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富柏村香港日剰 日記 ブログ 網誌 博客

2016-10-01

2016年10月01日の呟板

2016-09-30

fookpaktsuen2016-09-30

農暦八月卅日。朝、北角の馬寶道歩いてゐると開店前の飲食店前の路上配達された食パンが放置されてゐる。大らかといふべきか、f:id:fookpaktsuen:20161001113709j:image:w190:leftネズミやゴキブリ、このあたりは犬の散歩もあり、いたゞけない。晩に帰宅して昨日購入のSchweppes“Mojito Soda”でモヒートつくる。これがあると手軽にモヒートできさうだがライムが描かれてゐてもContains No Juice(無果汁)だしケミカルで覚悟して飲んでみるとケミカルに甘すぎるし、とても飲めたものぢゃない。

▼日本ハムの最終戦は対ロッテ。優勝決まつたあとで今日不振中田に代へて4番(指)か最後に代打で大谷でくるか、と期待したが一昨日のあの熱投で遉がに休ませて日ハム今日も快勝。今日も4番中田は全く打てず2割5分でシーズンお終ひ。

朝日新聞(耕論)若者の与党びいきについて(こちら)。平野教授の冷静な分析がわかりやすい。山田昌弘教授、香港に滞在されてゐる時何度か尊顔を拝したが相変はらず、かういふ分類がお見事。f:id:fookpaktsuen:20161001113708j:image:h190:left f:id:fookpaktsuen:20161001113707j:image:h190:left

最近新聞の論説を要約するだけの体力と知力に欠け紙面ビューワーから紙面保存してマーカー使つて実に便利な世の中。こゝで活躍するスタイラスペンSu-penなり。多少お値段もはるが数あまたあるスライラスの中でAppleとの相性は最適といへる。さらにこのペンペン先だけ購入して(こちら鉛筆サック(これがありそうで今どき文房具屋にもあまりない)につけるとiPadのカバーの磁石でちょっとした持ち歩きでも失くさない。

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顔本:引用するには内容の深い記事等はこちらの顔本に無断転用で掲載しております。

富柏村の呟板

富柏村サイト(2004年以前の日記、過去の雑誌出稿記事)

富柏村写真 at Flickr

2016-09-29

農暦八月廿九日。晴。気温が摂氏24度まで下がる。晩に浅蜊と烏賊のパスタで新西蘭はDog Pointのシャルドネ2012年。今週に入り慣れぬ野球応援の疲れ。f:id:fookpaktsuen:20160930100554j:image:h200:right f:id:fookpaktsuen:20160930100553j:image:h200:right

朝日新聞(論壇時評)で「テロ対策宗教」決めつけの落とし穴小熊英二先生こちら)。欧州での無差別殺戮で実行者が中東出身であるだけで「イスラムテロ」扱ひ。テロ防止が個人管理につながる社会。その指摘は正しいが、最後で相模原の施設での殺傷事件取り上げ福祉・介護施設は「未来の見えない職場の一つ」として今世紀に入り「介護に関わる若い人のそうがだんだん変わってきた」といふ。さういふ面も確かにあるだらうが、かう言ひ切つてしまふと真摯に福祉に従事してゐる若い人たちにはやりきれないものがあるだらう。同じ朝日エマニュエル=トッド先生グローバリズムについて(こちら)。グローバル化でそれまで国家意識のあつたエリートたちが国家についての責任をもたなくなり(それは彼らにとつての理想で)、かつてはエリートf:id:fookpaktsuen:20160929054632j:image:h200:leftf:id:fookpaktsuen:20160929054612j:image:h200:left庶民と社会を共有してゐたがグローバルエリートたちが増えたことで彼らは自分たち階層形成し、勝ち組負け組に社会が断層化する。教育には民主主義を可能にする反面、それを破壊もする、と。御意。社会は無秩序回帰するのか……とトッド先生いふがトッド先生核家族原理同様、社会はかつて無秩序であつたわけではあるまひ。コミュニケーション範囲が狭かつたことで、むしろ他者への関与は小さく、それぞれの社会が小康を保つてゐたはず。

日経の見開き広告で「あたらしい服を、さがそう」と宝島社。この出版社自身、いったい何度、衣替えしてゐるのかしら。

2016-09-28 大谷完封で日本ハム優勝

fookpaktsuen2016-09-28

農暦八月廿八日。今日のプロ野球……ってことより本来なら香港で雨傘運動から2年か。自動車で香港政府前を走つたら政府総部の周囲に抗議活動の市民警官。それでも話をパリーグに戻すとアタシの予想はソフトバンクは昨晩の勢ひもあり今日はロッテ相手の大勝ではないか、日本ハムは昨晩の代打大谷も驚いたが予告先発の今日、ピッチャーで4番大谷なんてのを想像したが、さすがに。早晩に帰宅して慌てゝラジオつけると日本ハムはロッテ相手に0-0でスコア見ると1回も3回も出塁してゐるのに4番の中田が打てない。それに比べ初回から大谷が力強い投球で三者凡退続け4回のレアードの本塁打で1-0とした後も得点を稼げぬ打てない打線の応援?に5回にヒット1本許したものゝ9回裏、四球一つ与へただけで5連続を含む15奪三振見事なる完封。優勝。まさかこんな優勝にならうとは……想像もしてゐなかつた。あまりの驚きに忘れてゐたがアトでデータ見ると大谷は投手としては9連勝で今季10勝目(4敗)。打者としても104安打22本塁打。「2桁勝利、2桁本塁打、100安打」は米大リーグでも過去にないプロ野球初の快挙と毎日新聞の速報。それでも(指のマメ潰した所為もあるが)規定投球数、規定打席数に達せず無冠ながら、もはや今年の大谷神話なり。それにしても結果論だがソフトバンクは引き分け6が……このうち2勝できてゐたら。あれほどスポーツ観戦せず、と言つてゐたアタシが……この喜びは今日封印すれば、もう毀れることもない。

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▼晋三、中共首相と相次いでキューバ訪問フィデル=カストロ師に謁見。フィデルの表情を見ると日本は所詮米帝属国中共は腐つても社会主義友邦といふ感あり。f:id:fookpaktsuen:20160925150806j:image:h160:right f:id:fookpaktsuen:20160929194537j:image:h160:right

▼晋三は昨日、衆院での所信表明演説で拍手して水を飲んでゐたが、その晩は東京紀尾井町のホテルニューオータニで「新党大地」の鈴木宗男代表、鈴木貴子衆院議員のパーティーに出席、挨拶……って自民党のあれだけのムネオ仕打ちで呼ぶ方も呼ばれる方も……さすが政治家今日の晩のうちに今日の首相動静が朝日のデジタル版に出てゐるのには驚いた(こちら)。21:33 東京・富ケ谷の自宅……って晩9時半に晋三が自宅に帰った、でその日の首相動静を1時間も経たぬうちに出してしまふとは。

2016-09-27

fookpaktsuen2016-09-27

農暦八月廿七日。台湾襲ふ台風、香港は快晴に無風で昨日から霧霾ひどく今日はPM2.5が70超への由。光化学スモッグ。ファイターズは押されぎみのまゝで帰宅してラジオつけると代打・大谷明日先発予告の大谷を代打に出すとは。二死一塁で大谷が2塁打。何といふ奇策と大谷の力量。だが点数に結びつかず負け。KBCの中継では今晩は勝つか、と思つてゐたソフトバンクが8回裏にロッテに同点に追ひつかれ昨晩のやうなロッテ奮闘?は無しでソ軍が9回に1点とつて勝ち。M1のまま。かうなると野球では2連敗、3連勝なんてザラだから緊張して臨まないといけない。

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▼衆院で晋三の所信表明演説。「海保・警察・自衛隊に敬意を」といふ晋三の呼びかけに自民議員ら起立して拍手。「異様な光景は北朝鮮か中国共産党大会みたいで不安に感じた」と小沢一郎。この「永遠なる与党」はもはやキチガイ集団と化してゐる。理性のあると自覚する議員は離党すべき。民進党も情けないもの党首が蓮舫になつたところで晋三の改憲に「自民草案撤回しなければ議論できない」はダダこねる子どものやう。国会論戦なのだ。自民草案がいかに憲法に値しないか、を論破すべき。党首として初登壇の蓮舫もエジプトのネフェルティティの胸像のやうな首筋にいつもの白いユニフォームでいゝのに気張つて宝飾品はまるで台北の故宮博物館ミュージアムショップの如し。その晋三、所信表明演説には演説原稿行間に(拍手)(間をとる)(水を飲む)と忠実なロボットの如き(これはホンダのASIMOには失礼か……)事前設定のほか「表わそうではありませんか!」に「あらわそう」とルビとは……これを「ひょうそうではありませんか」と読んでしま可能性もあるのか。「未曾有」が読めなかつた麻生漫画太郎より、もし首相が「表わそう」が読めない、読み間違へる可能性があるのだとしたら、こちらのほうが中共の領土侵犯やISよりも怖い。これを領袖に据へる永遠の与党とは……。

常無常人常無常人 2016/10/01 01:24 石原老害小池のおばさん選んでないって言ってもそうなっちゃったんだからうまく使うしかないのだけど安倍反知性も笑って済ませば他にいい人いないから60%の支持になるんですから政治は勝手にやっててもらって、の間にまともな仕事もない国がどんどんお金を失って行くし代案出しようもない選挙に行かないでは意見の表達の先端は暴力的に。香港しかりテロしかり、剣呑剣呑。

2016-09-26

fookpaktsuen2016-09-26

農暦八月廿六日。台湾に近づく台風の影響で不愉快な暑さ。晩はHBCで日本ハムのオリックス戦を聞く。4対0からオリックスの追ひ上げでひやひやながら辛勝、M2。終はつてソフトバンクのロッテ戦は引き分けか、とKBCを聞くと10回裏ロッテの攻撃で無死満塁……敵ながら絶体絶命のピンチ哀れ、サヨナラ負けで日本ハムM1とは。あとで映像を見たが9回裏2死1、2塁でピッチャー宮西がライナーをキャッチのあの瞬間、ありゃ昨日のワイルドピッチでの大谷生還でサヨナラもさうだが、もはや勝利の女神が憑いてゐるとしか思へぬ。

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2016-09-25

fookpaktsuen2016-09-25

農暦八月二五日。快晴。こんな日は浜辺のカフェで冷たい白ワインでも飲んでゐたいが今日も残務整理。今月は中秋も含め休日ゼロの日が続く。HBC北海道放送)で札幌ドームの楽天対日本ハムの中継を聞く。小学生のころBCCをしてゐた当時は遠方の中波を聞くなんて夢のまた夢だつたがRadicoに感謝海外は聞けないところVPNも安定。楽天が1-0で勝つていたが8回裏に大谷の一打で同点、で9回裏は2アウトで陽岱鋼の大ファールが惜しい。延長。ソフトバンクは西武に負け、f:id:fookpaktsuen:20160926190905j:image:w360:leftこれでM4。11回裏先頭打者の大谷が2塁打。レアードの打席で福山がワイルドピッチ、大谷ホーム生還、サヨナラでM3となる。あれほどスポーツ観戦を馬鹿にしてゐたアタシ。政治は自民新聞読売、野球は巨人軍が嫌いなわけで、今季はセリーグは広島市民の優勝が天晴れ、パリーグはここ数年のソフトバンクに巨人軍が投影されてしまつて。今年はソフトバンク独走から日ハムの追ひ上げで俄然、熱が入つてしまつた。早晩にタクシーなくUber飛ばしFCCへ。夕食会のワイン調達に寄つただけのはずがメインバーでアサヒスーパードライの生をプロモーションしてゐて、つい一杯。このビール、缶は本当にごめんなさい、だが生だとそれなりに美味い。David MoretのPuligny Montrachet 1er Cru Les Folatieres 2012年を抱へて久々に大班樓。東京からA氏来港で西環で引っ越し済ませたばかりのS嬢、家人と夕食。A氏が昨日、四国は琴平の金毘羅宮調達された金陵酒造の「弐號」といふ日本酒が美味い。Gigondasの2012年。へろへろにいゝ気分。

朝日新聞(政治断簡)編集委員松下秀雄「日本人って、だれだろう」(こちら)より。

民進党代表を選ぶ党大会、蓮舫氏の演説で印象に残ったのは「日本時代、台湾で生まれたおばあちゃん」の話だった。戦時中や、戦後も長く続いた戒厳令時代を生き抜いたおばあちゃんが、平和象徴の蓮にちなんで蓮舫と名づけたというのである

名前の由来もさることながら、あっと思ったのが「日本時代」。台湾が日本の一部だったのは知っていたけれど、ってことはそのおばあちゃんも、おとうさんも、かつては「日本人」だったのだなと今更ながら気がついた。

元日本人の父と日本人の母の子として、日本で生まれ育ち、日本国籍選択した蓮舫氏。それでも二重国籍問題視され騒がれる。「純粋日本人であることは、それほど大切なのだろうか?

それにしても台湾籍の話をしてゐてベテラン新聞記者で台湾の日本統治を「あっと思った」とはトーシローぢゃないんだから……。

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2016-09-24

fookpaktsuen2016-09-24

農暦八月二四日。昨晩は睡眠不足眠いのに入眠する体力すら消耗してゐた。快晴。週末残務整理。晩に荃湾民豐粉麺製の餃子茹でて飰す。岩波の『図書』九月号に大正琴をよくする実験音楽家・竹田賢一の文章大正琴いまむかし)を読む。

大正琴子どもの頃、近くの楽器屋の音楽教室に通ふたび店頭にあつた大正琴の弦を弾いては店員子どものいたずらと追ひ払はれてゐたものだつたが、あの一寸寂しげな音色が好き。子どもながらに玩具楽器だと思つてゐたが、あの古賀政男が(指の大きなダイヤモンドエメラルド指輪趣味悪いと思つたが)誰の歌ふ「影を慕いて」だつたか前奏大正琴を弾いてゐるのを見て大正琴見直した。母方の祖母が、どこのデパートだつたか楽器売り場通りかゝつた時に「あら」と大正琴を見たら、さっと俗曲弾いてみせてくれたのにも驚いた。三味線や琴は修行が大変さうだが大正琴なら多少鍵盤楽器素養があれば簡単か、と老後の愉しみに一つ考へてゐたところ。その大正琴は竹田賢一によると1976年、当時、坂本龍一と「学習団」といふユニットを組んでをり、その打合せを新宿で御苑に近い東夷といふ店でした帰り新宿コタニといふ楽器屋にふらりと立ち寄り大正琴衝動買ひ、その日に数時間練習して翌日のライヴ大正琴披露したといふから大したものだが、それくらゐ手頃な楽器。この大正琴、大手?のナルダンを作るメーカーが「名古屋ハープ」で教則本も名古屋で出版されるほど名古屋の花形楽器だといふ。竹田が前衛美術家の水上旬から聞いた話が大正琴は名古屋の大須に縁があること。それを竹田が調べたところ大正琴は大須にあつた森田旅館川口仁三郎が発明したもので、大須の北野新地*1旅館に生まれ育つた仁三郎(通称森田吾郎、伍郎)は一絃琴を習ひ明治30年代には笛を携へ米国経由で英国に渡つた演芸師の経験あり、欧米で見たピアノタイプライター大正琴発明の下地になつたか。花街芸妓には琴や三味線は高価、一絃琴は士族の嗜みで*2二絃琴も出雲琴といはれるのは奉納の曲を弾くためのもの俗曲は厳に慎まれた由。そこで大正琴花街を中心に芸妓から普及したのだといふ。

▼Facebookで誰より興味深いのが首相夫人アッキー旦那のことは「呼びつけ」のアタシだが彼女は首相夫人と呼びたい)。それにしても官邸、公邸でも画像撮りまくりで「いいのかしら?」とアタシが政府のセキュリティを心配。で訪米する夫の政府専用機の執務室での一枚(こちら)。これもセキュリティ上、問題ないのかしら……と思つたが米大統領だつてAirforce Oneの執務室写してゐるか。それでも陛下も此処にお座りになると思うと畏れ多い。それにしても机上の電話昭和っぽいが晋三の電話もガラケー。新聞は、と目をやればAWSJとFTはまず読まない(読めない)でせう。その手前が味方紙の読売産経。手元は左から東京毎日朝日……これは自分との距離感か。遠くほど遠い。でガラケーいぢる腕元で見えない一紙は何よ?政権との距離感で一番近く、って……聖教新聞か?w 日経なんでせうね、アベノミクスで景気ばかり気になるから

毎日新聞北田暁大ゲスト招いての対談。小熊英二先生と「安保法制抗議運動」(こちら)。昨年の運動を高く評価する英二先生曰く

1968年」と2011年の原発事故以降の抗議運動は、参加者属性意識が大きく違います。「68年」の運動参加者は大部分が大学生で、その多くは、経済の成長とそれに伴う卒業後の雇用の安定を疑っていませんでした。安定を前提にしたうえで、非日常な「ここではないどこか」を求めて大学バリケード封鎖したり、機動隊と衝突したりした。「市民」を掲げた運動もありましたが、実際の参加者学生が多く、あとは知識人主婦や公務員が中心だった。

現在は、現状の生活レベルが今後も維持できるのかといった、未来への不安感が運動の背景にあります。11年以降の抗議運動の中心には、デザインや情報産業など知的サービス業非正規専門労働者認知的プレカリアートと呼ばれる人々が多くいます高学歴スキルはあるが、日々の生活や将来は安定しない人々です。反安保法制運動主催したSEALDsの学生も、奨学金という名の借金を何百万円も負っている人が多い。彼らも認知的プレカリアートの一種です。こうした人たちの不安を、より広い層も共有している。「未来がみえない。平和日常を守りたい」という不安感、言い換えればある種の生活防衛意識が背景にあり、それが広範な人々を集めた一因でしょう。

60年代現在の違いの背景は、かつて運動や政党の基盤となっていた労組や学生自治会地縁共同体など、さまざまな共同体の動員力が弱まったことです。人間の流動性が高くなったからです。それと入れ替わる形で、小グループのネットワークが台頭した。そこでは組織動員ではなく、SNSなどで情報を得た人が勝手に参加してくる。SEALDsも、ばらばらの大学の数十人の学生がSNSでつながって、社会一般に抗議運動への参加を呼びかけました。昔の学生運動が、学内活動を重視し、自治会を握ることをめざしたのとは、まったく形態が違います

*1:大須観音の北に位置する花街、これが観音さまの西に移り旭遊郭、のちの中村遊郭

*2宮尾登美子『一絃の琴』に家が潰れ芸妓となつた娘がお座敷で一絃琴披露し琴の師匠から破門された話ありといふ。

2016-09-23 国家を考へてみよう

fookpaktsuen2016-09-23

農暦八月二十三日。晴。昨晩は十時すぎの記憶はないが夜中の1時すぎに目覚めてしまひ眠れず夜明けまで読書橋本治『国家を考えてみよう』ちくま新書。18歳選挙権若者むけに平易な国家論だが橋本治の独特の言ひまわし、国家論なのに「国家を考えるために必要なのは、まず“国家”を考えないこと」なんて言はれても「むずかしいことをむずかしいように考えなければいけないなんてことはない」なんて橋本治の発想に慣れていない若い読者には橋本治といふ人がなんでこんな思考回路なのか?といふことがまず疑問に思へてしまつて最初から国家のことを考えないことを考へてしまつて頭のなかがこんがらかつてしまふ。国家といふ近代の考へ方について治ちゃんは福澤諭吉の『学問のすゝめ』をテキストにしたのは諭吉がおそらく中江兆民とかと同じ時代日本人で初めて今の私たちと同じ思考回路で国家なるものを考へた思想家からで、それから平易に説明は大したものルソーとかも若者に「かういふ考へ方なんだ」とわかりやすい。面白いのは国家主義ナショナリズム高校部活に例へたことでインターハイに出るやうな運動部の監督が県大会の予選で負けた選手たちに「おまえらは我が部の栄光の歴史に泥を塗ったんだぞ」と叱つても高校生たちは監督に「我が部」といはれても自分たちスポーツしてゐて「それじゃ僕って何?」と思つてしまふし、本当に監督の「我が部」なのか、といふと学校の部活であつて、それぢゃ学校が私立だつたら理事長のものなのか?とまで考へたら余計にわからないわけで、国家もそれと同じで「我が国」って何なの?と。本当は誰のものでもないのだけど、それを自分のものと思ふことが求められ、その感情を高めるためには、その運動部や国家にとつての栄光の歴史とか誇るべき伝統があると(それは記紀神話と同じね)「さうだ、自分たちはその部や国家の一員だと考へてもいゝんだ、だつたら、もっと頑張れる!」と思へるわけで学校や国家は部員や国民に部員や国民がさう思へるやうな美しい国としての幻想をさもホンモノのやうに無理に提供する。まさに晋三なんて、これぢゃない……わかりやすすぎ。それでも近代以降、私たちは国民主権で民主主義を標榜する国家の国民なわけだから、これをたゞ否定していまふと国家がとんでもない方向に進んでしまから国家のことを国民として考へなければならない、とにかく大切なことは「大切なことはちゃんと考へないといけない」といふこと、と結ぶ、いかにも治ちゃんらしい結論。国家論から入り、この終章では晋三の自民党第二次改憲草案を徹底的にぼろくそに批判して、とくに憲法第十章の97条以降について自民党案がいかにそれを根本からダメにしようとしてゐるか、と説く。結局のところ晋三たちは明治の倒幕勢力と一緒で天皇を担いで実際には天皇フィクション権威に縋り実際の天皇権限を無視して装置として(つまり國體)利用して自分たちの好き勝手をしたいことを若者理解してくれればありがたいこと。この著作の中で「えっ?」と疑問に思つたこと、2つだけあげておくと

前者は「國」といふ正字に対しての「国」といふ新字のことを言つてゐるが中国も同じ頃に簡体字で「国」があり、中国の文字でもあり「日本だけに通用」ではないこと。後者は日本では国民といふ概念すら江戸時代にもなかつたのだし天皇なんて真宗西本願寺宗主ほどすら知られてゐなかつたのだから日本といふ国家の家長にあたるのが昔から天皇はいへまい。これを読み終へて朝六時すぎまで一時間余寝る。こんな寝不足の日に限つて打ち合はせや今日が期限の仕立て物などいくつもあり辟易。晩遅くまで残業帰宅して倒れる……と結果わかつてゐるので早々と日記を書いてしまひにする。

今日、偶然に入手した1997年香港返還前(5月)のアンソン=チャン香港政庁布政司の溌剌としたお写真。やっぱり華がありました。専用車も今ならレクサスVWであるところ、いかにも英国らしいクラシックリムジン

2016-09-22 黒田日銀の転換 あの約束は何だったか

fookpaktsuen2016-09-22

農暦八月二十二日。To Do Todayに目も眩むほど今日じゅうのお仕立て仕事が並んでゐる。それでも日本から仕事メールが来ない日だな、それだけでもありがたい、と思つて仕事してゐたら夕刊の時間になつても夕刊がダウンロードできず今日秋分の日であることに気づく。早晩に銅羅湾で散髪して帰宅帰宅する前に一寸飲みたいと思つても「銅羅湾ってさういふ酒場がほんとないね、エクセルシオールホテルディケンズバーは、一寸一杯のつもりでは奈落の底すぎる」なんて床屋談義してゐたら太古の岡田屋が改装でマクドの跡にイタリアンカフェが出来て、そこが客足さつぱりで空いてゐてワインがあればいゝのだけど何故か置かず(隣がワインセラーなのに)、それでもイタリアの小瓶ビールがあつてさつと独酌には理想的。売り上げ伸びず潰れないといゝが。普段あれほど「スポーツ観戦に興味がない」といつておいて何だが日本ハムの対ソフトバンク戦2連勝で2ゲーム差は痛快。晩飯に不思議な酸味のカレーライス。何と呼ぶのか家人に尋ねるのも忘れ早寝。

▼日銀の「新たな金利目標物価2%まで緩和継続……って、こりゃ何だ。戦略なき持久戦。対米戦で失地続きでも神風吹くまで「進め一億火の玉だ」のカルトと一緒。これについて毎日新聞社説黒田日銀の転換 あの約束は何だったか」が凄い(こちら)。

無謀な実験は失敗に終わったということだ。

日銀自身は、誤りを認めようとしない。黒田総裁は、政策限界が枠組みの変更をもたらしたとの見方を、記者会見で強く否定した。

それどころか日銀は「この間に、わが国の経済・物価は大きく好転し、物価が持続的に下落するという意味でのデフレではなくなった」と自賛してみせた。

当然、問われるべきは「2年を念頭に達成」との約束で始めた実験の失敗の責任である

将来に重大な問題を残した異次元緩和策の責任は、日銀だけにあるのではない。アベノミクスの第一の矢に頼った政府の責任も問われる。

と。まぁ溜飲下がる思ひ。だが、それでも晋三と黒田日銀は持久戦で破産寸前でも「アッケラカンのカー」だから困つたもの。それをサポートするのが当然のやうに読売新聞社説「長期戦に舵を切った黒田路線」(こちら)。

なぜ物価は上がらないのか。最大の理由は、これまでの政策効果検証した日銀が指摘するように、企業や家計物価上昇期待が高まらない点にあろう。20年に及ぶデフレで「どうせ物価は上がらない」との認識が世の中に広がり、定着してしまった。この状態から短期間で脱するのは容易ではない。(略)官民挙げた取り組みがあってこそ、脱デフレを成し遂げることができる。

とアベノミクスの失敗をまるで国民の悲観さの所為にした上で国民にさらにこの政策に協力を強いるとは。ちなみに毎日新聞社説は改行はそのまゝにしたが読売は「改行の空白すら勿体ない」のだ。

2016-09-21

fookpaktsuen2016-09-21

農暦八月二十一日。湾仔の公立病院で先日の血液と眼底検査の結果を以ての糖尿病リスク診断。2年ぶり。2年前に今回の検査の予約がなされてしまふところが香港の効率の良さ。たゞ検査を昨年の9月と間違へ指定の月日と時間病院訪れ受付も血液検査看護婦来年の今月今日であることに気づかず検査が進み眼科医が「これ、来年だろ」となるまで進んだことも香港らしさ。診断結果は良好。毎日、夕食後に40分早足で散歩が一番、と勧められるが仕事の忙しさと食事=飲酒ではそれも六ッかしい。晩に尖沙咀。寿司の三笠屋に飰す。岸和田Y氏が今回は曼谷Y氏として曼谷経由で来港。家人と富の宝山ぺろりと四合瓶空け鼎談、美味い刺身に舌鼓。この三笠屋は寿司徳の居抜き。アタシは何を勘違ひしたかといへば三笠屋を三河屋と思ひ紅磡の三河屋さんが尖沙咀に移つてきたのだ、と。もう少しでお恥ずかしい会話に入るところだつた。

▼来月かなり面白いことがある、と面白い憶測が浮かぶ。誰が具体的に何か教へてくれたわけではないが「これっきゃないでしょ」と我ながらかなり確信的。この日剩にそれを綴るも能はず。

▼iPhone7が日本ではガラパゴス的進化遂げたSuicaなどに対応せざるを得なかつただけでも悲しいニュースだが、さらに洗練されたiPhoneのデザインのなか背面に「総務省指定」で型式番号を印字とは。電子マネークレジットカード情報の読み取り機能があることで総務省の指定で器械にそれを明示しないといけないといふ。こんなことしてゐるのは日本だけ。世界孤児

90年代、香港から台北に行くと吉野家も多かつたが、香港にも数軒の吉野家はあるが台北は何が浦山しかつか、といへばドーナツはダンキンドーナツがありコンビニファミマがかなり充実してゐたこと。日経の「私の履歴書」で吉野家会長安部修仁氏の回顧録を読んでゐて、この方が吉野家の台湾総経理の若かりし頃、吉野家はダンキンドーナツを買収してゐたこと、吉野家再建をセゾンがしたことで西武系のファミマ安部氏が台湾で展開したことを知る。全く接点など考へてもいなかつた。なるほど、さういふことだつたのか。

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2016-09-20

fookpaktsuen2016-09-20

農暦八月二十日。今これを綴つてゐるのは二十三日。さすがに三日前のこととなると記憶朦朧。頭を整理するには今日f:id:fookpaktsuen:20160923220517j:image:w220:leftの分から遡つて書いてゐかないとダメ。朝、大雨。昼間は晴れたが早晩に銅羅湾に出ようとすると驟雨。晩の打合せのあと同席のK氏誘ひ広島バクダンつけ麺。そごう東京メガネに寄つてゐた家人も来て鼎談ANAB787、何かと話題だが、このANAオリジナル模型をゲット。画像で大きさ示すのに消しゴムを置いてみたが、この消しゴム、大きさも各種あり、昔ならタバコと決まつてゐたが今はタバコ置くだけで世間から白眼視か。

もんじゅ廃炉1980年代から1兆円つぎ込み今更その責任を誰もとらず。何といふことか。そも/\こんな施設文殊様の名前いたゞくことからして非常識の他なし。

fookpaktsuenfookpaktsuen 2016/09/24 07:10 政府は21日に関係閣僚会議でもんじゅ以外の核燃サイクル維持の方針を打ち出したがもんじゅだけでなくプルマーサルなど核燃料サイクル全体をやめるべき、と河野太郎(自民党行政改革推進本部長)

2016-09-19 安保関連法案成立から1年

fookpaktsuen2016-09-19

農暦八月十九日。中秋の好天気から下り坂。日暮れて尖沙咀は雨。会食のあと銅羅湾のバーS。ドライマティーニ注文すると、f:id:fookpaktsuen:20160920115448j:image:w180:leftこんなジンもあります、と供されたのがBotanistといふスコットランドはアイラ島のジン。アイラ島で採れた薬草などだけの味付けの由。初めてのジンなのでショットで味見してみたら、これが美味い。でマティーニにせず、そのまゝ。カウンターさりげなくショートピースが置かれる。箱の中に1支だけ煙草が残り「箱のデザイン、見てください」といはれ、よく見るとピース発売開始から70周年の記念煙草。中箱の裏に

1946年、折からの品不足により、たばこも配給品だった時代ピース自由販売たばこ第1号として世に出ました。開発目標は「世界に誇れる味」。名称とデザインは公募され、数万点ものなかから決定しました。ピースは、開発陣の熱意だけでなく、愛煙家の「うまいたばこを自由に吸いたい」という想いとともに誕生したのです。

と書かれてゐる。戦後70年。晋三と自民党による安保関連法案成立から1年。「とくに世の中が何か変わったわけでなし」が日本の一般的な民草の感覚か。左傾市民知識人マスコミが騒いでゐただけ、と。そんな世相に対して息巻くのが読売カルト新聞今日社説安保関連法1年 様々な危機対処重要基盤だ」(こちら)より。f:id:fookpaktsuen:20160920105811j:image:h300:left f:id:fookpaktsuen:20160920105812j:image:h300:left

アジア情勢が不安定化する中、安保関連法の適切な運用により、日米同盟を強化し、日本の安全をより確かなものにしたい。北朝鮮は核実験や弾道ミサイル発射を繰り返す。中国は独善的な海洋進出と軍備増強を続ける。国際テロの脅威も拡散している。こうした様々な危機効果的に対処するうえで、安保関連法は重要な基盤となっている。日本の存立が脅かされるような事態が発生した際には、集団的自衛権の限定的行使可能になった。平時でも、自衛隊が米軍艦船を防護することができる。安保関連法は既に、日米の信頼関係を高め、防衛協力を深化させるのに大きく寄与している。

だが昨日の読売新聞御厨先生(地球を読む)非常時の危機対応ゴジラにどう立ち向かう」の指摘が興味深い。「日米安保体制アメリカ安全第一で、それを受け入れざるを得ない究極の日米関係」なのだ、と。このゴジラ論は面白い。以下、要旨。

コトが起きても案の定、政治は何も決められない。政治決定のトライアングル政治家・有権者・官邸–は混乱の極み。“不作為の均衡”の打破。各省庁のタテワリの壁はゴジラといえども破壊できぬ強さを誇るが“外圧”への危機対応が進む中、一気に「決断力」が見えてくる。政治家官僚システムから疎外され除外された異端者、変わり者たち。オタク的。あたかもゲームを楽しむかのよう。その社会がどれだけ異端者を抱え込むゆごりを持っているか否か、そのノリシロの大きさこと必要。第2次世界戦後を長く規定した「戦後」を脱して「災後」の時代が到来。結局ゴジラの再活性化を防ぎつつも日本人ゴジラと“共存”せねばらなぬ運命。原子力発電所と日本人との緊張関係

このやうな時代に日米安保の強化による日本の安全の確保などといふ感覚が、どれだけ非現実的か。それのわからない読売新聞読売といへば昨日の社説、公明党大会に対して「憲法改正論議に堂々と加われ」(こちら)も凄い。一政党の憲法に対する判断になぜ読売がかうも乱入できるのか、この感覚の恐ろしさ。

常無常人常無常人 2016/09/20 14:14 御厨先生の説はもっともですがそれは荒野に呼ばわるものを希求することですから、ことなかれや一所懸命からは出ようがないことではないでしょうか? アイラ島のジンってアイラモルトのようにヨードの香りがするんでしょうか? ヒースロー空港到来のラガブーリン頂いて初めて飲んだのもう40年も前か。当時テネシーウイスキーで効かなくなっていてそこにぴったり。探し回ったら池袋西武には置いてあった。これは
もう年寄りには無理、ボーモアなら未だいけます。

fookpaktsuenfookpaktsuen 2016/09/20 14:20 御厨先生の指摘、ちょっと恥ずかしくて引用すら躊躇った「日本もまだまだ捨てたもんじゃない」的な部分があって、本当に「荒野に呼ばわるものを希求」ですね。現実的には無理な理想ではあります。でも御厨先生もここまで我が国を煽てないと、この国はもはやダメなんじゃないか、というほどの感なのかしら。

fookpaktsuenfookpaktsuen 2016/09/20 14:22 アイラ島のジン、さすがにヨードやピートくささはありませんでした。

2016-09-18

fookpaktsuen2016-09-18

農暦八月十八日。日曜朝はいつもならNHK第1で皆川達夫の〈音楽の泉〉だがNHKプレミアム中井精也のてつたび!スペシャルで台湾一周を見る。松山空港に到着して、そのまま台北車站から東回りで鉄道の旅始まるはずが台風の余波で運休。翌日は晴れて平渓線、池上弁当で、その日のうちに高雄、台南は通り過ぎて嘉義。翌朝は未明に阿里山鉄道ご来光拝み海線で鉄道遺跡を歩き晩に台北へ。2泊3日の取材初日取材できず、かなり端折った模様。それにしても中井精也のカメラを前に鉄道出会ふ人たちの笑顔がきれい。快晴。三連休たうとう三日とも休めず。今日は官邸で古い半世紀前から資料整理。もう20年以上使つてゐたコーヒーメーカーのガラスのサーバーが劣化、古い形でもう買ひ替へも能わず電熱部分も漏電心配帰宅途中に太古の岡田屋に寄ると象印のコーヒーメーカー(中国製)がHK$299で売られてゐる。これでいつたいいくら儲かるのかしら。昭和の昔、アタシが子どもだつた頃も5、6千円した記憶自家製コロッケを肴にキクマサ。洋食系のコロッケとかとんかつとかに日本酒が合ふ(当然、大吟醸とかダメだが)。今晩のお茶受けは熊本は菊池西観寺丸宝の松風でほうじ茶。

慎太郎コンクリ検討指示認め発言修正。騙された→取り次いだだけ→指示した……男に二言はなくないのか、慎太郎よ。次は「恥ずかしながら僕は老人性痴呆が始まっててね、記憶曖昧なんだ」だらう、言ひ逃れは。慎太郎も醜悪だが選んだのは都民。毎日新聞岡田憲治著『デモクラシーは、仁義である』の藻谷浩介による評(こちら)より。

「どうせダメだと放置していると、民主主義はどんどん形骸化して、もっとひどいことになりますよ」と書いてある。では何をすればいいのか。

まずは理解を改めること。著者は民主主義を、見識、意見経験の有無を問わずあらゆる個人に対して平等に、政治に物申す権利保障することだと定義する。そしてこれは、最良の選択をするためではなく、最悪の選択をなんとか回避するための制度だと明言する。

民主主義の質を高めるのは見識をもって「物申す」行動であり、低めるのは言語を用いない「忖度」だと著者は語る。確かに築地市場の移転先の豊洲の建物の下に発見された空洞は、忖度の横行による議論の空洞化を象徴するものだろう。移転決定当時の知事だった石原慎太郎氏は「私は騙されていた」と発言したが、この無責任老人以上に断罪されるべきは、官僚に騙されるトップを選んで放置した都民の、物申す意識の不足なのだ。

朝日新聞の長谷部&杉田の(考論)は朝日で長く皇室報道してきた岩井克己を加へ天皇について(こちら)。

杉田)興味深いのは、天皇自身は地方を回って、直接国民と触れ合うことをとても大事に考え、国事行為を代行する摂政ではそのような活動はできない、だから生前退位を望んでおられるのだと私は理解しますが、保守を自認し、天皇制大事という人たちのなかでは、退位に反対し、摂政をおけばいいという意見が強い。彼らは、天皇は地方を回ったり外国を訪問したりする必要はないという考えなのでしょうか。

(岩井)存在してくれるだけでいい、宮中の御簾の奥で祈って下さればいいという考えだと思います。実は私もこれまで、天皇の「ご活躍」には、そこまでやる必要があるのかと疑問を抱いていたのですが、今回、お気持ちを聞いて得心しました。遠隔の地や島々を旅することで、国内のどこにおいても、その地域を愛し、共同体を地道に支える市井の人々がいることを認識した、そのことが自らを力づけ、祈りに内実を与える。そういう捉え方をしておられたんだなと。

杉田)新天皇即位に合わせて元号を変える一世一元になったのも明治からです。天皇のありようは明治期に変化したわけですが、保守派とされる方々が、実は長い伝統によらず、明治から終戦までの一時的天皇像に極度にこだわっているというねじれが生じています。

(岩井)確かに陛下はこれまで、帝国憲法時代天皇モデルにはできないということをかなりはっきりおっしゃっています。たとえば2009年、ご結婚満50年に際しての記者会見で、大日本帝国憲法下と日本国憲法下の天皇のあり方を比べれば、日本国憲法下の方が天皇の長い歴史で見た場合伝統的な天皇のあり方に沿うものと思う、と述べられている。近代以前の天皇伝統も踏まえて、日本国憲法下の象徴としてどうあるべきか、時代もにらみ合わせてやっていくしかないというお考えなのでしょう。ただ、日本国憲法にはアメリカンデモクラシー的な精神も入っているからなかなか大変で、憲法改正を主張する保守派の一部が、現天皇微妙感情を抱くのはそのためかもしれません。

朝日新聞書評から原武史引用こちら)。

平成象徴天皇制昭和と全く同じというわけではない。河西秀哉『明仁天皇と戦後日本』は、現天皇即位してから国民に対する接し方を大きく変えたことを指摘する。それを象徴するのが1991年7月、前年噴火した長崎県の雲仙・普賢岳の被災者を見舞ったときの行動である。このとき天皇は、皇后とともに膝をつき、一人一人に目線を合わせて声をかけた。これ以降、各地で大きな災害が起きるたびに二人は被災地を訪れ、同様の行動をとるようになる。

それとともに、天皇に対する国民の印象も大きく変わる。一言でいえば「特に何とも感じていない」が減り、「尊敬の念をもっている」が増えたのだ。いまや大日本帝国憲法も教育勅語もない。にもかかわらず、現天皇は在位28年にして、抽象的な「臣民」ではなく、顔の見える「市井の人々」の内面に届く形で「国体」をより強固なものにしたともいえるのである

2016-09-17 早く片付けてほしい

fookpaktsuen2016-09-17

農暦八月十七日。三連休のやうだが厳密には今日普通土曜日銀行半ドン。終日残務整理。f:id:fookpaktsuen:20160919065610j:image:w220:left三時のおやつにポッキー開けたら1本だけ逆に入つてゐる。実はいつもそうだつた?……そんなはずがない、と思つたら、やはりかういふことが稀にあるらしい(こちら)。盛夏のあと初めての湯豆腐。お茶うけにSunny Hills(微熱山丘)といふ台湾のパイナップルケーキにゴディバのオランジュを蠢めくやうに添へて。台湾には数許多たある鳳梨酥の店だが、この店はセンスの良さも含め評判となり東京は南青山の隈研吾設計店舗から香港、シンガポールまでのんびりした展開(こちら)。

▼辺野古への基地移転、福岡地裁で国が勝訴。これにつき沖縄北方相の鶴見某「早く片付けてほしい」とコメントこちら)に呆れて言葉もなし。更迭に値す。基地問題賛否両論あるのは当然だが、こんなのが大臣してゐることを赦すとしたら民度の低さ。横浜市栄区では市民団体の紹介文を区が無断書き換へ「原発のない社会」を「再生エネ社会」に(こちら)。誰に強制されたわけでもないのに、かうした「配慮」する社会だから体制翼賛になりやすくて怖い。体制批判せず自ら隷属する民草。

ブルボン小林の末端時評(朝日)ドサクサ、そこにマリオ?(こちら)より引用

「スーパーマリオのように土管ワープできれば一瞬ですが、そういうわけにもいきません」。9月5日、中国・杭州での主要20カ国・地域(G20)首脳会議閉幕後の夜にあった、安倍晋三首相の内外記者会見中の言葉である。(略)半月ほどで、リオデジャネイロ、ナイロビ、杭州など世界中を精力的に飛び回って外交していることをアピールする中で出てきた「例」だが、唐突だ。他、会見のどこにもジョーク比喩や、くだけた逸話はちりばめられていない。いたって真面目な原稿の中に、どさくさで一カ所だけ急にマリオの例え。(略)G20会見でのマリオ引用は、飲み会でちょっとウケた冗談をすぐ後の二次会で繰り返す上司をみるような気恥ずかしさを抱かざるを得ない。(略)稚気やユーモアさえ、配慮で「調整」しなければならないなんて大変だ。そもそも自分が心から発揮出来る稚気やユーモア以外、無理にねじこまなくてもよいと思うんだが、そうすると「相変わらずの退屈な会見」と言われてしまうのだろう。

2016-09-16

fookpaktsuen2016-09-16

農暦八月十六日。中秋翌日。見事な朝焼けから快晴。寝室にカーテンの隙間からさす光はプリズム。こんな日は野外に出f:id:fookpaktsuen:20160917145855j:image:w250:leftたいところだが官邸で残務整理。夕方家人コンラッドホテルで待ち合はせ“Asia Contemporary Art Show”参観。Paficic Placeからホテルに上がるエレベータから混雑。昨日と本日17からVIP対象17時までの一般公開終はつた後のやうだが。ホテルホールで開催だと思つたら40〜43階の全客室を画廊に見立てた嗜好は奇抜。だが狭い廊下と客室を見てまはるのでかなりの混雑。各フロアエレベータホールと套間をラウンジにしてアルコールのお振る舞ひあり、これが一般開放とVIPの違ひらしい。香港公園抜けFCCで軽く夕食済ませ帰宅十六夜の月が見事。晩8時前だといふのに睡魔に襲はれ早寝。

f:id:fookpaktsuen:20160917145328j:image:h150 f:id:fookpaktsuen:20160917145329j:image:h150 f:id:fookpaktsuen:20160917145330j:image:h150

▼豊洲土壌汚染対策コンクリート箱案は「石原氏が検討指示」と当時の都中央卸売市場長。f:id:fookpaktsuen:20160917145331j:image:w240:rightあれだけ慎太郎に牛耳られ、かうして問題が露はになると当時の幹部職員を詰り「伏魔殿」とまでいはれては弱者たる彼らも慎太郎反論せずはをれまい。

▼気になる新聞記事見出し校正……なんて言つても「紙面」なんて過去メディアか。「加藤の乱「本当なのか」小泉氏が回顧」といふ朝日新聞記事。この記事見出しでは「加藤の乱」なるものが「果たして真実が語られているか」と加藤訃報に敢へて小泉が今、疑問呈したやうにもとれる。実は当時、小泉加藤に「不信任案同調は本当なのか?」と確かめただけのこと。 もう一つ、豊洲市場入札予定価格ゼネコン聴取後400億円増、これも朝日新聞見出しリードに本文という新聞構成小学生の時に学級新聞つくりで習つてゐたが記事リードから続けて「また、」はダメだろ。なんでこーなるの? 記者はとにかく記事を急かされ、やはりデスク担当の欠陥では。デスクやるほどの経験の欠如。それで校正最後それを見逃すといふ、まったく困つたもの

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2016-09-15 「東京都は伏魔殿だね」と慎太郎

fookpaktsuen2016-09-15

農暦八月十五日。中秋。慎太郎が08年都知事の記者会見で豊洲汚染土削り盛り土せぬ地下コンクリ箱案に言及、と東京新聞1面トップ。これが都の決定にどう影響したか、が焦点に。いずれにせよ「騙されていた」とは言い逃れできぬ慎太郎。各紙後追ひ。NHK執拗石原責任を追及(こちら)。よぼよぼの慎太郎自宅前で記者に囲まれ「自分は部下から聞いたので記者会見の場で報告しただけだ」「自分素人から建築について話す立場ではないし見識もない。だから人任せにしてきた」と弁明。貴様日本人として恥ずかしくないか。「東京都は伏魔殿だね」と吐き捨てるやうに言葉残し自動車で去る。あんたこそ、その東京都を知事として牛耳った「魔」そのものだよ。小説男根で障子破るのも青嵐会の暴れも支那人蔑視に男尊女なら都知事の横暴も東日本大震災での暴言も結局は都銀行で躓き築地市場豊洲で移転での瑕疵に「騙された、知らなかった」とジジイの見窄らしい言ひ訳で晩節を汚すばかり。これぞ天誅。我ながら何故に慎太郎をこれほど嫌ふのか。この男に限らず虚勢は誰にでもある、だがそのエゴのため弱者罵声浴びせ差別までするのが許せぬ。老いた最期人間の弱さを知るが良い。それで『耐容の季節』とでも題して小説でも書けば? 午後から曇り驟雨もあつたが晩遅くに晴れて中秋の名月(らしい……寝てしまつたが)。

2016-09-14 iOS10

fookpaktsuen2016-09-14

農暦八月十四日。20年来の超大型台風14号台北東南にかなりの被害齎らし香港の方に向かふいふ予想外れ福建に上陸の模様。iOS10をさっそく入手。家人と合はせiPhoneが2台、iPadが3台と「こんなにあるのか」に驚く。それでも浴室に設置のiPhoneと居間と官邸執務室でラジオかはりのiPadは旧型で更新できず。つまり8台が現役とは。

2016-09-13

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農暦八月十三日。快晴。早晩に銅羅湾。広島つけ麺ばくだん屋。北京よりDazhao氏来港で旧交を温める。牡蠣フライ、から揚げ。ガーリック枝豆といふ、枝豆を殻のまゝ大蒜をふんだんにバターソテーした肴がハイボールに合ふ。薩摩酒造のさくら白波。つけ麺。広島カープ優勝の日の祝賀の様子を聞く。バーS。Dazhao氏とは香港競馬で知り合つたわけでBlanton'sを頼むと8つのコルクがカウンターに並べられる。なるほど出走前から競走、そして勝利まで。しかも知らなかつたが1頭目から後馬脚にBからBlanton'sの文字とは。Nは2つ。晩も二更に入ると睡魔に襲はれ十時には帰宅して早寝。

f:id:fookpaktsuen:20160913205010j:image:h120 f:id:fookpaktsuen:20160913205306j:image:h120 f:id:fookpaktsuen:20160913205316j:image:h120 f:id:fookpaktsuen:20160914091250j:image:h120

小池知事が築地市場の豊洲移転につき地質調査結果と盛り土に問題ありとして移転保留で再調査決定。この豊洲移転慎太郎が都知事としての決定だが慎太郎本人「僕はだまされたんですね、結局、してない仕事をしたことにして予算を出したわけですから。その金、どこ行ったんですかね?」「都の役人は腐敗していると思った」と都を非難こちら)。卑怯極まりなし。まるで被害者移転決定したのは都知事。調査報告等が杜撰だったとしても部下の瑕疵は本人の瑕疵。上に立つには腹を切る覚悟がいる。「貴様、それでも日本人か!」と慎太郎に言ひたい。それにしても慎太郎らしい言動。都知事時代自分の部下を小役人扱ひして馬鹿にして、そして今回はそいつらに「騙された」とは噴飯もの慎太郎投票した都民も「騙された」f:id:fookpaktsuen:20160914091246j:image:w250:rightと思ふだらうが慎太郎のかうした狡さ見抜けなかつたことも山形記者曰く「自食後果」であつて「恥を知れ」な話。さらに「いろんな問題の根は深い。五輪(関連)でも下手するといろんな問題が出てくるかもしれない」とありがたいご神託。東京五輪とて2016年最初に動き出したのはアンタだろ。

▼今更あれこれ驚かぬが香港特区政府の財務トップ鬍鬚曾がSC(Financial Secretary)専用の公用車を真紅レクサスにしたのには驚くばかり。官庁の公用車で赤とは。政府財政赤字を招かぬ哉。共紅ではないのかもしれないが、行政長官の職位狙っての勝負車か。尋常感覚に非ず。

人口が減っていく日本経済に未来はないという認識人口減少ペシミズム。先進国の経済成長基本的労働人口ではなくイノベーションによって生み出される。(吉川洋

▼刑法犯罪の認知件数は戦後最低の昨年を更に1割下回る。少年による凶悪犯罪も昭和20年代に比べ10分の1。「社会の安全が脅かされる」「激増する少年犯罪」の嘘。

常無常人常無常人 2016/09/16 07:51 敗戦日本という市場があってばら撒く手付かずの海外発のネタ、商品には容易くないネタ(家電オーディオ車写真機、ホームVTRがその極み)があったので二流のエンジニア(私も)が経営陣中小企業と一緒に群がったのがあの時代。何事も敗戦でもなきゃ方向転換し難い人性がじゃましてあれをイノベーションと勘違いが高じてずっとイノベーションと思い込んでいる話です。ゆっくり茹でられて死にゆくカエルは気づくはずがない。大学人学者先生文化人も一緒になって情けなかった。人口減少は経済どころか物理的に国が滅びに向かいますね。

fookpaktsuenfookpaktsuen 2016/09/16 11:13 イノベーションって日本ではSonyのウォークマンが最後だったのかしら。

常無常人常無常人 2016/09/16 13:19 80年代の半ば、各社のDVDやらVCDプレイヤー、この辺が最後でしょうか、これ皆オランダの会社発。リンゴ電脳スマフォ屋でSHARP親会社の一週間でできる金型と思ったら中国どこのスマフォ屋でも同じようなもので金型親父の出る幕とうとうなかったってことで。

2016-09-12 晋三内閣「支持する」57%(NHK世論調査)

fookpaktsuen2016-09-12

農暦八月十二日。快晴。今回のリオでのパラリンの盛り上がりは何なのかしら。これも電通仕業か。

▼山崎拓先生の『YKK秘録』(講談社上梓されたが、そのYKKの一人、加藤紘一先生の死去。加藤紘一といへば2000年の「加藤の乱」だが、この人の不運の始まりは橋本→小渕と続いた旧経世会内閣後にいよ/\加藤かといはれてゐた中、自民党の禅譲といふ組織論に甘んじず周囲の反対押し切つて小渕に対峙しての総裁選立候補。小渕が病ひに倒れ、あり得ないことにも旧経世会で森首班となり……と「たられば」だが、これがなければ変人小泉の新自由主義路線も晋三の世もなかつた鴨。加藤の乱とて党内で失敗したにせよ加藤には民主党の受け皿あつたわけで政権交代で加藤首班もあり。結局、この人が失つたもの21世紀の日本の流れにどれだけ決定的影響を与へたか。「加藤の乱」で号泣して加藤を押し留めたのが谷垣。その晋三にとつての部類なきイエスマン自転車事故で政治生命失ひかけてゐるとは、何とも。畏友のH記者曰く「保守本流自民党政治の衰退と終滅を身をもって体現された方」……まさに。強運こそ大切な政治の世界で「勝負事で何をやっても勝てない人」。山崎拓は「比類なき英知の持ち主」と加藤をほめるが、その英知も活用されなければ何にもならぬ。森喜朗など「外交が混乱している今のような時代にこそ外交通として安倍首相を支えてほしかった」と、加藤紘一が晋三のタカ派外交支持するわけないのに、死人に口なし、で言ひたい放題。

▼昨日は911から15年。当時から予想されたことだが911以降の世界の混乱。テロシンドローム。これにつき多くの言説がメディアにあるが、その中でも毎日新聞書評西谷修氏の総括(こちら)が格別。

911以後アメリカの始めた「テロとの戦争」は、冷戦に代わるグローバル化時代軍事レジームであることが明らかになった。

これによって戦争の基本様態が変わった。敵はもはや国家ではなく、不定形の「テロリスト」で国境や国家主権は関係ない。それは犯罪者から交渉相手にもならない。その敵を殲滅するために国家は制約なく武力行使する。

この「戦争」は標的とされた「テロリスト集団」を求めて拡大する。「テロリスト」は破壊されても飛び散って蘇生するエイリアンのように拡散し、戦争はアフガニスタンからイラク、そしてアフリカ各地に広がった。「テロ」を撲滅するはずの戦争は、むしろ「テロリスト」を増殖させ、破壊された国々の空白地帯にとうとうイスラーム国まで生み出した。

一方、この戦争をしかける国の内部では、「テロにも負けず」に社会を保つため、恒常的なセキュリティー(安全保障)が求められ、予防措置や先制攻撃が当然視される。世界は疫病に冒されたかのように身を固くし、不信と敵意が蔓延するようになった。(略)

テロとの戦争」の隠れた目標イスラーム世界管理だったことは明らかで、イラクが破壊され改造され、やがてシリアも内乱状態になり、そこにイスラーム国が生まれて戦乱はますます激化する。そこから夥しい難民が生まれてEU(欧州連合)に押し寄せるが、自国に「テロリスト」予備軍を抱えるEU諸国では、それがまた排外主義の風潮を高めて出口がない。

▼NHK世論調査で晋三内閣「支持する」57%で「支持しない」26%といふ結果。大した成果は何もないがG20で中国との対話しただけで晋三評価する民度の低さ。連日の北朝鮮の核実験の報道も晋三には向ひ水。北朝鮮に足を向けては眠れぬ晋三。その晋三、首相官邸に自衛隊幹部集めたレセプションで映画シン・ゴジラ」に触れ「私と官房長官短期間のうちに死亡するそうだが統幕長以下自衛隊員の皆さんは格好良く描かれている、このような人気もまた自衛隊に対する国民の揺るぎない支持」と余裕のコメント

2016-09-11

fookpaktsuen2016-09-11

農暦八月十一日。夜明けで朝焼けなんて本当に久しぶり。岩波世界』七月号読む。槇文彦先生の「ポストオリンピック社会のために」の鼎談が興味深い。快晴猛暑。七月末以来のジョギング。午後、家人と荃湾。用事を済ませ民豐粉麵行で餃子など贖ふ。いつもの行列に並んでやつと売り場にたどり着くと「お客さんたちも香港、長いわよね」と女将。四半世紀以上と答へると「あら、私ももう41年よ、台湾から来てね」。店を出ると家人曰く十年前も女将曰く四旬だつた、と。忙しすぎて年をとらないか。相当の繁盛だが休まず店頭に立ち店を仕切る女将はご立派。早晩に湾仔。杭州酒家。日本でも有数の建築家で中国での建築多いK事務所設計室長をされ杭州だけでもアリババ本社や中国美術学院民芸博物館建設に携わり独立された建築家のF先生との会食。すでに仲良くされてゐるK先生から「ぜひご一緒してみてください」とご紹介いたゞく。新進気鋭の立派な建築家と新国立競技場や築地市場移転、ザハの建築、香港の都市開発等々アタシのやうなトーシローが話をさせていたゞくとは恐悦至極。淡路島ほどの面積の香港で70%の面積が自然公園に指定され山手線圏のやうな広さに700万人が居住することに、なぜ都市化を制限したのか?といふ問ひにF先生直感的に「生活用水のための水源確保では?」と即答されて畏れ入谷の鬼子母神。確かに。中共から生活用水の購入始めるまで水源確保が香港にとつての切実な課題で巨大なダムをいくつも建造し……には確かに山を崩しての都市化は死活問題。その分、限られた平地や埋立地高層ビルの都市化。しかも香港の凄さは、その700万人の生活に公共交通機関と道路網の充実がある。長年の疑問に一つ大きな解決を得た感あり。

▼内閣府政務官の務台某、岩手県岩泉の豪雨災害地視察視察の際に長靴履いてをらず町役場の職員に水たまりで「おんぶ」させたといふ。「バタバタしていた」ので長靴を履いていくような気が至らなかったと本人。これで復興政務官兼務。しかも総務省出身の自民党衆院議員で消防庁防災課長の経歴もあり。プロ中のプロがこれ。バット持たずに打席に立つやうなもの本日、日本ハム首位でソフトバンクとのゲーム差0.5に)。あまりのレベルの低さ。現場の困難はわかるが岩手の久慈で罹災証明の発行が漸く今日から。台風の雨の被害は八月末。「どこでどんな災害が起きても」に対応した大規模災害場合ノウハウが全くできてゐない。NHKのNW9でそれを伝へたあと「笑顔で登校してきた子どもたちを見て少しホッとしました」で何事も済ませてしまふ災害大国。築地市場の清洲への移転問題も同様。正確なデータが公開されてをらず盛り土だとか建物の床下に水とか福島の原発と全く同様。責任問題所在も東日本大震災を「天誅」とまで言ひきつた慎太郎は清洲問題は不問か(利権も絡んでゐるといふ話もあるが)。

2016-09-10

農暦八月初十。昼前は黄色警報発令の大雨。今月に入り雨の降らぬ日なし。f:id:fookpaktsuen:20160911054556j:image:w380:right

軒下にトンボも宿る初秋の大雨

iPhone7「異例の日本重視」Suica対応朝日)って日本がFelicaにせよガラパゴス的進化を遂げているから「それに合わせただけ」でせうに。新聞記事の中にはまるでApple Payが今回登場の機能のやうな記述もあり。ありゃ前回ので香港ではもう実用化されてゐる。今回はピアノのやうなコーティング加工のJet Blackと呼ばれる色が目玉だといふがつや消しの黒も美しくCSL商店のL君に入荷したら教えへてね、と頼む。昼過ぎTBS久米宏ラジオ番組巨泉特集聴く普段スポーツ観戦は全くせぬアタシだが日本の職業野球でパリーグは常勝ソフトバンクに対しての日本ハムの追ひ上げ、大谷君の打者としての大きさに惚れ惚れ。昨日首位入れ替はり今日大谷君本塁打日本で勝ちソフトバンク負けて1.5差。セリーグ今日の広島対巨人軍で市民チームが軍に勝てば優勝といふのでニッポン放送ラジオで9回の中継を聞く。広島優勝とわかつてからテレビつえたらNHKプレミアムでも放映してゐた、プロ野球は海外の放送権は不問だから。広島カープ25年ぶりの優勝、と聞いて「古葉監督の赤ヘル軍団から、もう25年か……」と一人感慨に耽ったのはアタシだけ、かしら。三週間分の週刊読書人等読む。週刊読書人で長年連載の横尾忠則日記日経から刊行の由。8月19日号は特集は横尾本人交へてその日記刊行鼎談朝日読書欄も横尾が光彩放ち東京新聞夕刊の半世紀語る連載も横尾で何だか横尾忠則の存在が大きいすぎる。

毎日新聞の中国文革特集1967年1月下旬から約2週間、毎日新聞特派員視察団のカメラマンとして文化大革命を現地で取材した荒牧万佐行氏(75)の回顧談(こちら)。

f:id:fookpaktsuen:20160910165626j:image:w200:right深圳から広州に向かう列車内で、紅衛兵の腕章を付けた女性乗務員乗客を前に毛沢東を賛美する歌を歌っていた。車内には文革を呼びかける横断幕も張られていた。当時、乗務員たちは毛沢東賛美を優先し、乗客へのサービスは後回しにすることも多かった。

当時は3時間ほどの旅程。10数分おきに超特急の出て1時間かけず広深間を結ぶ今からすると隔世の感あり。私が初めて乗つた80年代初頭ですら駅前に何もない深圳站で外国人は軟坐の候車室に通され中共の宣伝雑誌など読まされソファで茶を飲みながら、で列車に乗り2時間半ほどかけて広州に向かつたもの

天皇の生前退位につきリベラルが共産党まで含め容認に対して日本会議カルト右派断じて退位に否定的摂政置けば良いと陛下の思し召しに応じない。結局、残したいのは〈國體〉といふ明治に生まれた漠然とした何か、要するにそれがあればすべてそこに収斂され心休まる場所さへあれば良いのであつて極端な話、天皇など誰でも良いのかしら。だから明治帝すり替へ説や松方正義らによる大正帝の精神病扱ひ、先帝の戦争責任の回避となり、戦後民主主義象徴としての両陛下の国民の前への露出すら厭ひ「御簾の向かふにあれば良い」(加地伸行)とか「畏れ多くも陛下は御存在自体が尊いといふお役目を理解されていないのではないか」(加瀬英明)といつたとんでもない不敬な発想となる。これが狂信的天皇主義者と思はれてゐた連中から発せられてゐるのが何ともおかしい。結局のところ彼らは天皇陛下バンザイなのではなく天皇制に基づく國體に対する信奉。さう思ふと美濃部博士天皇機関説がどれだけ正鵠を得てゐたか。8月8日の陛下の玉音放送を受けカルト的な國體擁護派の男どもたぢろぐが、やはりこのカルト連中の巫女存在である櫻井よしこのいふ通り「天照大神の子孫の神々様からまり神武天皇即位なさって神話が国となったのが日本だ、その中で皇室重要役割果たしてきた」といふ大いなる妄想に立ち返るべき。

▼話は旧聞に属すがリオ五輪閉会式での晋三のマリオ姿での土管からの登場。ブログで「だだ漏れ汚染水をどうにかできるめどが全く立ってない状況で他国に通じる排水管ってすごいよね」と書いておられた方がゐたが本当にその通り。

2016-09-09 立場新聞

fookpaktsuen2016-09-09

農暦八月初九。雨。ネットやモバイルのメディア普及。従前からの紙媒体に頼る世代の高齢化、モバイルメディア世代の増加。蘋果日報ですら明らかに部数がおちてどんどん薄くなつてゆく。アタシは従前からの紙の新聞を紙面ビューワーで読んでゐる。かつての愛読紙・信報最近はほとんど読まなくなりデジタル版は有料で2008年から自動継続で購読してきたが、これも止めることに。2008年の夏から、と覚へてゐるのは、それがホーチミンからハノイへの列車の旅の途中ホーチミンからの夜行列車を朝、ダナンで下りてホイアンのリゾートに数日遊んだとき、コテージで広い敷地内どこもWi-Fi完備だつたのが、そんなこと郊外のホテルでベトナムで初めて。信報がデジタル版開始とお知らせを読みコテージのバルコニーで信報のデジタル版を読んだ記憶。でモバイルメディアだが中文大学の傳播與民意調查中心によるメディア公信調査で初めてネット媒体もそれに加はりトップは「立場新聞」(こちら)の5.24は納得。もっとも低いスコアは熱血時報だが、これは紙媒体での蘋果日報以上に過激路線で当然か。いずれにせよ紙で新聞を読む世代とネット世代では思考から主張まで大きく違ひ断層はますます深く。

▼香港立法會選挙結果につきFTの巻頭記事“A not-so-local difficulty - China’s separatist troubles have just got bigger. It has only itself to blame”(こちら)より引用

To prevent separatism from growing in Hong Kong, Mr Xi has only one option that might actually work. That is to give the territory full democracy, not a system that is rigged in favour of the Communists’ supporters. Mr Xi may well prefer to stifle democracy even more. That would increase anger and frustration, boost separatist demands and make China’s great revival as a “harmonious” nation ever more distant.

もう1本は“The city that scares China - A new front opens in China’s struggle against separatism”(こちら)より。

One option that China may consider is pushing Hong Kong to revive its long-shelved plans to introduce a new law against subversion. That, however, would risk a public backlash, such as occurred in 2003 when hundreds of thousands of people took to the streets in protest against the government’s previous attempt to do so. It may also think about backing Leung Chun-ying, the current chief executive, for another term when elections are held next March for the post (without public input). Mr Leung is implacably anti-localist, but is also hugely unpopular. Keeping him would also risk triggering more unrest on the streets. The least likely option is that China will grant Hong Kong the democracy many of its people want. Among its many fears is that others in China, not least in its restless west, may ask why they are not allowed it, too.

2016-09-08 柏といふ都会

fookpaktsuen2016-09-08

農暦八月初八。雨。プチ宿酔ひ。昨晩は会合のあと関係者で寿司K、内輪の関係者二次会で近所の四川料理屋で飲むといふので「もう食べないけど」と啤酒に付き合ひ、解散となつたところで同行のA氏がストイックな飲み手なので湾仔に戻りバーMで半夜三更まで。酒量は昔に比べれば可愛いものだが体力的につらいから。夜も恐ろしく眠くて早寝。

三越千葉店が来春で閉業の由。その記事で柏の「そごう」も今月閉業と知る。幼い頃から見慣れた常磐線沿線の車窓からの景色で利根川を渡り我孫子を過ぎる手賀沼の先の段丘の向かふに「東京のような」ビルの立ち並ぶ景観が現れ「なんだ、ここは?」と驚くうちに列車はその都会の駅のホームを通過。当時の急行「ときわ」でも「土浦の次は我孫子、終点上野の順で……」で我孫子上野の間は松戸で松戸は駅のホームの向かひに当時のトルコ風呂「角えび」の大きな看板で印象深いが「あの都会はどこ?」と気になつたのが「柏」。あんまり気になつて別の機会に出かけてみると(ってヒマな放浪癖のある小学生だが)柏の線路の上蓋にある駅のコンコースを出ると広いペデストリアンデッキの目の前に大きな「そごう」と丸井があり西口には高島屋や他のショッピングビルが林立。突然の都会の出現に驚くばかり。その足で北千住の従兄弟宅を訪れ叔母に話すと千住からも柏のほうが便利と買ひ物に行く人がゐるといふ。1970年代高度経済成長時代

▼陶傑さんの蘋果日報連載(做人處世活教材、こちら)より引用

然而今日的中國大陸,對香港年輕人缺乏吸引力。從前的香港元老安子介早就指出過:一國兩制,不如一國良制。兩制之中全世界都看到的壞的那一制,如果不逐步改善,反而倒退,將英國人留下的香港另一制大肆破壞,拉扯下來,漸變成一國一樣的劣制,不論花多少錢灌輸愛國教育,香港年輕人眼巴巴看着有錢人和梁班子高官將子女送去英美,一定不會認同中國。

2016-09-07

fookpaktsuen2016-09-07

農暦八月初七。雨。ほぼ日手帳来年版が発売になつてゐたので注文。我ながら本当に文房具が好き。bundoki.comといふサイト(こちら)が楽しいUn petit 自慢になるがMontblancのボールペン使つてゐる人は少なくないし万年筆こそ著名だがモンブランシャープペンシルを使つてゐるのは自分以外に見たことがない。それとPentelシャープペンP207は日本では廃番の製図用で0.7mm、これもまた素晴らしい。芯はいずれも2Bで。それでも鉛筆も好き。

f:id:fookpaktsuen:20160908171337j:image:h180:left f:id:fookpaktsuen:20160908171338j:image:h180:left

▼晋三内閣の科技担当相・鶴保某が大臣就任前の7月にスピード違反で書類送検。反省を述べつゝ「これも一つの経験だと前向きにとらへる」と。さすが「新しい判断」の晋三の選んだ大臣だけあつて見事な発想。

▼立法會選挙立候補棄権した周永勤議員(新界西、自由党)は選挙前に香港離れ選挙終はつたら重大な真相発表とのことだつたが本日立候補棄権するやう中共筋より圧力かかり執拗な説得の上に知己の親中財界人から棄権の暁には金品提供まで仄めかされたといふ。中共候補当選させるための明らかな選挙妨害。周永勤はこれを本日、ICACに提訴したが政府から独立組織であるはずのICACも今ではすつかりCY梁の影響下(まるで晋三のために動く黒田日銀の如し)。どうなることかしら。

池澤夏樹(終わりと始まり場所とモノの出会い朝日新聞こちら)より引用

かつて地図は未知の世界の絵図だった。人は地図の上でまず自分位置確認し、風景と地図を見比べ、得られた情報によって正しい方向へ歩み出した。国土地理院の地図はそういう風に用いられた。

今の「マップ」ではまず目的地を登録する。あとは指示に従って進むのみで、途中に何があるかは問題にならない。その典型がカーナビ。この世界に未知という概念はない。好奇心に駈られて立ち止まるということがない。

インターネットの書店によく似ていると思う。欲しい本のタイトルがわかれば本は手に入る。陳列台の間をうろうろして何となく目に訴える本を手に取るという無駄過程がない。便利で速いけれど、世界境界を広げてはくれない。

現実世界の上に仮想世界図がオーバーレイされている。もう現実などという言葉意味も失われてしまったのか。「仮想現実 vertual reality」ときみは気楽に言うけれど、そもそも「仮想」が「現実」のはずがないじゃないか。

毎日新聞1面トップで天皇生前退位について(こちら)。政府の「退位困難、摂政で」といふ提案。それに対して寝耳に水で玉音放送といふ報道

陛下がおことばを表明する数日前、宮内庁から届いた原稿案を見た官邸関係者は、摂政否定的表現が入っていることに驚いた。官邸内には「摂政を落としどころにできないか」との声が依然強かった。安倍晋三首相と打ち合わせた官邸関係者は、「陛下お気持ち文言が強すぎる。誰も止められない」と周辺に漏らした。官邸と宮内庁で原稿案のやりとりを数回したが、摂政否定的表現最後まで残った。

陛下は2010夏ごろから退位の意向を周辺に示されていた。2012年春ごろ、陛下から意向を直接聞いた宮内庁幹部はその場で思わず「摂政ではだめですか」と聞き返した。しかし陛下象徴天皇としてのあり方について話し、摂政には否定的な考えを示したという。

皇室典範は退位を想定しておらず、政府はこれまで国会答弁で否定してきた。複数の官邸関係者は「宮内庁から官邸に陛下の本気度が伝わっていなかった」と証言。「だからおことばに踏み切らざるを得なかったのだろう」との見方を示す。

政府にできたことは、表現を和らげることだけだった。首相周辺は「最初原稿案は、より強くてストレート表現だった」と話す。おことばは「天皇という立場上、現行の皇室制度に具体的に触れることは控えながら」と断り、「私が個人として」話すとしている。天皇が政治に関与できない憲法の規定を踏まえ、整合性を取ったとみられる。

2016-09-06

fookpaktsuen2016-09-06

農暦八月初六。雨。

▼立法會選挙後談。当選翌日のレジーナ葉劉淑儀がさっそく中聯辦詣で。それも車の後部座席に黒布で目隠しとは余計目立つだろ。何を考へてゐるのか。余計に話題つくりか。今回の選挙本土自決派(Localistといふ英語名)の得票は落選者も含めると41万票となり全体の投票の2割。雨傘運動から始まつた反政府運動が香港独立といつたスローガンにまでなり非現実的といはれおり立法會選挙への立候補も嗤はれてゐたはずが、この支持。しかも若者ばかりか中産階級の支持が高いといふ分析

2016-09-05 民主主義は捨てたもんぢゃない。

fookpaktsuen2016-09-05

農暦八月五日。朝、テレビをつけると開票は始まつたばかり。昨晩は投票所に長蛇の列で投票が深更まで延びたため。日本の新聞記者の方々も夕刊に間に合ふか、と言つてゐたが全港区の得票確定は午後7時。70議席のうち建制派40議席泡沫候補まで乱立で総崩れも懸念された反建制派は泛民が23自決6といふ予想以上に本土自決派が議席獲得で泛民の支持も崩れず建制派が3分の2に届くか、とまるで日本のやうな悪夢も噂されたが一先づ最悪の結果は回避。それも有権者の良識ある得票ゆゑ。2012年選挙と比べると投票率高かつた結果で建制派は745千票→872千票(36.2%)、f:id:fookpaktsuen:20160906063628j:image:w300:left泛民は前回も得票数では建制派上回り996千票→1,022票(42.4%)と伸ばし、さらに新参本土自決派が412千票(17%)で世論はほゞ6割が体制に不満といふ6:4比率。前回が建制44.1:泛民55といふほゞ伯仲だつたのに比べ本土自決派が加はり若者投票増へたのか、いずれにせよ反建制派の底上げ。全港区(議席5)は泛民3に対して建制2で、これも6:4比。梁耀忠(街工)当選。港島区(5議席)こそ1997年以降6:4で泛民有利だつたが今回は非建制乱立で建制派が3議席シド何秀蘭議員落選。この港島区では香港眾志から立候補の羅冠聰といふ本土自決派の青年レジーナ葉劉淑儀に続き2位で当選には驚いた。新界東区(9議席)で前回はトップ当選の梁“長毛”國雄議員(社會民主連線)は最後の1議席当選本土自決派の台頭で李卓人や黃毓民といつたベテランの泛民議員落選。地方区でも建制派16議席に対して泛民は20議席市民は明らかにCY梁の親共路線に反対なのだが功能枠は社会福祉教育など除く土建や運輸等で建制派の組織票強く24議席を確保、泛民は11議席に留まり、この差で建制派が安定与党となる茶番。それでも建制派も民建聯こそ取りこぼしなしの12議席全員当選果たしたが工聯會は3議席失ひ5議席、苦戦予想されてゐた自由党も支持基盤失ひ3議減の4議席と振るはず、の原因はまさにCY梁の不人気。市民からのNoに加へ親共御用政党の中からも反梁の声くすぶるか。ちなみに女性議員当選者のうち13名とまだ18.6%だが九龍西区(6議席)では当選はすべて女性といふ画期的結果に。いずれにせよ日本の国政選挙に比べたら有権者の良識がどれだけ反映されてゐるか。民度も明らかに日本より高い。民主主義は捨てたもんぢゃない。……それでも本土自決派の若者諸君が加はり立法會議会がどうなるか。これまでの梁“長毛”國雄や黃毓民の戯れ的反抗に比べ、民建聯のオッサンと本土自決派では、もはやLost in translationであることは間違ひなし。そして、この選挙結果でCY梁が来年の行政長官選挙で続投できるのかしら。

最近、日本の新聞ばかりしか読んでゐなかつた。8月30日の紐育時報Japan’s $320 Million Gamble at Fukushima: An Underground Ice Wall”(こちら)より。日本のマスコミではもはや過去のことどころか「なかつたこと」のやうな福島の核禍。

Some call the ice wall a flashy but desperate gambit to tame the water problem, after the government and Tepco were initially slow to address it. Adding to the urgency is the 2020 Olympics, which Prime Minister Shinzo Abe of Japan helped win for Tokyo three years ago by assuring the International Olympic Committee that the water troubles at Fukushima Daiichi were under control.

“It’s a Hail Mary play,” said Azby Brown, a Japan-based researcher for Safecast, an independent radiation-monitoring group. “Tepco underestimated the groundwater problem in the beginning, and now Japan is trying to catch up with a massive technical fix that is very expensive.”

常無常人常無常人 2016/09/06 09:04 投票、混まないうちにと9時に行ったら前に数人、と思ったら投票所狭く有権者確認に時間かかり後ろ見たらもう人の龍、締め切り過ぎても投票やってるよと半ば笑ってTV見ていたら太古城のあの惨事。ここはおばさん三人の勝だろうけどメガネのおばさんに、そしたらあれよとばかり二人の新人女性も当選。新人二人は街をよく歩いていたな。梁耀忠先生星光大道あったころの早朝散歩の顔見知りに投票。結果はご覧通り、新旧交代がこんな形ではじまるのか、幾分ヤレーヤレーもありだなあと懸念。どこかの国じゃあ何やら党首選に二重国籍なんて騒ぐのもいるようですが無業の異国老人にも一人前に選挙権、かの国では外国人導入可否はともかく静かに滅ぶのを選んでるんですから国際化なんて到底無理なこと。

2016-09-04 立法會選挙

fookpaktsuen2016-09-04

農暦八月四日。SCMPに「蘭桂坊の父」Allan Zemanの一面買取りあり逝去?と思つたら今日選挙で“Vote for a stable HK, Vote for a prosperous HK, Please voteWe need your vote”と建制派の立場選挙呼びかける広告。亡くなつたどころか益々体制派としてお盛んで。香港独立すら訴へる本土派や自決*1若者立候補茶番のやうに思はれてゐたが3分の2の議席占有も視野に入つてゐた建制派もそれなりに情勢厳しく見てゐるのかしら。朝、官邸に書類整理に向かふ前に投票すませようと陋宅のあるマンション群から投票所小学校に下るエレベーターで投票に行く有権者が5人同乗。これは投票率高いかな、といふ予感。港島区はいつものことでシド何秀蘭(工黨)、全港区は新界西区から鞍替への梁耀忠(街工)に初めて投票。梁耀忠議員は何年か前までハーフマラソンとかに参加するとペースが一緒で顔見知り。最近まり出歩かないのでシド選挙演説には一度も遭遇せず。昼間から今回の投票率2012年の前回に比べ高いといふ報道投票時間は朝7時半から14時間と長いが夜に入り投票時間過ぎてもいくつもの投票所では有権者の列で時間延長の由。太古城の投票所が閉まつたのは半夜三更を過ぎる。投票率は58%、200万人超へで史上最高といふ予測。これは建制派の動員ではない。晩にInterFMバラカンビートで"Toots" Thielemansの追悼でジャコ=パストリアスのバンドとの演奏が流れる。さう/\"Toots”が今春、亡くなつたのだ。1982年の来日公演、武道館の最前列でO君と一緒に聴いたジャコの Word of Mouse Big Bandとの演奏が忘れられぬ。

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▼杭州で開催のG20……ありゃなんだ。会場のホールにぼさーっと企つ習近平夫妻のところに各国首脳が順番に入つて来ては二、三言の言葉交はして記念撮影で退場……が続く。三人で撮影でも自分が真ん中。ホストでなく自分王様の朝貢外交。オバマまでまるで奴隷の如し。

ポスト晋三を虎視眈々と狙ふ石破茂君の街頭演説より。

つの時代だって国を変えるのは都ではありません。地方が変えるんです。このままいったら84年後(つまり西暦2100年)の日本人の数は半分になります。田んぼ、畑、海はどうなりますか。鉄道はどうなりますか。経済は伸びますか。日本をもう一度強く、豊かな国として蘇えらせるにためには千葉千葉ものを考えなければなりません。永田町、霞ヶ関で何でもわかると思ったら大間違いだ。やりっぱなしの行政、頼りっぱなしの民間、無関心の市民、これが三位一体になったとき、地方創生は絶対に失敗します。そのとき、この国は終わります。

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*1本土といふと中国本土自決といふと集団自決想像させる、と香港政治研究のK先生。確かに。だが本土は香港本土派で自決派も自主決定の意。

2016-09-03

fookpaktsuen2016-09-03

農暦八月三日。やつと雨が降らず。週末だが外で打合せもあり官邸で書類整理。陋宅の2010年から使つてきたDVD/VCRレコーダー故障。当時まだ見終はつてゐないVHSのヴィデオが何本もあり、それを見るためにVHS対応のものを探してたらLGで一台だけVHS機能つき、がそれ。もうさすがにVHS不要普通にテレビ録画できる機種を買ひ替へのつもりで家電店に行つたら、もはやテレビ録画はテレビ本体HDでするわけでブルーレイやDVDの再生機ばかり。パナソニック再生機購入。帰宅して早速、随分と昔に久が原T君から貰つたDCRで大成駒の昭和48年の〈茨木〉を見る。今になつて六世歌右衛門を若い頃に舞台拝めたことに感激。NHKオンディマンド海外不可だがVPNかまして過去番組見放題に加入。お好み焼き。

守屋武昌・元防衛事務次官「ゆらぐ文民統制朝日新聞9月1日(こちら)より。

戦艦大和建造がよい例ですが、戦いに勝つための軍事的合理性をとことん優先するのが軍です。この軍艦があれば、この兵器があれば勝てる、問答無用だと財政を無視して突き進む。そうした国は往々にしてつぶれます世界の国々がそこに気づきました。

日本も先の大戦に敗れ、たどり着きました。戦後軍事組織を発足させるにあたり、各省庁から集められたキャリア官僚はみな戦争中の軍事教練や従軍歴がある人々でしたから、彼らは甚大な被害を生んだ大戦を教訓に「同じ轍は踏むまい」と必死に知恵を絞りました。

国会、内閣に加え、防衛省内(保安庁、防衛庁)でも文民統制をおこなう。制服組による軍事計画策定と実施について、軍事の『基本』を担当する背広組が、大臣の「指示」「承認」に関与する日本独自のチェック体制はそこから生まれたのです。

自衛隊現場を知ることが文民統制大前提ですが、文官がその努力を怠った。それが制服組の反発を生み、今日事態を招いたとも言えます

制服組はまず、自らの限界を知り、歴史に学ぶ必要があります。陸海空はおのおのが何十もの専門職種に分かれた集団です。自らの職種精通するだけでも長い時間を要し、40代後半まで部隊訓練と、技術戦術習得するための座学に追われます

結果として、陸自人間海自空自、内局の事情に通じていない。海、空も同じです。統合運用が重視されるようになった現在、統幕では陸海空全体の知識理解必要になります。さらに他省庁との調整といったことも加わってきますが、専門家集団に全体を見ながら判断することができるでしょうか。

政治家は、制服組に背広組の関与の排除要求され、認めてしまったことを大いに反省すべきです。戦前敗戦に至る一連の道筋軍隊の暴走を、政治をつかさどる文民がくい止められなかった歴史でしょう。この法改正をした政治家はのちのち名前が残ります。仮に事態が暗転したときに「こんなはずではなかった」なんて言いわけは絶対通用しません。

2016-09-02

fookpaktsuen2016-09-02

農暦八月初二。陰暦の月初が陽暦のちょうど1ヶ月遅れの今月。天気相変はらず不安定。日に幾度となく驟雨。晩に某学校の校舎増築竣工祝賀に招かれ末席を汚す。早晩のレセプションから酒が振る舞はれ祝賀イベントの後の学校見学も客はグラス片手に。各々の特別教室では担当教師中学生施設説明してくれるのも酒酔ひ相手。後半は祝賀会場の体育館にはジャズが流れ保護者卒業生もグラス片手に和やかなムード。「日本人社会では」考へられないが羨ましいかぎり。同席のA氏に誘はれ天后の「雪」といふ日式料理。メニューの日本語ナンチャッテだがご亭主に最後に「ウヰスキー、飲みますか?」と尋ねられ頷いたら供されたのがAuchentoshanで一見の客に「もう、これで友だちだから」と言はれ何ともありがたい。ご亭主は35年前に「なだ萬」で修業して……といふ話から大関(その後の大阪)、柳生、大和といつた昔の日本料理屋の話となる。

▼英国のソフトパワー(毎日新聞西川恵)。

英国のソフトパワーの一つは潜在的可能性や魅力あるもの見出し、それを編成し直して普遍的ものにする力である自由貿易競争ルールの下でこそ、このパワーは発揮される。創造性、それをやがて世界中マーケットに浸透させてしま説得力。加えてジャーナリズム世界的な影響力。

ワイン、リゾート開発、オートクチュールまで英国あつてのもの。確かに。