのだ。
この作品を捉えるべき真の要素、それはズバリ、『どうすればラノベの主人公を小学生に出来るのか』という点に粉骨砕身し、遂に『17歳で死んだ主人公がその結果を回避するために7年前からやり直す』、つまり身体は子供中身は17歳(という設定の子供)というギリギリのラインで回避し、賞まで取ることに成功した作者の変態性だったんだよ!!
というわけで、小学生主人公を応援する会脳内会員である自分としては投票せざる得ない。ある意味ロウきゅーぶ!の人より変態レベル高い気がするよ、この作者。
- 作者: 中村九郎,うき
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2009/03/19
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とりあえずガガガはこれにしろ恋歌にしろアイゼンにしろ続刊前提なら1って入れてほしいもんだ。投票に値するだけ心に残った作品なのも確かだが、ぶっちゃけこれだけ続刊が出ない予感がひしひしとしてきたので投票せざる得ない。
内容は『ボールとは友達以上になれなかったよ……→でも脳内彼女or彼氏となら友達以上の関係になれますよ→エアすげー!!』
以上、大体合ってると思うので、興味の湧いた方は買ってあげてアンケートハガキに続刊希望と書いて送ってあげてください。出したことないけど。
(そもそも自分が投票してる本は全部売れてないだろうから、興味が湧いた本は是非買ってやってくださいな)
- 作者: 唐辺葉介,Tiv
- 出版社/メーカー: スクウェア・エニックス
- 発売日: 2009/05/22
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ガンガンオンラインで一話立ち読み可能
一生追い続けようと思えるシリーズがあるように、一生追い続けようと思える作家というのも存在する。
自分にとってはそれが林トモアキであったり、唐辺葉介であったり、この投票には名前の出てこないいろんな作家であったりする。
その中でも特に唐辺葉介の作品を読むと、【自分がこの世で生きていても良いのかもしれない】という気にさせてくれる。
それが自分にとって唐辺葉介が特別である最大の理由であり、たぶん作者にとっては、とても迷惑な話だろう。
とりあえずどこか『暗い部屋』を拾ってあげてくださいお願いします。
既存部門
戦闘城塞マスラヲ Vol.5 川村ヒデオの帰還 (角川スニーカー文庫)
- 作者: 林トモアキ,上田夢人
- 出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング
- 発売日: 2008/12/27
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まだ何票か余ってるけど、もう既存はこれ一冊で良いや。
正直、今年読んだこれ以外の本全てとこれで天秤にかけてもこっちがぶっちぎりなるほどのマスラヲ信者なので、これに残った票を全てつぎ込んでるようなイメージ。や、実際には一票だけど。
投票しなかったやつら
- 作者: 杉井光,夕仁
- 出版社/メーカー: メディアファクトリー
- 発売日: 2009/04
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- 作者: 川原礫,abec
- 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
- 発売日: 2009/04/10
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七年分の進歩も確かに感じるし、もろもろの演出の変化により(特に終盤の)質が大幅に底上げされたのも確かなんだけど、個人的には短編集の二巻目も内包して時間軸を繋げた上下巻で見たかった。構成を大幅に変える労力を考えればありえない話なんだけどね。
そして原作の4は何時になるのやら。佳境に入った辺りまで読んで放置してたら読めなくなっててしょんぼり。完成度を度外視すれば作者の作品で圧倒的に『スゴイ』小説だっただけに惜しいことをした。
ベン・トー 3 国産うなぎ弁当300円 (スーパーダッシュ文庫)
- 作者: アサウラ,柴乃櫂人
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2009/01/23
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そして内容以上に作者があんまり楽しく無さそうなのがものすごく心配。たまには銃も抜かせてあげて!
と思ってたんだけど、ブログ読んでみたら結構元気そうだった。良かった。
- 作者: 紅玉いづき,岩城拓郎
- 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
- 発売日: 2009/02/01
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- 作者: 林トモアキ,ともぞ
- 出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング
- 発売日: 2009/05/01
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- 作者: 夏海公司,森井しづき
- 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
- 発売日: 2009/05/10
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こんな感じかなあ。結構読んだ割りに十作は遠かった……。
時間がギリギリなので、作品ごとの画像とか、票が空いてたけどいまいち投票する気にならなかった作品群はあとで追記する予定。
(8/11追記完了)
超絶番外変
名:紅殻町博物誌 紙の体験版
文:希
絵:天原埜乃
社:レイル文庫
ある意味、今年読んだ本でもっとも衝撃を受けた。
アハンでウフンなPCゲーム(の振りをしたナニか)の販促用の配布品なのでおそらくもう手に入る機会はそう無いだろうが、どこかでなぜか見かけた人は是非手にとって最初のページを開いてほしい。まさかこんな文体の書き手が平成に、それもア(ry な業界で生存していたとは。さすがカオスに最も近い場所だけはある。
- 出版社/メーカー: raiLsoft(レイルソフト)
- 発売日: 2009/07/24
- メディア: DVD-ROM
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